《「お前ごときが魔王に勝てると思うな」とガチ勢に勇者パーティを追放されたので、王都で気ままに暮らしたい》034 夢は幸福な狂っています、それはあなたです
強引に手を引いた。
ミルキットは痛そうにしたが、フラムは「ごめんしだけ我慢して」と頭を下げる。
それだけで納得してくれる彼が自分の隣にいてくれることを幸せに思う。
人混みをかき分け、時に肩をぶつけ睨まれながら、サティルスらしきの姿を追った。
しかし――どれだけ探そうとも、再度彼の姿を見つけることはできなかった。
「……気のせい、だったの?」
「ご主人様、どうしたんですか」
理由を告げるべきだ。
しかし、もし他人の空似だったとしたら、ミルキットを不安がらせることになる。
いや、今の時點ですでに――だったら素直に白狀すべきなのだろう。
「サティルスによく似た人を見かけたんだけど、ね」
「そ、そんな……だって、あの人は昨日、確かに……!」
「うん、確かに死んだはずなんだけど」
それも念に、全をズタボロにした挙句、中をぶちまけたはずなのだが。
ならどうしてそれと全く同じ外見をした人間が、平然と町を歩いているのか。
「ちらっと見かけただけだから、私の見間違いの可能もある……けど、一応、東區に行ってもいい?」
「今のままでは味しくご飯は食べられませんから、そうした方がいいと思います」
料理の味は、食べる人間のによって大きく左右される。
せっかく高い料理を食べようと言うのだ、不安の種は除去しておくべきだ。
二人は人でごった返す中央區を離れ、サティルスの屋敷へと向かった。
Advertisement
◇◇◇
結論から言うと、何も報は得られなかった。
門の前に立つ、落ち著きのない様子の私兵。
フラムは白々しくも、彼に「何かあったんですか?」と問いかけた。
もちろん、奴隷に対して答える義務などないし、最初は怪訝な表をしていた。
しかし人がいいのか、教育が行き屆いているのか、
「もうとっくに話は広まってるはずだから言うが、サティルス様が行方不明になったんだ」
と話してくれた。
フラムは「ええっ、あのサティルスさんが!」とこれまた大げさに、白々しく驚いてみせる。
それだけ聞ければ、もう用事はない。
適當に話を流すと、その場から離れていく。
そして兵士の目が屆かない場所にまで移すると、立ち止まってつぶやく。
「やっぱり気のせいだったのかな……」
サティルスが生きているのなら、わざわざ行方不明だとは言わないはずだ。
屋敷にずっといるはずの兵ですらああなのだ、やはり彼の死は隠し部屋に放置されたまま見つかっていないと考えられる。
「最近、々ありましたから、ご主人様も疲れてるんじゃないですか?」
「かもね」
自覚はないが。
だったらなおさら、今日のような休日を楽しむべきである。
「ごめんね、お騒がせしちゃって。今度こそレストランに向かおっか」
「はいっ」
ひとまず、食事の味を落とす懸念材料は一つ消え去った。
二人は意気揚々と中央區へ戻り、大通りに面するお高い飲食店を目指すのだった。
Advertisement
◇◇◇
食事は、値段相応に味しかった。
もっとも、奴隷というだけで、店員がなかなか奧に案してくれなかったり、見知らぬ男客に足を引っ掛けられそうにもなったりと、味以外の難點はいくつかあったのだが――金貨のった袋を見せると店員はおとなしくなったし、男は逆にフラムに足を踏み潰されたため、些細な問題である。
ミルキットは、初めて食べる料理を口に運ぶたび、舌りや風味を確かめながら、使われている素材や調味料を當てようとしていた。
そんな彼の様子を微笑ましく眺めながら、フラムも食べたことのない高級料理を味わう。
お晝ということで、夜に比べればいくらかお手頃な値段で楽しめるため、店にはカジュアルな格好をした客も多い。
もちろん、いかにも東區に住んでます、と主張するような派手な服裝の人間もいたが、むしろそちらの方が數派だろう。
二人は食事を進めていくうちに、気づけばサティルスらしき人影をみかけたことも忘れていた。
店を出ると、日が傾くまでんなお店を見て回る。
店でアクセサリーを見て、ミルキットにどんなデザインのものが好きか質問攻めに合ったり。
