《手違いダンジョンマスター~げられた魔達の楽園を作りたいと思います~》誰が行く?

「いやー、ミスったミスった」

折角マスタールームに戻ってきたのにまた第3層エリアへと戻るはめになってしまった。

正直ね、十勇士のキャラが濃すぎて俺お腹いっぱいだったしさ、おまけに神的な疲労もあるよね。

おのれ十勇士……神攻撃とはえげつないことを。

などとふざけながらも渋々戻ってきました第3層エリア。

なんか恥ずかしいな、出ていったのに戻ってくるとか。

「む、主! どうかされましか?」

「いやね、用事を済ませずに帰ったもんだからさ、思い出して戻ってきた訳だよ」

「ほう、流石は主。問題を後に回さないとは殊勝ですな!」

コイツは一々俺を譽めなきゃ気が済まないのだろうか。もしや、召喚したこと怒ってる? まぁ、俺だって召喚されたときは怒ったからなぁ。

つまり、ユキムラは俺を神的に痛め付けると言う作戦を結構しているのか、そうに違いない。

「して、その用事とは?」

「うん、あまりにも暇だからさ。外に行こうかと思ってね。でも俺1人だと死ぬわけじゃん? だから誰か護衛に……」

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ついてこれる奴いる? と言葉を綴る前に周りにいた十勇士スライム達の目、(どこにあるかはわからない)がり、俺の周りに殺到する。

「はいはい! 私が行きたい!」

ポヨポヨ跳ねながらアピールをしてくるピンクのスライム、サイゾウ。

「ちょっと待ったサイゾウ、お前には冒険者の見張りがあるだろ? 代わりに俺が旦那の護衛だ」

サイゾウの隣で自分が護衛の役割をもぎ取ろうとしている黒のスライム。サスケ。

「何よ! 私はここんところ頑張ったんだよ? 今度はサスケが見張りの番じゃん!」

「くっ、それを言われると何も言えねぇな」

「落ち著きなさいサスケ、サイゾウ。その代わりと言っては何ですが主様の護衛の役割はこのセイカイが……」

「「卻下」」

「なっ!」

どさくさに紛れて護衛につこうとしたのは青のスライム、セイカイ。漁夫の利を狙うとはなかなか賢い奴だな。

「ガッハッハ! 兄者も結構を出すよな、まぁ、主殿の事だけなんだがな」

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「イサはどうなんだ? 著いて來るつもりはないのか?」

俺がセイカイの隣に立っていた藍のスライムのイサへと質問をする。前の3人と違って主張がなかったから気になった。

「そんな事はないぜ主殿。俺は止められようとも行く気マンマンだからな」

キョトンとした様子でついて行きますけど何か? 見たいな雰囲気で述べるイサ。コイツもコイツで主張が強い。

未だに言い合いをしているサイゾウ、サスケ、セイカイはほとぼりが冷めるまで放置しておくとしよう。

「あ、あの……!」

「んぁ?」

足元に來るくすぐったいがあり、更に聲のおまけ付きだったので思わず振り替えると、言い合いをして目立ちまくってる忍び達とは比べにならないほどの隠を持った黃のスライムが俺に接近ていた。

「あ、ユリか。どうしたのさ……って護衛以外ないよね」

ユリと目線を合わせるためにしゃがむが、やはちょっと目線が下になるよね。スライムって小さいからな。

「は、はい! わた、私も護衛がしたいのです!」

「おおう……急に元気だな」

「す、すみません!」

「謝る必要は無いぞ、ちゃんと主張してくれたことには嬉しいんだから」

意見聞かないで勝手に事進めたら怒られるからね。學生時代でもクラスの一人が文化祭で必要かなと思って々買ってきたら余分な奴ばっかりで逆に足りないものを買ってこなかった。

しかも使ったのは平等に配當される予算を使ってスッカラカンにしたおで白い目で見られましたとさ。

奴の學校生活は終わっていたな……ドンマイ。

「あら、旦那様、ユリを連れていくなら私も連れていってしいわね。寧ろ私だけ連れていって下さる?」

いつの間にやら俺の肩に乗っている紫のスライムであるカケイ。一いつ登ったのだろうか、それにしてもここのスライム共は気配を隠すのが上手すぎないかな。

素人の俺の評価はさておき、このスライム、さっきもだが俺と2人っきりになろうとする。何故だ。

「こう言うのは皆でいる方が楽しいんじゃないのか?」

「私は旦那様となら2人っきりが良いのよ」

「良くわからんな」

なかなか反応に困るのがカケイだ。目的がさっぱりわからん、呼び出して2人きりになって殺す気か俺を!

ちくしょう、ユキムラと同じように召喚に恨み持ってんのかこいつも!

やっべ、2人きりとかならんようにしなきゃならんな!

「と、取り敢えず!? 2人きりって言うのはまだ危ないので!? 最低でも2人くらいいれば良いかなってね!? そこんとこ、どっすか?」

徹底的に周りに人を置く作戦で避けねばなるまい!

