《手違いダンジョンマスター~げられた魔達の楽園を作りたいと思います~》外へ
外に出るための準備に2日かけて、本日、いよいよ探索に乗り出ることとなった。
退屈だから良いんだけどね。あと、2日かけたのは俺の許容量の問題だ、あんな濃い面子に1日2度も顔會わせたら脳みそがショートした。
いや、全員同じような形何だけどね。
それに、別に準備をしていなかったと言う訳でもない。
移住してきたゴブリン達のおでしずつ貯まってきたDPを使って々と準備をしたのだよちゃんとね。
あとは、俺がいない間に侵者が來たときの対策等をラビィやユキムラへと伝えたり、あとホブゴブリンにもだな。
とりあえず直ぐには殺さずに無力化することを頼んだ。まぁ、こっちが危なければそのお願いは無視しても良いようにはしたんだけど。
「ご主人様ー、お待たせー!」
「サイちゃん、聲が大きいよ……」
ダンジョンのり口で待っていた俺は呼ばれた聲に振り向いた。どうやら、サイゾウとユリが到著した様である。
俺が振り返ったのと同時に丸い球のひんやりボディが俺の顔面にパイを投げつけられたかの様にへばりつく。
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やっべぇ! 息できねぇわコレ!
ジタバタともがいていると慌てたユリの聲が聞こえてくる。
このスライム、サイゾウか! 何がしたいんだ、嫌がらせか。
「ごめんなさいご主人様ー!」
「次は気を付けてよサイちゃん!」
「ユリもやれば?」
「え!? ……うーん、考えておくね! ドキドキ」
ユリはサイゾウを引き剝がしてくれたあと、サイゾウに説教をしていた。
ユリってば友達同士だとしっかりするのね……うん、人見知りなんだろう。
そしてサイゾウがユリもどうかと促してくる訳だ、増やすんじゃないよ!
それとドキドキじゃないわ。くそぅ、どうやら嫌われているのだろうか。
じゃなきゃ窒息させるようにへばりついて來ないもんな。
あー、死ぬかと思ったわ。俺ってば侵者より味方に敵がいるのではと勘ぐってしまう。
「じゃあ、出発するか」
「おー!」
俺達はダンジョンの外へと出ていった。
そしてふと気が付く、どこを探索するべきだろうか。無闇矢鱈に歩き回るのは得策じゃないよな、迷子になる可能もあるわけだ。
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それと探索範囲も大事だな、帰る時間は夕暮れ辺りで良いとしてオヤツは300DP迄でバナナはオヤツにはりません。
「よし、迷ったら左だな」
「なんで?」
「俺の利き手だからだ」
理由と言うのは何時だって適當で何となくだ。いや、さすがにしっかり考えるときは考えるよ? だけどさ、今回に限っては特に深く考える必要ないよな。
方向は決めたので後はどこまで行くかだな。サスケ曰く、無駄に広いらしいこの森、一どこまで続いているのだろうか。
サスケ達には満遍なく四方八方に散らばってしずつだが細かく調べてもらっているのでそりゃ森の外まではまだまだ時間はかかるだろうな。
まだダンジョンを作って余り時間は経ってないし気長に行くべきか。
あれ? どれくらい時間が経ったんだろう。外にでないからわかんねぇや、多分2ヶ月程かな。
いやぁ、俺もここの生活にすっかり慣れたな。但しダンジョンに限る、何れは街にも行かなきゃならんしこのダンジョンの位置も把握しておきたい所だ。
外と言えば唯一遠出したのはサイゾウだったな。
「サイゾウ、近くの街とか村まではどのくらいかかったか分かるかな?」
「えっとね、朝出発して森を抜けたのが1日位かかって、そこから半日歩いた所に大きな街があったよ!」
この森そんなに広いのか。そう言えばホブゴブリンの奴は最初最弱の派閥とか言っていたな、と言うことはなくても他にも幾つかは派閥があると言うことか。
それとまだ魔の種類があってこの森は多種多様な生きがいるのでは無いだろうか。
やだなぁ、爭うのは構わんが俺を巻き込まないようにしてほしいな。よし、祈っておこう。
「まぁ、街とか村はこの際まだ放置だな。とりあえずはこの森を徹底的に調べて知しておきたい」
「それならサスケ君でも良いんじゃ無いでしょうか……」
「確かにその方が良いかもしれないけど。それじゃ細かいところはわからないからね。サスケが見ていたものと俺が見ていたものでは価値とかが違うかもしれないし、聞いてるだけじゃわからないこともあるんだよね」
報のり合わせも大事だからなー、サスケが不必要と思っても案外俺としては重要な事があるかもしれないし。ほら、丁度良い木の枝とか有るかもじゃん。
あ、まだサスケから森の報聞いてねぇや。この2日何してたんだテメェ!
