《手違いダンジョンマスター~げられた魔達の楽園を作りたいと思います~》村を調べます2

家の中から飛び出し、そのまま村の奧へと進んでいく俺たち。

はあ、嫌だ。帰りたい、おまけに疲れたし……どうして俺はこんなことをしているのだろうか。

元はと言えばあの熊野郎のせいで迷子になったのだ、次會ったら覚えてろよ……サイゾウ達にやっつけてもらうからな!

俺? 戦闘能力皆無よ、一般人だもの、アハハハハ!

あと、もう眠い。良い子は寢る時間なんだぞ、絶対いつも寢てる時間よりも遅い時間帯だ。

元いた場所なら結構な時間まで起きてたけど、それはインターネットと言う素晴らしい文明があったから遅くまで起きてたのであって、今やそんなものはDPになったからな。夜は寢るだけなんだよ。

でかなりの健康になってしまったよフフフ、以前の俺では考えられないだろう。

でも食生活はちょっと片寄ってるかな、野菜も食べないとなぁ……まぁ、こんなゾンビだらけの場所にいて食なんて沸きませんけど。

健康とは言ったが運不足は解決してないわけで、実際、森から出て死ぬほど疲れているのだがこの村の有り様のせいで休めていない。

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足はガックガクである! 帰りたい!

とまあ、何度目かの帰りたい発言だがむなしく俺の心の中に反響して消えるわけだ。

本當は夜空にびたいところだがゾンビに來られては困る。

疲れてるんだからそっとしておいてしいのだ。流石に変なテンションでぶなんて真似はしないぞ、それに俺に妙になついているスライムであるサイゾウやユリの目の前で醜態を曬すわけには行かない。

つまり、俺はコイツらの前では主なのだから格好をつけるピエロを貫かなくてはいけないんだ。

「ここは……広場?」

やたらと開けた場所に辿り著いた。ただでさえ道幅が広い場所を通ってきたのだがここは普通の道よりも幅が広く、見るからに集まるための場所に見える。

中央には臺座のように、誰かがそこに立つために作られた様なも見える。薄暗くてハッキリとは見えないけど。

そしてその臺座を中心にして円の様になっている広場、それぞれ上下左右に道が延びている。

結構広い村だな、俺のダンジョンの1層分位はあるか?

「ここにゾンビが集まるとか? ……そんなわけ無いか」

広場を橫切るために歩を進めようとするがとあるものを見て直ぐに近くの家のに隠れる。

俺とは反対の道からゾンビが歩いてきていたのだ、それも5。流石にそんなに対処なんて出來ない。

「ここは隠れていた方が良いかな」

「ご主人様! 向こうからも來ますよ!」

ビックリするなおい、いきなり話しかけてくるんじゃないよ! 靜かな時に急に喋られると心臓発作起こすぞ、あと起きたんだおはよう。

突然服の中から話しかけてくるサイゾウに愚癡を溢しつつ、向こうってどこよ? なんて思いながらキョロキョロすると見つけた。ゾンビである。

俺が今いる場所は臺座を中心にして南側、最初に現れたゾンビ5は北側から來た。

そしてサイゾウが言っていた新しく來たゾンビは西側からやって來ている。それも6だ、既に手の施しようがない數だ。

「やっぱりここで何かあるのか?」

「ご主人さん……もうし隠れた方が良いのでは……」

ユリの言う通りだな、こう來れば絶対に南側と東側からも現れる筈だ。

ここにいては見つかるだろうし、家の中で様子見をするしかないかな。

今度は家の中にゾンビが居ないか見渡してから中へとる。

ふふ、2度目は通じんよ。

そして窓の様なの空いた場所から丁度広場が見えるので観察をすると、暫くしてから東側、南側とゾンビが集まってくる。それぞれ4、3だ。

あの中の1、2は恐らく俺が遭遇した奴と同じ奴かな。

臺座の回りに集まったゾンビ達はを揺らしながらもその場からは全くかずにじっとしていて、その場から離れようとはしない。

「……なんだ? 何かを待っている?」

「……っ! ご主人さん!」

「な、何アレ!」

サイゾウとユリは俺の服の中から出てきて肩に乗っかる。いや、重いんですけど……。

そしてサイゾウ達の言う方向を見ると3つの人影が北側から現れる。

「なんだアレ……子供?」

うっすらとしか見えないが他の2よりも明らかに背丈が低いからそう判斷するけど。

し後ろからついてくる2もその辺のゾンビとは何か違うような。

「……あ、そうか、服とかがキレイなんだな」

明らかに他のゾンビとは違い、服裝も整っている。それとゾンビはとかちょっと骨剝き出しだが、後ろからついてくる2はそんなものがない。

そして中央から歩いてくる子供はもはや人間じゃないのかと思うほど違いがない。

「まぁ、よく見えないけど。サイゾウ達にはどう見えるんだ?」

「あの3は明らかに異質です、なんとなくしか分かりませんが恐らく後ろの2はユキムラ君レベルです」

「……そして真ん中の子は、判斷が出來ないです……取り敢えずここから逃げた方が良いと言うことしか……」

「何それヤバイじゃん」

俺のダンジョン最強の魔であるユキムラと同じ強さが2にそれ以上の奴が1とか……笑えないんですけど。

て言うかユキムラそんなに強いのかよ。ダンジョンとしては召喚したてでそこまで強くなってるのか。

ひとまず早めに離しよう。この戦力じゃ全く相手にならないだろうし(特に俺が)。

森には、そうだな警戒網を引いてゾンビの侵を防いで、ゾンビが來ないことを祈りなら生きていくとしよう。ここは不干渉と言うことで!

そそくさと家から出て全力で逃げる準備を整える。ここって意外と臺座から近いから見つかるとヤバいよね。

こっちがバレないかどぎまぎしていると子供は臺座の上に立ち、話し出す。やっぱり演説的な奴か、ゾンビが集まっていたのは集會を開いているからなんだな。

「君たちは一僕の村で何をしているのさ?」

「そりゃお前、休みたくてったらゾンビだらけで回れ右する最中に決まってるじゃん」

「そうかい、だったら安心してゆっくり休んでいってよ」

「いや、そんなこと言われても……ってえぇぇぇえ!?」

目の前にはあの子供! 俺は振り替えると臺座の所にはさっきまでいた子供は消えてて俺の前に立っている。

いつから気づかれていた!? つか速っ!

「ご主人様!」

「……なんだ? コイツら」

飛びかかっていくサイゾウとユリの攻撃をわし、軽く吹き飛ばす子供。

やっべ超強いんですけど。

「さて、殘ったのは君だけどどうする?」

參ったな、どうしよう。

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