《異世界転生したら生まれた時から神でした》決著、そして闘技祭
スティラの猛攻が始まった。剣の速さはあまり変わらないが鋭さが段違いだ。油斷すれば當たってしまうぐらいには強化されている。
(このままじゃいつミスしてもおかしくないな……俺も反撃するか!)
俺は防に専念するのをやめてし反撃を加えることにした。
左で剣を防ぎ、右で袈裟斬りのように剣を振る。それをし引いてかわされてすきが出來た所にスティラが剣を振る。しかしそれを右手を強引に戻して弾く。
しばらく両者共決め手に欠ける攻撃が続いた。
(そろそろ疲れてきたしこれで決めるか)
そう決めた俺は左に來た剣をさっきよりかなり強く弾いた。いきなり強い力で弾かれたスティラは制を崩す……はずだった。
ニヤッとした顔で弾かれた剣を軸に一回転、そして一瞬大上段に構えた。
「レイモンド流剣外伝、天斬てんざん!」
この技は弾かれた剣を軸としての位置をを剣が振りやすい場所に移し、大上段に構えられた剣は部分強化でさらに強化された腕で振り下ろす技だ。
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この強化された腕はさっきとは桁違いの力で振り下ろされ、しかも剣筋の鋭さは変わらない。
ガキィィィン!!!
大上段から振り下ろされた剣はエリックの脳天を直撃………することは無くし手前で何かに阻まれて止まっていた。
「なっ!?」
スティラにはさっきのような笑顔はなくし絶しているように見える。
「まさか、結界魔法!?」
「いや、魔法じゃなくてスキルだ」
「そんなことどうでもいいわよ!この技は防魔法を掛けていることを想定した剣技なのよ!なんで結界が壊れてないのよ!?」
「俺が知るか。それともう疲れたから終わりな」
俺は右の剣を無防備の橫腹にフルスイングした。
骨折していそうな鈍い音を立てながらスティラは10メートル以上飛んでいって地面をころがった。
「ゲホッ!ゲホッ!」
「あー、やりすぎたかな?まぁいっか」
「……えーっと、この勝負、新生の勝ち!」
「「「………………」」」
周りの人は呆気にとられて黙り込んでしまっている。
「いてて、結界スキルを持っているのは予想外だったわ」
飛ばされたスティラが橫腹を抑えて剣を杖にしながら悔しそうに言った。
「予想外も何も、言ってなかったしな」
「それでもある程度どんなスキルを持っているかとかどんな魔法を使ってくるかとかを予想しながら戦うわよ。これまでの打ち合いでもずっと剣で防いでた から防系の魔法とかスキルは持っていないって踏んでたんだけどハズレだったわね」
「意外と々考えてるんだな」
「當たり前よ!っていうかあんたは何も考えてなかったわけ?」
「いや、しんどいなーとかこのままじゃジリ貧だなーとかは考えてたぞ?」
「それは考えてるうちにらないわよ!」
し険しい顔をしながら文句を言ってくる。
「橫腹痛いのか?」
「當たり前じゃない!怪我はよくあることだけどここまでボコボコにされたのは久しぶりよ」
「それはごめん……」
「いきなりそんなこと言わないでよ。話しづらいじゃない……それに怪我くらい気にしないわよ」
「それならいいんだけど。とりあえずこれでいいだろ?」
そう言って俺はスティラに近づいてヒールを使った。外からじゃ変化が分からないが治ってるはずだ。
「ありがと…………って無詠唱!?」
「ん?あぁ……これくらいの魔法ならな」
俺はやってしまったと思いながらし誤魔化した。ヒールは屬の魔法の中でも初めから使える魔法なのでお父さんでも無詠唱で使える。
「さ、流石というか呆れるわ。リック侯爵も無詠唱で?」
「まぁな」
スティラは呆れた顔をする。
「そういえばお前って結構表かだよな」
「そう?」
「あぁ。うちに1人ほぼ無表の奴がいるからな」
俺はユイの方を見て言った。
「あのエルフの子?………っていうか王様は何してるのですか?」
「??」
「ふぇ?」
ユイはキョトンとしているがエリンは可い聲を上げた。スティラが指摘するのは仕方ない。
エリンは後からユイをだいてほっぺをムニムニしているのだから。ユイの方がし背が低いので前は見えているみたいだ。
「えぇっと、その……」
「いや、やっぱりいいです。っていうかそのユイちゃん?は本當に無表なのね。ほっぺをあんなにられてるのに」
「初めてあった時からほっぺをられてるからな。ある意味慣れたんじゃないか?」
「ほっぺをられるのって慣れるものなの?」
「それは俺にもわからん」
「何それ……」
「ひとまずこの勝負は俺の勝ちだな。負けを認めろ」
「今回は負けを認めるわ。だけど2ヶ月後にある王立學園闘技祭では負けないわよ!」
「なんだそれ?王立なんちゃらって」
「王立學園闘技祭よ!4年に1回開催される學園1位を決める闘技祭よ!この學園は4年制だから1人1回しか出場出來ないすごい大會なのよ!もちろんあんたも出るわよね?」
「面倒くさそうだなぁ」
「まさか出ないとか言わないわよね!?
闘技祭は武は各自持ち込み、どんな武でもありで魔法やスキルの使用制限もないのよ。だからあたしも本當の本気が出せるの!」
「ふーん」
「どう?出たくなった!?」
「まぁ、ちょっとだけな」
「絶対出なさいよ!あんただったら最後まで殘れるはずだから」
「考えとくよ。これ返すな、ありがと」
「ふん!」
俺は借りていた木刀をスティラに返すとし拗ねた様子でけ取った。
「先輩も、ありがとうございます」
「うん。闘技祭頑張ってね。君が出るなら応援するよ!」
俺は軽く會釈してみんなの所へ行った。
「そろそろ帰るか」
4人とも頷いてエリンとスティラ、そして審判の先輩に挨拶した。一応集まっていた人達にも軽く頭を下げたがその目はかなり脅えていたので複雑な気持ちで帰路についた。
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