呪いの裝備をするも、やっぱり見つからず、なぜか全く関係のないキッチンナイフを購したり。
午前とは別の服屋にって、フラムの新しい白のホットパンツを買って、さらにミルキットにもフラムと同じような格好をさせて恥ずかしがらせてみたり――
Advertisement
嫌なことを忘れてはしゃぐ二人の姿は、格好はさておき、年相応に見えただろう。
十六歳と十四歳、実際は遊び盛りのなのである。
思う存分にその日を満喫したフラムとミルキットは、最後に食材を買い込んで、家に戻った。
出迎えたエターナに、
「デートお疲れさま」
とまた茶化されたり。
フラムが二階にあがったところ、足音に気づいたインクに、ドア越しに、
「フラム、デート楽しかったー?」
とまで言われたり。
まあ、住人たちは好き放題に言ってくれたが、実際に楽しかったおかげか、今のフラムには心の余裕がある。
変に怒ったりせずに「うん、楽しかったよ」と返事をすると、エターナもインクも『それはよかった』と素直に喜んでくれた。
その後、フラムが自室でプラーナの製や魔力制の訓練を行っていると、一階からミルキットが夕食を作る音が聞こえてくる。
もちろん訓練は中斷、彼は階段を降りて、並んで夕食の準備の手伝いを始めた。
完が近づいてくると、匂いに釣られてエターナが居間に顔を出す。
働かざる者食うべからず、半ば強制的に彼にも料理を運ばせ、和やかな夕食がはじまった。
それが終わると、自由に、ゆったりと流れていく食後の時間が始まる。
フラムは、部屋でアクセサリー作りに沒頭するミルキットをじっと観察してみたり、彼を後ろから抱きしめて、ベッドに座って二人で本を読んだり。
風呂の準備が終わると、基本的にはエターナ、フラム、ミルキットの順番で湯船に浸かることになる。
インクはエターナが自室でを拭いているようだ、しばらく経ったらエターナと二人でることになるのだろう。
お風呂からあがると、あとは就寢するのみ。
同じベッドにって、し気恥ずかしさを覚えながらも、ぴったりとくっついて、お互いの溫をじながら眠りにつく。
幸せな現実にさよならして、幸せな夢を見る。
何事もなく夜は更けていく。
なくとも、今日までは。
◇◇◇
翌日、フラムは朝からギルドへと向かった。
今日もいけすかない態度のイーラから仕事を請け負い、王都を出てDランクのモンスターを狩る。
実力的には、もはやAランクのモンスターを相手にしても余裕で戦えるだろう。
問題は、王都の周囲にはどんなに探してもBランク程度のモンスターまでしかいない、ということだが。
より上のランクを目指すためには、デインのように人數の暴力で報酬を手にれない限りは、積極的に遠征もしなければならない。
もっとも、今のフラムの目的は冒険者ランクをあげることではないのだが。
現狀、王都周辺のモンスターを狩るだけの依頼でも十分に日々を暮らせるだけの収は確保できている。
加えて、何よりフラム自が地位や名譽にはさほど興味がないこともあり、現狀のランクで十分満足できていた。
依頼を終えると、ついでにエターナから頼まれていた、薬の材料になるという依頼とは関係無いモンスターも狩っておく。
フラムが全ての仕事を終え、再びギルドに戻ったのは夕方ごろであった。
カウンターで依頼の品をイーラに渡し、
「順調すぎてつまんないわねえ」
と憎まれ口を叩かれる。
そこから軽く口喧嘩をしながら、報酬をけ取った。
「そういや、ガディオさんは部屋にいる?」
「マスターなら今日は早めに帰ったわよ、あんたに教えてもらった店に行くって言って」
「私に?」
思い當たる節は――あった。
し前にギルドで會った時、『最近の小さなの子はどんな食べが好きか知っているか?』と聞かれたのだ。
ガディオらしからぬ問いかけに々と勘ぐってしまったが、今になって思えば、あれはハロムのことだったのだろう。
そしてその時、フラムが答えたのは、
『うん、おいしい。すごくおいしい』
いつかキリルと一緒に訪れた、菓子店の名前だったはず。
今でもあの頃の彼の笑顔を思い出すと、が痛くなる。
けれど、なくともあの時に一緒に過ごした時間は良い思い出で、ケーキの味も間違いなかったのだ。
