《手違いダンジョンマスター~げられた魔達の楽園を作りたいと思います~》納品依頼は難しい
それから數日後、ムダに痛い筋痛という強敵を退けた俺は、お金はあるもののランクの低
い冒険者は積極的に依頼をこなさないと除名されると期限ギリギリに言われて焦りながらもコツコツ楽な依頼をこなす。
別に除名されようが來る予定はもう無いのだから良いんだけども、金を無駄にしてしまうと言う理由と再発行にお金がかかるとの事でやむ無し。なんか嫌だから!
サノーはギルド初日にいざこざを起こして仮にもランクのし高い冒険者をボコっているので実力が評価され、ランクが上がり、定期的に依頼をける義務が免除されているらしい。
そんな報告けてないんですけど、あの野郎……。
因みに俺もいざこざを起こしていると言えば起こしてるけど、アスカとの勝負だし負けてるわけだ。
だから実力がよく分からないし、コボルトの討伐時も迷子になってた扱いなので、金は貰えるがランクが上がったりはしなかった。ちくしょう。
俺も依頼をける義務が発生しない程度まではランクをあげておきたい、個人報にもなるし、何かと便利っぽいし。
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「さてさて、今日も採取依頼を……ない」
依頼ボードから採取依頼を探しているがどこにも見つからない。
そんなバカな!? あれは全く人気のない常に隅っこに置かれて紙も貴重っていうのもあるけど、かなり廃れた奴だぞ! 何で無いんだ!
依頼ボードの前で震えていると、
「あぁ、採取の坊主か。今日は他のやつが取っていったぞ、新人が増える時期だからなぁ仕方ねぇよ」
ポンッと俺の肩を通りすぎ様に叩いた名も知らぬ冒険者。
採取の坊主ってなんだオイ、不名譽過ぎるだろ……。
他のやつに取られたか、新人が増える時期ってあるんだな。
こればかりは仕方ない、他の依頼をけるとしよう。
「……これにするか」
◇◇◇
選んだ依頼は納品の依頼だ。
この街の付近にすこし小高い丘があるのだが、そこには鹿っぽい魔がいるらしい。
その鹿っぽい奴はオカガゼルと言う、そのまんまの名前だ。
なんで英語なのかと疑問に思うんだが、たぶんあれだ、俺の言語理解くらいでそう解釈されてるからだと思われる。
オカガゼルは溫厚な魔で、人をみても襲わないそうで、大人しい魔らしい。
話は変わって依頼の話だが、オカガゼルの角を削って來てしいそうな。
オカガゼルの角は丈夫で、んなことに使えるのでかなり重寶されると聞いた。
なので基本的には討伐は止されており、討伐をしてしまえばそれはもう手痛い罰金が降り注ぐと言う、赤字の危険のある依頼だ。
家畜として飼うことは、オカガゼルは広々とした平原や荒野、そして水場が必要であり柵などはあっても持ち前の腳力で飛び越えるので飼育は無理と斷念された。
オカガゼルすら飛び越えられない柵を作るとなるとかなりの出費になるらしく、を切る覚悟で試した者がいたそうだが、柵があるストレスによりオカガゼルが死ぬそうだ。
デリケートなので大事にしようね!
さて、ストレスで死ぬマンボウの様なオカガゼルの生息する丘までやって來た訳だが……。
「何故にサノー……」
「おや、クロト様ではございませんか。どうしてこの様なところに?」
丘の天辺に棒立ちをしているサノーの方へと向かう。
この納品依頼は初心者向けの依頼だ。ちょっとムカつくけど俺よりもランクの高いサノーがいるのはおかしいな。
それにこの依頼は重複しないタイプの依頼だ、他にこの辺に用のある依頼なんてあったかね?
「俺は一応依頼だけど……何してんの?」
「依頼でしたか。私は休みです、気分転換になるので」
そう言って近くにいたオカガゼルをサノーはでる。
「……、いや魔だけど好きなのか?」
「人間よりはよっぽど信頼できますよ。魔は」
嫌なこと聞いた。
俺も人間なんですけど、そう言うのは人の前で言うもんじゃないと思います。
話を振ったのは俺だけどね、自業自得。
「人間が嫌いか」
「まぁ私も元々は人間ですが、信用は出來ませんね」
「それはお前達のいた村に関係するのか? いや、聞かない事にするわ、俺は聞くに値しないだろ?」
ミスト辺りに聞けばベラベラ喋りそうだが、人の過去は無暗矢鱈に聞くものじゃないし、本人がその気になった時で良いだろう。
すこし驚いたような顔をするサノーは無視して、近くで草を食べているオカガゼルに近寄る。
「気安くらないでよねっ!」
「ヘブッ!?」
後ろ足を用に使い立ち上がり、俺の顔面へとクリティカルヒットパンチを繰り出すオカガゼル。
突然の出來事に反応出來なかった俺は転がり、頬を押さえながらぷんぷんしているオカガゼルを見る。
きっと眼は丸くなっている事だろう。
「え、何故に?」
「はぁ、オカガゼルは警戒心が強い魔で角をとるには時間がかかるんですよ」
ため息を吐きながらサノーが教えてくれた。
な、なるほどだからいつも殘ってんのかこの依頼……。
そりゃ慣れてもらうまで通う必要があるけど見返りが割りとないもんな、そりゃ殘るわけだ。
おのれ付嬢め、なーにが「この依頼は簡単ですよ!」だ、いつか目にもの見せてやるからな!
