《手違いダンジョンマスター~げられた魔達の楽園を作りたいと思います~》魔を配置しよう
さて、階層を増やして弄った。DPはなくなったけどこれは序盤としてはなかなか良い出だしだと思う。
後ダンジョンに必要なものは何か? 決まっているだろ、魔だよね。
ダンジョンを徘徊し、目の前の的にただひたすら攻撃を仕掛けて夢見た冒険者達を理不盡のもとに邪魔をしてその夢を踏み潰す存在だ。
俺は勇者だとかそう言う英雄になりたいなんて思ってないし、寧ろ逆に邪魔をしてくる敵になりたいなんて思ってしまうひねくれた人間だ。どちらかと言うと自分の興味の為にマッドな実験を繰り返して結局自分の実験結果とかのせいで死ぬと言うサイエンティストの方が好きだ。
非常にクレイジーである。まあ、好きなだけであって俺みたいな一般人がそんなこと出來ないし、ただ頭のイカれた中二患者だよね。
「殘りDP23466か……こう、小金持ちってじがする。何処にでも転びそうでヤダ怖い」
所詮俺はそんな奴、マッドなサイエンティストとか面白いけどあれは見てるのが好きなだけであって、実際にやろうとは思わない。
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アホな考えはこのくらいにしておいて、どうするかな、魔の代表と言えば醜いお顔の憎い奴、ゴブリンとか、そのさわり心地はまさに蒟蒻みたいなスライムが定番だよな~、DP安いし。
貧乏だった折からしてみれば低コストって惹かれる言葉な訳だ。うん、そうしよう。
「DPに余裕を持たせたいから召喚するのは一種類だけだな。今後増える機會があればその都度増やすという普通の作戦にしよう」
シンプルイズベストだ、これって結構大事だぞ。
そして俺が2分ほど考えに考えてやっぱり大半は何も考えずに決めた魔は……定番のスライムである。
勿論スライムと言うのは弱い、召喚できるのも下級中の下級の普通のスライムだ。粘のを持つゼリー狀の魔。理無効で魔法にアホみたいに弱い。要するにドロドロの魔だ。『ヘルプ』使って調べた。
俊敏は結構高いし、お得意の消化、擬態でなんでもござれの低コストの象徴とも呼べる者だとワクワクしてます。
なんかカテゴリーにはメタルなアイツも乗っていたけどそれはまたいつか出すか考えるとしよう。
余談だが竜の王とか有ったけど見なかったことにする。DP見てたら気分悪くなったし。あんなもん召喚できる奴いねぇよ。
「さて、スライムだけど、手始めに1匹だけ出すか」
スライムは1匹15DPと格安のお値段だ、食べも特に必要としないのでかなり楽。勝手に汚れとかも食べるらしいし、充電の要らないお掃除ロボットだ。
……ロボットでは無いけどね。
「うはぁー、プニプニしてるな、やっぱり。でもこれ指溶けないな。……へぇ、自分で抑えられるんだ」
可いなぁ、よし、名前著けちゃおう。
「そうだなぁ、スライム……スラ、ライ、ライム? ……うん、お前はユキムラで」
すると嬉しかったのかプルプル震えてくるユキムラ。おで指が突き刺さった、溶けなかったから良かったものの心臓に悪い。
て言うかとか自我あるのかい……。
「よろしくな~、さて、仲間を作ってやるぞ」
俺はその後、ユキムラを含めて11匹のスライムを喚び出し、ちょっとした訓練を施す。上手く行くかどうかは分からなかったが、理解はしてくれたと思うんだよね。
「と、言うわけで。この教えた事を存分に発揮してやってくる冒険者を倒してしい。あ、勿論自分の命優先で」
スライム達はプルプル震えている。
……オッケーと言う事なんだろうか。意志疎通が出來るのかよく分からないが多分何とかなるだろう。
例えスライムとか魔だとしても生きてるからなぁ、いくらでも喚べるとは言え使い捨てとか嫌だ。勿ない。
「さて、このユキムラ筆頭に殘りのスライム10匹には十勇士として頑張ってもらおう。ユキムラを影で支えてくれ。ボスはユキムラだ、頑張って纏めてくれ」
俺に纏めるとか無理、ユキムラならスライム同士で何とかいけると思うんだよなぁ……。
他の十勇士にも名前つけなきゃ。
俺はそれぞれに、サスケ、サイゾウ、セイカイ、イサ、コスケ、ユリ、カケイ、ロクロウ、ジンパチ、モチと名付け、それぞれに役割を頼んだ。
名付けたは良いが、違いが一切分からないので、めちゃくちゃ怖い。
そして、彼らにそれぞれ5匹ずつ部下を渡して、スライムの數がなんと一気に61匹になった。ドン引きである、俺の視界には右を見ればスライム、左を見てもスライムなんだ、恐怖だ。
「と言うわけで皆! ……頑張って」
一刻も早く退散したい俺だった。
でも、それぞれに意味のある様な無いような名前を著けてしまったので、役割を分けることにする。流石に全員が同じ行をするのは無理があるので、大事だよね、役割分擔適材適所。
さて、これでスライムに使ったDPが915、殘りのDPは22551だ。まだまだ大丈夫だとおもう。でもこれ以上はもしものためにとっておきたいな。
「主様ぁっ! この度は我々スライムの為に名を部隊を設けて下さりっ。誠に謝致しますっ!」
俺の後ろからかなり大きな聲がする。驚いて振り替えると1匹のスライムがプルプル震えながら俺を見ている……様な気がする。
お前……喋るんかい……。
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