《手違いダンジョンマスター~げられた魔達の楽園を作りたいと思います~》招かれざる客
死角を突くように飛び出してきた粘の生きが踴りかかる。
だがそれもただ剣を振るうだけでその生き──スライムは形をなくし周囲に飛び散り、その存在を消滅させる。
「はっ、こんなもんかよ。ダンジョンって大したこと無いのな」
「王様もバカだし、こんな程度の事であーしら勇者をわざわざ派遣するなんて」
再びスライムが角から気配を消し暗殺を仕掛けようとしてくるが、その姿を目に捉えることもなく避けられき出來ない空中で破裂させられる。
「ちっ、スライムの癖に攻撃だけは面倒だな」
「どうせ相手にならないんだし、準備運だって思えばいんじゃね?」
切り伏せた際に著いた粘を剣を一振りするだけで飛ばし、鞘に納める。
そこで男は周囲を見渡しては舌打ちを繰り返していく。
「無駄口を叩かないで、さっさと行く」
愚癡を溢す二人に、一人の水の髪のが厳しい目付きで黙らせる。
「へいへーい」
「わかったしー」
たった3人の侵者により、ダンジョンは悉く攻略されていく。
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3人が階段を下り、目にしたものは建造だった。
木で出來た、簡易的なものではあるが確りと作り込まれており、住んでいるものがいるかの様だった。
と言うよりも、既にその住人に取り囲まれている真っ最中だったのだ。
「へぇ、ホブゴブリンにオーク……ねぇけどゾンビまで居るな? 1つの層にこれだけ集まるたぁ、隨分歓迎されてるな?」
「ま、數だけいても意味ねーし? おい、これあーしが殺っても良い?」
恐らく100は超えるであろう魔の群れに取り囲まれ、殺気をぶつけられようとも當の三人は柳に風とばかりに飄々としていた。
「……好きにすれば良い」
水の髪の、恐らくリーダーなのだろう、彼から許可を得た派手なは指をならして上機嫌に1人前に出てくると、その背中に攜えた槍を引き抜き地面に突き刺す。
「さーて、何人生き殘るかな? ──【ライトニングボルト】ぉぉぉ!」
地面に刺さる槍に眩いが放たれ、周囲が明るく照らされる。
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地面を這うようにして周りへと蛇のようにうねりながら走る閃は魔へと絡み付く。
「グガァァアァァ!!?」
「ゴァァァアァァァ!?」
瞬間、魔の群れは1匹、また1匹と倒れ伏していき、そのを黒く焦がされそのを灰にする。
その一撃のみで魔の群れは壊滅狀態にまで追い込まれ、殘った後方の魔達も威力は殺されはしたものの、ほぼ満創痍だった。
「グルァァァァァァァ!!」
「うるせーし!」
最後の力を振り絞り立ち向かおうとした魔もいたが、あっけなく槍でを貫かれ命を斷たれる。
「雑魚が粋がんなし」
に刺した槍を無造作に引き抜き、悪態を著いた派手なは死に唾を吐きかけ、道端の石を蹴るようにして吹き飛ばす。
「……そこまでする必要はない」
「は? あーしが殺したんだからどうしようと勝手だし!」
「……次にいく」
派手なの態度が気にらなかったのか水の髪のが忠告するが派手なは取り合わない。
何を言っても無駄と悟ったのかはさっさと立ち去るのだった。
◇◇◇
「いってぇなぁ! んだよ、マシな奴もいるのかよ!」
「あー、マジうざかったし!」
「手強かった」
腕に傷をけたのか、男と派手なは苛立ちながらも治療を施していく。
の方も深く息を吐き呼吸を整え、今しがた自分達が倒した魔を見る。
どうみても子供の様な姿のアンデットと、付き人の様な二人組がおり、それに大分苦戦を強いられた。
見た目にわされたパーティーメンバーが油斷したこともあるが、その自力自が恐ろしく高かったのだ。
「あん? ほら、さっさと行くぞ。テメェが遅くてどうすんだよ」
「……わかった」
そのは見知った様な人が敵におり、その手で殺めた事が気にかかったがメンバーの男に呼ばれ先に進んでいく。
◇◇◇
「またスライムかよ!」
「著きとか意味わかんないし!」
「……っ、集中する!」
先ほどあっさりと倒したスライムとは比較にはならないほど、もしかするとついさっき倒したアンデット達よりも1匹1匹が強烈な強さを持っている何故かカラフルなスライムが11匹、殺意を込めて襲いかかってくる。
さながら暴風の様に止まない攻撃、そして全く自分達の攻撃は當たらないことに苛立ち始める。
「あぁ! 糞が、雑魚の癖に調子乗ってんじゃねぇよ!」
「任せろし! 【ライトニングボルト】ぉぉぉ!」