でもサスケはサイゾウとれ替わるように冒険者の監視に戻っていったからな、そろそろ著く頃か。
ひたすらに真っ直ぐ森を歩いて小一時間、魔とかと遭遇もしないな、風景も代わり映えはないし疲れた。飽きてきました、ぶっちゃけ帰りたい。
でもサイゾウとユリは楽しそうにキャッキャしてるから言い出せない。
ほら今も木の枝と枝の間を飛び回ってるし、君ら一応俺の護衛って忘れてるよね。
しかし、何故魔も居ないのだろうか。ゴブリン位なら居るもんだと思ったんだが、あ、ゴブリンは此方側だったな。
ドラゴンとかこの森にいるのだろうか……それはないか、いるならばここにあのそこそこベテラン冒険者が足を運ぶ筈もないしな。至って普通の森だなここは。
立地條件が良くて助かるわ、どっかの帝國の領土だとか危険な森の中とかなら灑落にならんからな。
まぁそんなもんがあるかも知らんな。思えば俺ってばかなり無知だわ、はぁ、々とやっていくしかないか。
「おーい、そろそろ戻ってきなさい。危ないよ、俺が」
「はーい」
俺が呼ぶと2匹は直ぐに戻ってきた。ただし、サイゾウの方はまた俺の顔面に著地しようとしたので今度はわした。ギリギリだったけどな。
「すみません……護衛の仕事を放ってしまって……」
いや、ユリさん? そんなめっちゃ落ち込んだ聲で言われると俺も責め立てられないんですけど。いや、責める気は無いが。
「仕方ないさ、今まで訓練だけだった訳だろ。はしゃぐのも無理はない、うん、悪くない」
「じゃあ、もっと遊んできても良いかな! ご主人様」
「え、あ、うん、どうぞ」
「やった! ユリ、行くよ!」
「は、はい! ご主人さん、ありがとうございます……!」
そう言うと2匹は引き続き縦橫無盡に飛び回って行った。
あれ、おかしいな、護衛の為に呼んだ筈なのに遊ぶ許可を出してしまった。
「……仕方ない、この辺りを々探ってみるか」
魔の痕跡とかあるかもしれないしな、近くにいたら俺は終わりだけどな!
それじゃボチボチ探って見ますかね。
最初はただボーッと歩いていただけだがよくよく見てみるとこの森の木は地球では見たことがないよな。
背も高いし何より幹が太い、余りお目にかけない木だと思うな、そんな知識は持ってないけどさ。
木の周りをぐるりとしたりっこの方にある謎のキノコを採取したりして30分、とある1本の木を見て嫌な予しかしない。
「うわぁ、なんかデカイ爪痕あるんですけど」
これ見よがしに木の幹に著いている爪痕、やっぱこの森熊見たいな奴も居るんだろうか。
爪痕をみるにそこまで古いものじゃないし、俺はもしや縄張り等にったのかもしれない。早く離れておいた方が良いだろう。
「こういう場合、直ぐに離れないと犯人が來ると言うテンプレートが発生するからな、回れ右だ」
だが殘念、時すでに遅し。もうすでに目の前に居ました。
目の前に四つ足で此方を睨み付けているのはどう見ても熊、熊なのである。
大きさとしては普通に地球にいるようなサイズ。現は見たことは無いがかなりの大きさだ、勝てないなコレ。
マジかよ、やってらんねぇよ。そう言うシナリオはんじゃいないのよ。誰か助けてくれませんかね?
などと脳みそのなかで獨り言を呟きながら現実逃避を試みる。人間ってとてつもないピンチだと意味のないことを考え出すんだな、勉強になったよ。
さて、睨み合っているこの狀況をどうしようか。正直に言うと今すぐ一目散に逃げ出したいところだが熊って足が早かったはず、俺じゃ逃げ切れません。
戦うとかも無理だし、俺に出來るのはサイゾウとかが來てくれるのを待つための時間稼ぎかな? それも出來る自信は余り無いんだけど。
「こ、こんにちは。今日はお日柄もよく、散歩日和ですね、いや実は僕迷子になりまして決して貴方の縄張りにワザとった訳じゃないんですよ。そのイカした目の傷に免じて見逃しません? 今ならなんと僕の謝つき前売り券が……」
「グルァァァァアァ!」
「ぎゃー! やっぱ無理か!」
くそぅ、お話作戦は失敗か! そもそも魔に話したって無駄だったわ。
俺は追い付かれることは覚悟の上、森の中を走り回って逃げることにした。
後ろからはスッゲェ速い走りで追いかけてくる熊、さっきは魔とか言ったが本當に魔なんだろうか怪しいところである。
「うはぁぁぁぁ! 死ぬ!」
真っ直ぐ走っても追い付かれるかもと思った俺は木の間をジグザグしたりしたんだが相手は四足歩行、細かいステップかお上手なので意味がなかった。ガッデム!