「知ってたなら教えてくれる?」
「その前に行されましたので」
しれっと澄まし顔をして若干笑っているサノー。
こいつ面白がってるな、鬼め!
「おのれ鹿風が! 陛下に不敬であるぞ! 斷罪の許可を!」
「それはダメだな、罰金が怖い」
立ち上がり転げ回った拍子に著いた草を叩き落とす。
げ、フンがついてるじゃねぇか! バッチい!
當のオカガゼルを見ると、表はよく分からんが鼻で笑われた気がする。
「クソクソクソ! 絶対ぇ許さねぇからな鹿野郎!」
「斷罪しますか!」
「卻下だって言ってるじゃん!? 半殺しだ半殺し!」
「承知致しました! 覚悟するがいい鹿ども!」
「俺もやったるわぁ!」
その後、スライムのわりにあまり速くないロクロウと共にオカガゼルを追いかけたが全く捕まらなかった。
「くそったれ! 速すぎるだろ!」
「も、申し訳ありません陛下……このロクロウ、スライムの平均的な速度しか出せず、お役に立てませんでした。どうか斷罪を!」
「いやいや、死のうとするな。大事な仲間をそれくらいで責めないっての」
失敗するとすぐに死のうとするロクロウを宥めつつ、思った。
ロクロウは確かにサスケと違ってあまり速くない訳だが、防のセンスは高いっぽい。
やっぱり魔にも個差ってものがあるんだな、まぁ人間だって長所と短所があるし、當たり前か。
なんか魔も人間も対して変わらないんじゃないかと思えてきた。
「ま、今はそんなこと考えなくても良いかね」
隙を見てオカガゼルへと飛び付く!
殘念、避けられた!
「……あんたごときに捕まるほど安くはないわよ」
……ムカつくな、こいつは間違いなく悪だな、ぶっとばす!
その後サノーに協力して貰ってやっと依頼が達出來たことは言うまでもない。
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魔力ゼロの最強魔術師〜やはりお前らの魔術理論は間違っているんだが?〜【書籍化決定】
※ルビ大量に間違っていたようで、誤字報告ありがとうございます。 ◆TOブックス様より10月9日発売しました! ◆コミカライズも始まりした! ◆書籍化に伴いタイトル変更しました! 舊タイトル→魔力ゼロなんだが、この世界で知られている魔術理論が根本的に間違っていることに気がついた俺にはどうやら関係ないようです。 アベルは魔術師になりたかった。 そんなアベルは7歳のとき「魔力ゼロだから魔術師になれない」と言われ絶望する。 ショックを受けたアベルは引きこもりになった。 そのおかげでアベルは実家を追放される。 それでもアベルは好きな魔術の研究を続けていた。 そして気がついてしまう。 「あれ? この世界で知られている魔術理論、根本的に間違ってね?」ってことに。 そして魔術の真理に気がついたアベルは、最強へと至る――。 ◆日間シャンル別ランキング1位
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【WEB版】高校生WEB作家のモテ生活 「あんたが神作家なわけないでしょ」と僕を振った幼馴染が後悔してるけどもう遅い【書籍版好評発売中!】
※書籍化が決定しました! GA文庫さまから、好評発売中! 書籍化に伴いタイトルが変更になります! (舊タイトル「【連載版】「あんたが神作家なわけないでしょ」と幼馴染みからバカにされたうえに振られた) 陰キャ高校生【上松勇太】は、人気急上昇中大ベストセラーWEB小説家【カミマツ】として活動している。 ある日勇太は、毎日のように熱い応援を送ってくる幼馴染が、自分のことが好きなのだろうと思って告白する。しかしあえなく大玉砕。 「ぼ、ぼくが作者のカミマツなんだけど」 「はあ?あんたみたいなオタクと、神作者カミマツ様が同じわけないでしょ!?」 彼女は勇太ではなく、作品の、作者の大ファンなだけだった。 しかし、幼馴染みはのちに、カミマツの正體が勇太と気付いて後悔するが、時すでに遅し。 勇太の周りには、幼馴染よりも可愛く性格も良い、アイドル聲優、超人気美少女イラストレーター、敏腕美人編集がいて、もはや幼馴染の入る余地はゼロ。 勇太は自分を認めてくれる人たちと、幸せ作家生活を続けるのだった。
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