怒り任せに暴発させた地を這う閃がスライム達にもその驚異を知らしめる。
だが何匹かは避けることに功し、攻撃を繰り返していく。
「ちっ、もうめんどくせぇ……ダンジョンごとぶっ壊してやるよ」
「っ!? それはダメ!」
「もう遅ぇ! 【ガイアスラム】!」
我慢の限界がきた男がぶ。
それを止めにる水の髪のだったが、止めることが出來ず、男は全てを砕する一撃を敵味方関係なしに放つ。
放たれた斬撃は一直線に疾り、けなくなっていたスライムを飲み込みまだなお進む。
それはやがてダンジョンの壁にまで到達し、莫大な音と衝撃波をもたらし壁を破壊していく。
亀裂のった壁は天井へ、そして床へと延びていき地面は割れ天井から瓦礫が落ちてくる。
そしてダンジョンの崩壊が始まり、數分と経たないに周りの森・ご(・)と(・)地面へと沈んで行った。
「ぶはっ! 死ぬかと思ったぜ!」
「あはは、あーしら良く生きてたし!」
瓦礫を押し退けて土まみれになりながらも3人のパーティーがよじ登ってくる。
そして笑い合う2人を橫目に水の髪のは男に詰め寄る。
「……なんで壊す必要があった」
「は? ムカついたからに決まってんだろ。俺様は苦戦しちゃ駄目なんだよ」
「危うく私達も死ぬ所だった」
「死んでねぇんだから良いだろ? 面倒なんだよ、お前」
1歩でも間違えれば己はおろか、仲間ごと死に追いやる事をしでかしておきながら反省のも見せない男に、心底呆れる。
周りを見渡せば森であった場所は殆ど荒野に近い狀態になっており、元の生い茂った森の見る影も無くなっていた。
「さーて、俺は疲れたし後は任せるわ。おい、向こうで仕事終わりのお楽しみと行こうぜ」
「うわぁ、外でとかマジ? あーしは全然オッケー!」
男は派手なの腰に手を回し、歩いて去っていく。
し離れた場所にある巖に消え、打ち付ける音と艶めかしい聲だけが聞こえてくる。
「……猿」
二人が去っていった方向をみて吐き捨てると、崩れたダンジョンの調査を開始する。
殆ど瓦礫に埋まってしまい、調べる事など無いのだがこれも仕事のだった。
「……っ、これは」
瓦礫との間に人のような姿を確認したは、まさか他の冒険者がおり、ダンジョンの崩壊に巻き込んでしまったかと慌てて瓦礫を退かす。
「……うそ」
そこには黒髪の年が元に顔を埋めるように赤髪のを抱いて事切れていた。
ダンジョンの崩壊から守ろうとを呈したのかもしれない。
だがその闘も虛しく、の方も息はなく、二人の間にはクリスタルの様な結晶が半分に割れていた。
片方はの知っている、もう一度あって話したいとさえ思っていた男だった。
再會は果たすことができた……だが最悪の形での再會だった。
こうしてダンジョンは崩壊し歴史から消えるのだった。
◇◇◇
「うぉぉぉぉぉぉぉ!?」
俺は一何処から出してるのかという程、恐らく今までで1番んだであろう聲量を放ちながら飛び起きた。
「はっ、夢か……」
ビビらせやがって……。
深呼吸を數回繰り返し辺りを見渡す。
恐らくまだ真夜中だ、寢てからそう時間は経っていなさそうだな。
嫌な夢を見てしまった。
まさかダンジョンがぶっ壊される夢とはな……スッゴいわ、汗びっしょりなんだけど。
「……夢で良かった」
あんなのが現実なら灑落にならない。
なんかぼんやりとしか思い出せなくなってきたけど、あの3人強すぎるだろ。
1人は見覚えがあった気がするけど……思い出せないな。
兎に角なんか夢であっさりと攻略されて一撃で滅ぶとかないわー。
現実にそんな強さの奴がいるのかは知らないけど、これは正夢になったら恐ろしいな。
「よし決めた。ダンジョンを難攻不落のにしてやる……!」
仲間を増やし、階層を増やし罠も増やして安全に過ごせるダンジョンを作っていこう。
例え夢だったとしても仲間の魔達が死んでいくのを見たくは無いよな……。
「んぅ、クロトどうしたの?」
俺のび聲で隣で寢ているラビィを起こしてしまった様だ。
……おい、なんで隣で寢てるんだこいつ。
「起こしたか、悪い。嫌な夢を見た」
「し震えてるよ? 本當に大丈夫?」
気がついてなかったがが震えていたみたいだ、よっぽどキているらしいな。
「大丈夫だ、お前は安心して寢てろ」
「んぁ~、手なら握ってて良いよ?」
そう言うとラビィは再び眠りについてしまった。
「この年で手握って寢るわけ無いだろ」
……ま、1日くらいは良いか。
お言葉に甘えて、俺はラビィと手を繋ぎ眠りに著く。
こいつ、明日は自分の部屋で寢てもらう。
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