それに俺は全力疾走をずっとしている訳だ、力の限界はもうすぐそこだ、時間の問題って奴だね。
んでもって見事に木のっこに足引っ掻けて顔面ダイブをしてしまった。
くそ、自分がまさかこの立ち位置とは。あと転んだから微妙に恥ずかしいし!
幸い直ぐに立ち上がる事はできた。良かったー
転んでる間に飛びかかってくるんじゃないかと思ってヒヤヒヤしたわ。こう言うのって立ち上がる前に襲われるとかありがちだからな。
「まぁ、事態は変わらないんですけど」
結局座ってるか立ってるかの違いでしかない。本當についてないな、外になんて出るもんじゃないね。とか言ってるとダンジョンの進展が進まないから叩き出されそうだけど。
いっそのこと堂々と仁王立ちをして俺は熊の前に立つ。うわぁ、怖ぇ!
そして熊の方はと言うと俺と同じように仁王立ちをする。デケェ、本のベアハッグをされるのでは無いだろうか。
うーん、一か八かで【魔化】でもしてみようかな、何か変わるかもしれない。例えば角生えたり、あわよくば翼が生えたら良いんじゃ無いだろうか。
ダメだな、どうやら俺はピンチだと現実逃避を実行するタイプらしい。
お前は妄想に更けることが多いなと山田にも言われたわ、あの現実主義男に言われたのはムカつくがまぁ良いだろう。
よし、使わせてもらうぞ。鬼が出るか蛇が出るかって奴だ。
俺が何かをすると悟ったのか熊は距離を詰めて腕を振り下ろしてくる。だが、襲い! いや、噓結構速い、俺の方が間に合わんわコレ。
「ご主人様になにてんじゃ熊ぁぁぁぁ!」
心で焦っていると俺の橫をピンクのがすり抜け、熊の腹部へ強烈な當たりをする。
あまりの衝撃に仰け反った熊だが再び踏み込もうとする。
「させません……!」
今度は熊の橫からの當たりで吹き飛ばされた熊は堪らず逃げ出した。
おー、助かった。どうやら間一髪でサイゾウとユリが間に合ったようだ、危うく死ぬか魔になるかだったぞ。
「ご主人様大丈夫!?」
「おう、元気だぞ」
「どうして勝手に居なくなるんですか!」
あれ? おかしいな、パート2。なんで俺がおこられているんだろうか。確か護衛をサボって消えたのはこの2匹のせいだったのでは無いだろうか。
「聞いてるの!?」
「あ、はい」
俺はその後しだけ説教をけた。解せぬ。
じょっぱれアオモリの星 ~「何喋ってらんだがわがんねぇんだよ!」どギルドをぼんだされだ青森出身の魔導士、通訳兼相棒の新米回復術士と一緒ずてツートな無詠唱魔術で最強ば目指す~【角川S文庫より書籍化】
【2022年6月1日 本作が角川スニーカー文庫様より冬頃発売決定です!!】 「オーリン・ジョナゴールド君。悪いんだけど、今日づけでギルドを辭めてほしいの」 「わ――わのどごばまねんだすか!?」 巨大冒険者ギルド『イーストウィンド』の新米お茶汲み冒険者レジーナ・マイルズは、先輩であった中堅魔導士オーリン・ジョナゴールドがクビを言い渡される現場に遭遇する。 原因はオーリンの酷い訛り――何年経っても取れない訛り言葉では他の冒険者と意思疎通が取れず、パーティを危険に曬しかねないとのギルドマスター判斷だった。追放されることとなったオーリンは絶望し、意気消沈してイーストウィンドを出ていく。だがこの突然の追放劇の裏には、美貌のギルドマスター・マティルダの、なにか深い目論見があるようだった。 その後、ギルマス直々にオーリンへの隨行を命じられたレジーナは、クズスキルと言われていた【通訳】のスキルで、王都で唯一オーリンと意思疎通のできる人間となる。追放されたことを恨みに思い、腐って捨て鉢になるオーリンを必死になだめて勵ましているうちに、レジーナたちは同じイーストウィンドに所屬する評判の悪いS級冒険者・ヴァロンに絡まれてしまう。 小競り合いから激昂したヴァロンがレジーナを毆りつけようとした、その瞬間。 「【拒絶(マネ)】――」 オーリンの魔法が発動し、S級冒険者であるヴァロンを圧倒し始める。それは凄まじい研鑽を積んだ大魔導士でなければ扱うことの出來ない絶技・無詠唱魔法だった。何が起こっているの? この人は一體――!? 驚いているレジーナの前で、オーリンの非常識的かつ超人的な魔法が次々と炸裂し始めて――。 「アオモリの星コさなる」と心に決めて仮想世界アオモリから都會に出てきた、ズーズー弁丸出しで何言ってるかわからない田舎者青年魔導士と、クズスキル【通訳】で彼のパートナー兼通訳を務める都會系新米回復術士の、ギルドを追い出されてから始まるノレソレ痛快なみちのく冒険ファンタジー。
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