勧めた自分のセンスに間違いはなかったと信じたい。
「でも……あの店かぁ」
味は間違いないのだが、非常にファンシーな外観をした店なのだ。
そこにっていくガディオの姿を想像すると――圧倒的にミスマッチである。
さぞ浮いていることだろう。
まあ、それはそれで、娘のためにケーキを買いに來た父親のようで微笑ましくもあるが。
「あとさ、あんたのこと待ってる人がいるわよ。紹介所の方に」
「え、わざわざ待っててくれる人って……あれ、リーチさんだ」
「マスターと言い、マンキャシー商店の社長と言い、あんたの人脈がし怖くなってきたわ。今度一人ぐらい紹介してくれない?」
「イーラがもうちょっと真面目に生きるようになったら考えてあげてもいいよ」
「けっ、生意気ねえ。つーか私、これでもマジメに生きてるつもりなんですけどぉ?」
悪態をつくイーラは放っておいて、フラムは紹介所で彼を待つリーチに近づいていく。
彼は両肘をテーブルについて何かを考え込んでいるようだ。
フラムが「こんにちは」と聲をかけるまで、彼がギルドに來たことに気づいていなかった。
「あぁ、フラムさん……來られたんですね」
「忙しいのに待たせてしまったみたいで」
「いえ、私が勝手に待っていただけですので。どうしても……どうしても、確認しておきたいことがあったんです」
やけに神妙な表をするリーチに、向かいの席に座ったフラムも思わず構える。
彼は何度かためらった後に、周囲に話を盜み聞きしている人間がいないか確認すると、いつもよりし低めに、小さな聲で言った。
「サティルスを殺したのは、本當に事実ですか?」
その問いかけに、フラムは息を呑んだ。
なぜ忙しいはずの彼が、わざわざ時間を割いてまで彼を待っていたのか。
そしてその末に問いかけたのが、サティルスの生死の確認なのか。
気のせいだ、見間違えだ、そんな逃げ道を塞ぐための、答え合わせだ。
「……彼は、生きてるんですか?」
「はい、行方不明になったのは事実のようですが、昨晩、屋敷に戻ったそうです。私も今朝、確かに彼と會話をしました」
「そんな……っ」
フラムは頭を抱えた。
あれほど――あれほどまでに徹底的に全を壊したというのに、死なない人間などいるものか。
心臓が止まる瞬間も確かに確認した。
影武者だった?
いや、だとすれば、あの部屋に出りできる時點でおかしい。
なら逆に、今朝リーチと會話をしたサティルスの方が影武者である可能はないだろうか。
「リーチさん、その時の、サティルスの様子はどうでしたか?」
「違和は、ありました。最初に私を見た時も、こちらの顔を知らないような素振りを見せたんです。いくら調が悪かったとしても、あのサティルスがそんなヘマをやらかすわけがない。ですがすぐに思い出し、その後の會話の容はいつものサティルスと全く遜はありませんでした」
「そう、ですか。正真正銘、サティルスだったんですね……」
「フラムさんの雰囲気から察する限りでは、確かに彼はあなたの手にかかった、と」
「はい、間違いなく。あの狀態で生きてるなんてことはありえません」
そしてリーチの言葉が事実なら、それはサティルス本人である可能が高い。
そもそも影武者がいたとしても、全く同じ顔の人間を用意するのは不可能である。
近いことはできたとしても、リーチのような優れた人間の目を欺くのは難しい。
「死んだはずの人間が生き返る、ですか……」
そんなことが出來る組織・・は、一つしかない。
教會だ。
コアを死に埋め込むことで、死者を命令に忠実な兵士として蘇らせる研究があった……はずなのだが。
サティルスは忠実な兵士どころか、生前と変わらぬ姿で蘇っている。
考えようによっては、こちらの方がより恐ろしい――
「フラムさん、心當たりがありそうな表をしていますね」
「それは……」
まだリーチたちは、教會が行っている人実験について、深いところまで足を踏みれていない。
今はまだ、引き返せる場所にいると、フラムはじていた。
だから言えない、伝えるべきではない。
「教會には、教皇の下に五人の樞機卿と呼ばれる……まあ、言ってしまえば組織の最高幹部がいます。そのうちの一人、スロワナク・セイティ。サティルスが契約を行ったのは彼のようです」
