《手違いダンジョンマスター~げられた魔達の楽園を作りたいと思います~》我がダンジョンは小金持ちなり(拠なし)
「うーん、やっぱりイチゴミルクの階層は良いと思うんだけどなぁ……」
あんなにダメと言ったのに諦めきれないのか、ラビィは1人でぶつくさ何か言っている様だ。
放っておけばそのうち戻ってくるだろうし、今のうちにDPの確認でもしておこう。
そういえばあんまりDPの確認を俺はしていなかったな、サボりすぎだぞ俺。
さて、オークがる前のダンジョンにってきたDPがこれだ。
 ホブゴブリン→60DP×大人の數20=1200DP。
ゴブリン→15DP×子供の數10=150DP。
ゾンビ→60DP×15=900DP。
ウノーとサノー→200DP×2=400DP(どちらともグールからワイトへと進化)
ミスト→500DP。(リッチへと進化)
合計1日あたり、3150DPとなる。
これはまぁ、まずまずだろう。
頑張って人を呼び込んで置けばもっと行けたのではないかと言う気持ちもある。
階層だけを増やすにしても単純に2日に1つしか増やせない。
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増やすだけなら良いペースかも知れないが、中に拘れなくなるのだ。
そう、例えるなら中のない段ボール。
他にはルーのないカレー。
のない擔々麺のごとし。
いや、無し擔々麺はあるな。
普通にある、うん食べたくなってきた。
話がずれてしまった。
つまりだ、そんなに階層作っても何の仕掛けもなく、ただ進めるだけのダンジョンなんて2度と來たくは無いわけで。
それなら俺とロクロウ、それからサノーと出向いたマルタの街からこのダンジョンに向けてのピクニックの方がマシかもしれない。
折角やって來たダンジョンがもぬけの殻だと拍子抜けするし、それこそここまでの道のりは徒労に終わる。
そもそもだ、冒険者とは何のためにダンジョンへやってくるのか。
それはつまりロマンのためだと俺は思っている。
數々の厳しい戦いや試練を仲間と共に苦しみを分かち合い、時にはうちひしがれて攻略を諦めたくなる。
だが、そんな困難の先にあるまだ見ぬ寶を探し求め富を、名聲を手にするためにやってくる筈だ!
そんな高い志しをにめた者達を無下に扱って良いと思うかね? 否、否である!
ダンジョン側からしてみれば大事な客と言っても良い冒険者を初見殺しの罠にでも嵌めてみろ、誰も寄り付かなくなることは明らかだ。
もしかすると好きが來るかもしれないがそんなものは數だろう。
と言うか本格的に潰されるのは困る、いやマジで。
なので、程々に攻略してもらってお帰り頂くのが1番だと俺は思う。
ダンジョンがこの世界に浸しているのは把握済みだがその基準ばかりはどうしようもない。
この辺りは俺の匙加減にかかっているが、大丈夫だろう。
なんたってこのダンジョンはまだ5階層と淺い造りだ、こればかりは他のダンジョンと比べるまでもなく分かる。
そしてダンジョンとは奧に行けば行くほど難易度の上がるだ。
つまり俺のダンジョンの難易度の設定としては駆け出しの冒険者か一人前になった位の冒険者がギリギリ攻略出來ない難易度を設定すれば良いだろう。
そうすることに決めた。
勿論、さっきも行ったように本気で攻略されるのは困るので第4層と第5層の難易度は発的に上げていくつもりだ。
その難易度の設定に伴い、弊害が1つだけある。
ホブゴブリンやオーク、ゾンビは良いとして、そいつらとミスト、ウノーサノーやユキムラ率いる十勇士の実力に差がありすぎると言う弊害がある。
序盤の層にホブゴブリンやオークを配置するのは良いが、後半になると飛躍的に難易度が跳ね上がってしまい殆ど初見殺しに近くなってしまうのだ。
そうなってしまうと難易度軽くしていこうぜ作戦が全くの無意味になってしまう。
やはり難易度は最初から高い方が良いのだろうか……うーん、迷うな。
でも以前街に訪れた時は、冒険者達は皆腕利きな様に見えた。
なにせコボルトの群れに「ヒャッハー!」とびながら突っ込んで行ったのだ。
マルタの街は田舎街だと思っていたが侮れないかもしれない。
それに最初にやって來た3人の冒険者も実力見る前に不意討ちしただけだしな、俺ってば戦力把握が何も出來てない気がする。
……よし、一先ずは俺が死なないことを前提にダンジョンを作っていこう。
難易度なんて後で変えてしまえば良いのだ、うんそうしよう!
後悔先に立たずって言うし、難易度を軽くしすぎてあっさり攻略されて死ぬのも免だからな、やるからにはハードなダンジョンを作ろう。
それに今回のオークたちによってDPは増えたし、なんなら新しい魔も召喚出來るかも知れないからな。
「……ラビィいい加減戻ってこい」
「……はっ! イチゴミルクが襲ってくる、怖い!」
「トラウマになってんじゃねぇか!」
あるよね、好きなものが急に食べれなくなる謎の呪いって。
それよりもDP確認の続きだ。
だいぶへんな思考が混じったが、おさらいする。
1日辺り3150DPだ。
それがオークが60匹加わったことにより、
 80DP×60=4800DP。
オークは思いの外ホブゴブリン達よりも魔としての格が高いらしく、更には子供であろうともかなりの筋力を持ち合わせている様で、大人とDPが変わらなかった。
まぁ種族的には大人と子供でDPの変はないみたいだ。
ゴブリン達の場合は大人がホブゴブリンで子供がゴブリンと言う風に別れているからだと思う。
これは嬉しい誤算だ。
ともあれ、これで1日のDP収が7950DPと、倍以上の數値を叩き出した。
「え、クロト。これ凄くない?!」
俺もそうだが橫から見ていたラビィは目を丸くしていた。
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