俺の提案を聞いたカケイは俺の肩からため息を吐いた後に飛び降り、ユリの隣に立って此方を振り替える。

「あら、この子とは2人きりで話しをする機會をくれたのに私にはないのかしら?」

聞いてたのか……それともサイゾウとかから聞いたのか? サイゾウ何でも話しそうだからな……忍者、くノ一がそんなんで良いのか。

「私が聞き耳立てただけよ? サイゾウは悪くないわよ」

「あ、そうですか……」

なぜ心読めるし……このダンジョンのスライムって特殊なのかな? 俺異世界初心者だし、現地の人の聲を聞くべきだな。いつかね、今は無理。

「わかった、カケイにも機會は與えるからさ」

「なら、私も他に護衛がつく條件を飲んであげるわ」

「さ、最初は私がご主人さんと話すからねっ! 抜け駆けはダメだよ、カケイちゃん!」

「あら、いつになく強気ね? 譲れないのかしら?」

「ダメですっ!」

なにやらこちらも言い合いに発展しそうだ。大人し目のユリが強くでるとは、と言うのは人間でも魔でも分からんものだな。

あと、の話し合いに介すると録な事が起きないって山田が言ってたので俺もそれに倣って他のところに行こう。

とは言うものの、周りはスライムだらけ、おまけに全員十勇士と來たもんでその場からはけず、ただ方向転換するだけだったりする。

「主君、外に出るんだよね? なら、僕を連れていきなよ!」

「へぇ、理由としては?」

「単純に外に行きたい」

だよね、外に出たのって俺とユキムラ、それにラビィだけだし、ゴブリンはそもそも外からだし。

他の連中はダンジョンの中で特訓しかしてないからね。ぶっちゃけ、ストレス溜まるのでは無いだろうか。

ある意味監だよね、俺ってば鬼。

「話を聞いていなかったのか。容は陛下の護衛だ、遊び半分で行けば危険に曬すのだ、その事を分かっているのかお前は!」

「げぇっ! ロクロウ!」

単純に著いていきたい橙のスライムコスケにこれでもかと言うほどのタイミングでってくるのは緑のスライムのロクロウだ。

もうロクロウはコスケのお目付け役なのでは無いだろうか。でも何だかんだで仲が良いようにも見えるのは俺のお節介な心と野次馬だろう。

「ロクロウは來たくないのか?」

「そんな事はございません! 僭越ながら私も陛下のお側にお仕えしていたい。常に! 如何なる時も!」

「お、おう、そうですか……」

迫力が凄い、ユキムラとはベクトルが違うけど慕ってくれているようだ。そんなに評価されるほどの人間じゃ無いんだけどな。つらい。

「ふふふ、我が君よ! ロクロウ君やコスケ君など放っておいて我と共に新世界へと旅立とうではないか! 安心召されよ、我が誠心誠意、真心込めてエスコートするよ?」

のスライムであるモチが優雅に回りながらロクロウとコスケの間をすり抜けやって來た。

新世界かぁ、もう來ちゃってるんだよなぁ。ほら、俺ってば異世界人じゃん。

「ちょい待ちなってモチ、ロクロウは兎も角僕まで蔑ろにされるのは違うね」

「お前も待てコスケ、自分を棚に上げる出ないわ。それにモチ、お前では護衛にならん、注意散漫だろう」

「はは、我の実力は我が君にさえ見てもらえれば良いのさ。君達二人の方が力不足ではないかな?」

「へぇ? 言うじゃん」

「なら私の実力を見せてやる。來い」

即発の雰囲気の中、何だか決闘の雰囲気を醸し出しコスケ、ロクロウ、モチは何処かへ行くようだ。

それにしてもあれだな、隨分俺を慕っているような気がする奴の代表はユキムラ、ロクロウ、モチだな。方向は違うけどは一緒ってじ。

ユキムラが忠誠、ロクロウが崇拝、もうが信仰ってじかな? やべ、俺は何を言ってるんだ。恥ずかしいな、考えないようにしよう。自意識過剰だ。

「さてと、殘ったのは……」

「オイラだけですねー」

スライムことジンパチ、本人はに納得を示しておらず不満そうだ、それでも止めてない辺り、良い奴なんだよな。

「集まったからにはジンパチも護衛につきたいのか?」

「そりゃねぇ、十勇士としては誰もが憧れるんじゃない?」

十勇士って確かユキムラの為に作ったような気がするんだけどいつの間に直屬になったのかわかんねぇや。

「まぁ、最終的に決めるのはボスでしょ。オイラ達はその決定に従うだけだよ」

「そうであるな! して、主よ、某達の誰を連れていくのですかな!」

ジンパチの隣に移してきたユキムラは俺を見上げてそう告げる、他の十勇士達も言い合いや決闘を止めて俺の方を見る。

止めろ! 大勢の目に曬されるなんてメンタルがもたねぇよ!

誰しもが集団の前で平気な顔出來ると思うなよ! 俺はな、クラスの人気者と言う奴をふーんて眺めて橫でゲームとかしてる類い何だかんね!

あと、1つ言っておこう、1日の間にこんなに個の集まりにいて俺のキャパはオーバーしている。そこから人を選ぶとか無理! ……と言うわけで。

「やっぱり強い奴がいてくれると助かるよね。誰が強いかとか決めてみたら?」

「「「それだ!」」」

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