「は、はあ、そうなんですか」
「教會が保持している、薬などを含む違法な資――それらの管理を任されているのが、スロワナクということになります。その他、教會騎士を統括しているのがサトゥーキ、神父や修道擔當がタルチ、教皇フェドロの最も信頼する相談役がトイッツォ、そして……現在の教會の核と呼ばれている研究に関しては、ファーモが管理を行っている」
リーチは、別に知識をひけらかしたかったわけではない。
「ファーモは頻繁に出張を行っており、研究施設は王都の外にあると考えられています。我々はまだその容まで把握することはできていませんが、常に監視を行っており――彼らが非人道的な実験を行っていることは、ええ、まだ証拠は摑めていませんが理解はしていますよ」
「もう、私が遠慮したところで手遅れだって言いたいんですか?」
「察しが良くて助かります」
「はぁ……本當にいいんですか? 教會は平気で人を殺します、ウェルシーさんだって危険にさらされるかもしれない」
「だからこそ、でしょう。ただの利権団なら私もそこまで追いかけようとは考えませんよ」
巻き込む人間はないほどいい。
しかし、教會は日に日に容赦をなくしていく。
エスカレートする彼らの研究は、いずれより多くの罪のない人々を巻き込むことになるだろう。
だとすれば、教會のことを自らの意思で調べるリーチたちが狙われるのも時間の問題だ。
だったら早いうちに引き込んで、協力した方がいいのかもしれない。
「サティルスを蘇らせたのは……おそらく、教會部に存在する、ネクロマンシーと呼ばれる研究チームです」
「つまり、そのチームが死者を蘇らせる研究をしている、と? そんなことができるのですか?」
リーチの疑問はもっともだ。
フラムにだってまだ信じきれていない。
しかしインクの心臓の代わりとなり、生命活を維持していたことを考えると、死者を蘇らせることだってできる。
そんな気がする。
もっとも、蘇生した人間はもはや元とは別の生命と化すわけだが。
続けて、フラムは教會が用いるオリジンコアと呼ばれる水晶についてもリーチに話した。
それをモンスターや人間に埋め込み、奇妙な力を用いる化に変えること。
先日、王都で見つかった手足が増した変死は、その被害者であること。
そして、オリジンと呼ばれる力には“意思”があり、フラムが狙われていることを――
「私の想像を、遙かに超えていました」
話を聞き終えたリーチはそう言うと、手で顔を覆った。
頭が混しているのだろう。
再起するまで、フラムは黙って彼を待つ。
「……しかし、今まで教會は研究を隠してきたはず。だというのに、なぜサティルスは堂々と外を出歩いているのでしょうか」
「焦っているか、もしくは外に出すこと自が何かの実験、だとか?」
「それなら、サティルスほど目立つ人間を選ばなくてもいいはずです。もしかすると、彼を殺したフラムさんをおびき寄せるための罠なのかもしれませんが……」
だとしたら、恐るべき狡猾さだ。
しかし、昨日フラムはサティルスの屋敷を訪れたが、以降、教會からは何のアクションもない。
罠だとしたら、とっくに追い詰められているはずなのだが。
「教會の意図が、ぜんぜん読めないです」
「ええ。一つ言えることは、フラムさんも含め、出來る限り今のサティルスには近づかない方がいい、ということだけでしょう」
報換を終えても、蘇った彼の目的はわからずじまい。
リーチは仕事があると言うことで、その場は一旦解散となった。
◇◇◇
――慣れないことをしてしまった。
思い出すのは、ティアの好を買うために店に並んだときのこと。
恥ずかしい思いをしてまで、誰かのプレゼントを買うのは、あれ以來である。
「ケレイナとハロムが喜んでくれるといいんだがな……」
ケーキのった小箱を手に、帰路につくガディオ。
彼だって気づいているのだ。
いつまでもティアとソーマの死に引きずられてはならない、と。
ガディオに自分の幸せを摑んでしい、彼たちならそうむだろう。
しかし、最大の問題はガディオ自が納得できるかどうか。
最のや親友、仲間たちを見捨てて逃げた臆病者――そんな自責の念を捨てきれない限りは、前には進めない。
それでも、しでもケレイナとハロムの期待に応えることができれば。
無理をして買ったケーキには、そんな想いが込められていた。
門の前に立つ。
柄にもなく張しているガディオは、「ふぅ」と息を吐いた。
そして玄関へ向かい、屋敷にろうとしたその瞬間、側からドアが開く。
「はぁ……はぁ……ガ、ガディオ、やっと帰ってきたの!?」
彼を迎えたのは、青ざめた表のケレイナだった。
「ああ、ハロムにと思ってケーキを買ってきたんだが」
「あ、ありがと……でも、でもっ、それどころじゃないの!」
その様子は尋常ではない、ハロムのに何かが起きたのだろうか。
ケレイナは腕を引いて彼をどこかに連れて行こうとしたが、「あ……」と聲を上げてその場で立ち止まる。
ガディオは彼の視線を追い、その先に立つ人を見て――同じく、凍りついた。
「おかえり……ってそっか、この場合は逆だよね」
彼は、ガディオの記憶と遜ない、明るい聲で言った。
「ただいま、ガーくんっ」
満面の笑み。
重なる。
六年前、彼を逃がし、命を落とした、誰よりもおしいの顔と――ああ、いや、重なるどころではない。
全く、変わっていない。
「ティア、なのか?」
見間違えるはずがない。
なくとも彼に関しては、ガディオは一瞬たりとも、その顔を忘れたことなどなかったのだから。
しかし、だからこそ戸う。
なぜ――ありえない――
「もちろん! どっからどうみてもあたしだよ。ガーくんの相棒兼奧さんの、ティア・ラスカットですっ」
そんな、馬鹿なことが――
喜ぶよりも前に、頭が真っ白になった。
確かに彼が死んだ場面を、自分は見たはずだ。
なのに、なぜか、ティアは生前と変わらぬ姿で、そこに立っている。
異常だ、けれてはならない景だ。
警告する、警告する。
冒険者として鍛えられてきた理が近づくなとけたたましく音を鳴らす。
しかし、そんなものを吹き飛ばす歓喜が、時間差でガディオの頭の中を埋め盡くしていった。
その手から、ケーキのった小箱が落ちる。
気づけば彼は、ティアのを力いっぱい抱きしめていた。
反逆者として王國で処刑された隠れ最強騎士〜心優しき悪役皇女様のために蘇り、人生難易度ベリーハードな帝國ルートで覇道を歩む彼女を幸せにする!〜【書籍化&コミカライズ決定!】
【書籍化&コミカライズ決定!】 引き続きよろしくお願い致します! 発売時期、出版社様、レーベル、イラストレーター様に関しては情報解禁されるまで暫くお待ちください。 「アルディア=グレーツ、反逆罪を認める……ということで良いのだな?」 選択肢なんてものは最初からなかった……。 王國に盡くしてきた騎士の一人、アルディア=グレーツは敵國と通じていたという罪をかけられ、処刑されてしまう。 彼が最後に頭に思い浮かべたのは敵國の優しき皇女の姿であった。 『──私は貴方のことが欲しい』 かつて投げかけられた、あの言葉。 それは敵同士という相容れぬ関係性が邪魔をして、成就することのなかった彼女の願いだった。 ヴァルカン帝國の皇女、 ヴァルトルーネ=フォン=フェルシュドルフ。 生まれ変わったら、また皇女様に會いたい。 そして、もしまた出會えることが出來たら……今度はきっと──あの人の味方であり続けたい。王國のために盡くした一人の騎士はそう力強く願いながら、斷頭臺の上で空を見上げた。 死の間際に唱えた淡く、非現実的な願い。 葉うはずもない願いを唱えた彼は、苦しみながらその生涯に幕を下ろす。 ……はずだった。 しかし、その強い願いはアルディアの消えかけた未來を再び照らす──。 彼の波亂に満ちた人生が再び動き出した。 【2022.4.22-24】 ハイファンタジー日間ランキング1位を獲得致しました。 (日間総合も4日にランクイン!) 総合50000pt達成。 ブックマーク10000達成。 本當にありがとうございます! このまま頑張って參りますので、今後ともよろしくお願い致します。 【ハイファンタジー】 日間1位 週間2位 月間4位 四半期10位 年間64位 【総合】 日間4位 週間6位 月間15位 四半期38位 【4,500,000pv達成!】 【500,000ua達成!】 ※短時間で読みやすいように1話ごとは短め(1000字〜2000字程度)で作っております。ご了承願います。
8 149じょっぱれアオモリの星 ~「何喋ってらんだがわがんねぇんだよ!」どギルドをぼんだされだ青森出身の魔導士、通訳兼相棒の新米回復術士と一緒ずてツートな無詠唱魔術で最強ば目指す~【角川S文庫より書籍化】
【2022年6月1日 本作が角川スニーカー文庫様より冬頃発売決定です!!】 「オーリン・ジョナゴールド君。悪いんだけど、今日づけでギルドを辭めてほしいの」 「わ――わのどごばまねんだすか!?」 巨大冒険者ギルド『イーストウィンド』の新米お茶汲み冒険者レジーナ・マイルズは、先輩であった中堅魔導士オーリン・ジョナゴールドがクビを言い渡される現場に遭遇する。 原因はオーリンの酷い訛り――何年経っても取れない訛り言葉では他の冒険者と意思疎通が取れず、パーティを危険に曬しかねないとのギルドマスター判斷だった。追放されることとなったオーリンは絶望し、意気消沈してイーストウィンドを出ていく。だがこの突然の追放劇の裏には、美貌のギルドマスター・マティルダの、なにか深い目論見があるようだった。 その後、ギルマス直々にオーリンへの隨行を命じられたレジーナは、クズスキルと言われていた【通訳】のスキルで、王都で唯一オーリンと意思疎通のできる人間となる。追放されたことを恨みに思い、腐って捨て鉢になるオーリンを必死になだめて勵ましているうちに、レジーナたちは同じイーストウィンドに所屬する評判の悪いS級冒険者・ヴァロンに絡まれてしまう。 小競り合いから激昂したヴァロンがレジーナを毆りつけようとした、その瞬間。 「【拒絶(マネ)】――」 オーリンの魔法が発動し、S級冒険者であるヴァロンを圧倒し始める。それは凄まじい研鑽を積んだ大魔導士でなければ扱うことの出來ない絶技・無詠唱魔法だった。何が起こっているの? この人は一體――!? 驚いているレジーナの前で、オーリンの非常識的かつ超人的な魔法が次々と炸裂し始めて――。 「アオモリの星コさなる」と心に決めて仮想世界アオモリから都會に出てきた、ズーズー弁丸出しで何言ってるかわからない田舎者青年魔導士と、クズスキル【通訳】で彼のパートナー兼通訳を務める都會系新米回復術士の、ギルドを追い出されてから始まるノレソレ痛快なみちのく冒険ファンタジー。
8 77【書籍化】探索魔法は最強です~追放されたおっさん冒険者は探査と感知の魔法で成り上がる~
※BKブックス様より第1巻好評発売中! リーダーやメンバーから理不盡なパワハラを受け、冒険者パーティを追放されてしまったおっさん冒険者ロノム。 しかし、趣味に使える程度だと思っていた探査と感知の魔法は他を寄せ付けない圧倒的な便利さを誇っており、全てのダンジョン探索がイージーモードになるような能力だった。 おっさん冒険者ロノムはその能力もさることながら、人當たりの良さと器の大きさもあって新パーティのメンバーや後援者、更には冒険者ギルドや國の重鎮達にも好かれていき、周りの後押しも受けながらいつしか伝説の冒険者と呼ばれるようになっていく。 一方、知らないところでロノムの探査魔法にダンジョン攻略を依存していた前のパーティーはどんどん落ちぶれていくのであった。 追放によって運が開かれたおっさん冒険者のサクセスストーリー。
8 67疑似転生記
技術進歩著しい世界ではVRゲームを活用した學習が行われるようになった。そんな世界で父親が開発した全く売れなかった異世界転生を可能にしたゲームをプレイしてみることになった少女の物語。
8 112首吊り死體が呪う村、痣のスミレの狂い咲き
香壽は、ある村の家に養子として迎えられた。そして香壽は母親に許嫁の存在を伝えられる。 そんな中、村で首吊り死體が発見された。 それは『縄垂らし』の仕業か、それとも__。 小説家になろうでも投稿しています。
8 111強奪の勇者~奪って奪って最強です~
「周りからステータスを奪っちゃえばいいのに」 少女がそんなことを抜かす。 俺はそれを実行し、勇者になった。 「強奪の勇者とは俺のことよ!!」
8 62