朝から街は大騒ぎだった。

冒険者達は武や道を求めて各店を巡り、街の人々は大急ぎで街を出る準備をしている。

商人も商人達で売れるものだけ売ってこの街から出ようと急いでを売りさばいている。

そんな朝を迎えた。

俺もいつも通りとは行かず、そのような人々の焦りがにじられてしまい起きたくなかったが、起きてしまった。

時間はまだ夜が開けたばかり、俺のいた世界でいうと多分5時前だろう。

「うるさいなぁ…」

いつもなら大半の人々がまだ眠りについている時間帯だ。

そんな時間にこんな忙しくされたらうるさく思ってしまうのは仕方がないことだと思う。

「仕方ない、俺も街に報でも集めに行くか…」

そう言って俺はベッドから立ち上がり、ギルドへと向かっていった。

やはりと言うか外は人々が大騒ぎしていた。

俺はそんな中一人何時もの様な足取りでギルドへと向かって行った。

途中、朝ご飯として味しそうなパンが置いてあったのでそれを買って食べて、ギルドへと向かった。

「さて、著いたな。早速報でも集めて俺も準備しなくちゃな。」

まぁ、準備するものなんてないんだが。

「うーん、流石にめぼしい報はないか。」

しかし、それは仕方ないことだ。何故なら今までには存在を確認されていないモンスターがこちらに向かって來ているからだ。

そんなモンスターの報なんて、調べてみてもそう解るものでもない。

「うーん、しかし、何來ているんだろうな？」

昨日の時點では大群としか報が來ておらず、詳しく何という報は來ていない。

モンスターのランクによって大群とされている數は違うが、今回のモンスターの場合はSランクだ。

10匹以上で大群とみなされる。

だから、早く何來ているのかという報がしいのだが…

そう思っていると、拡聲での放送が聞こえてきた。

「速報！速報！只今、正不明のモンスターがこちらに向かって來ておりますが、その報をお伝えしたいと思います。現在確認されているモンスターの數は約１００！更に計算では、あと1時間後に到著するということです！直ちに討伐部隊は集合し、襲來に備えて下さい！」

とのことだ。

しかし、Sランクモンスターが100と來たものだ。

これは頭がおかしい。狂っていやがる。

普通1でも、ほとんどの冒険者は死ぬ。それが100と來たものだ。

しかし、ああだこうだは言っていられない。

俺はすぐに指定された場所へと向かった。

街は更に大騒ぎだった。

當たり前だ。何しろSランクモンスターが100だ、大騒ぎにならないはずがない。普通の街ならこんな大群の襲撃は一瞬で終わりだ。

…まぁ俺がそんなことをさせる訳にはいかないがな。

周囲では、悲鳴やら、なんやらなんやらが聞こえてくる。

「俺は死にたくないから逃げるわ。お前達はどうするんだ？」

「どうせ死ぬんだ、派手に死ぬさ。」

「そっか頑張れよ。生きてたら何かやってやるからよ！」

「そっちも達者でな！」

「おう！」

やら

「俺、この戦いが終わったら改めて君に…」

「もう…そんなことなら行かないでよ…」

「ごめんな。…でも大丈夫だ。俺は絶対に帰ってくるから。」

「信じてるから。…絶対にだよ！」

「わかった。…もういかなきゃな。」

「もうなの？…気をつけて…」

「あぁ。」

とか、とにかくんな聲が聞こえてくる。

別にこんな聲は聞きたくて聞いたわけでないし、俺にこの街を守る義理はない。

しかし、仕方がない。俺がこの街を守ってやんよ。謝しやがれ。

これらの出來事を見て、俺は決意を固めて急ぎ足で指定された場所へと向かっていった。

指定された場所著くと、大量の冒険者達が集合しており、志者を募る聲も聞こえてくる。

「あと、他に志者はいないか！！！今現在！ここには約１萬の鋭達が集まっている！中には、Aランクパーティー「獅子王」や、Aランクパーティー「遠雷の怒號」などと言ったパーティーが集まってきている！皆！この街を救う為に力を！」

こういう聲や、他にも「武や防、ポーション等の道は足りているか！」等の聲も聞こえてきている。

俺は志者を募るところにいき、1萬人の仲間りを果たしてしまった。

というか、ここにいるやつら全員本當に命知らずだよな。

…まぁ俺もなんだかな。

と思っていると、聲が聞こえてきた。

「皆、聞いてくれ！今回のモンスター襲來のリーダーを勤める「獅子王」の団長、ガング・モルデアス団長からありがたいお言葉があるそうだ。心して聞いてくれ。」

頼みます。と言いその団長らしき人に拡聲を渡す。

そうして出てきたのは、長2メートルのある巨漢の男だった。

「オーラが違うな。」

俺は冷靜に分析をした。

並みの冒険者にはたどり著くことの出來ないそんなオーラで、そのにじみ出るオーラから強さが伺える。

そんな男は拡聲でこう告げる。

「諸君！よく集まった！俺は「獅子王」団長のガング・モルデアスだ！宜しくたのむ！…さて諸君、君たちはとんでもない死地へ赴く、相手は正不明のSランクモンスター100匹、対して我々は1萬だが、人それぞれ強さはバラバラで戦力的には負けている。………だが！しかし！我等にも守るべき街がある！する人、家族、そして友！君たちはそれらを守る為にここにいる！それらの為に死力を盡くせ！私達が有る限りこの街にモンスターどもを一匹たりともいれるんじゃねぇ！そして、俺を信じろ！諸君達には私がいる！…この戦い、なんとしても勝つぞ！」

「「うおおおーーー！！！」」「やってやるぞー！！！」

「俺達は守るんだ！この街を！」

素晴らしい、演説力だ。

流石、Aランクの超大型パーティーの団長だ。話は聞いていた。

曰く、500人の団員をまとめあげ數々の偉業を達し、この街最大の勢力である。

曰く、本人の実力はSランク冒険者にも引けをとらない。

などの報が俺の耳にもってきている。

この人がいるなら大丈夫だろう。そう思わせるような人だ。

そう思っていると、その時はきた。

「では諸君、各場所に散らばりモンスターの対応に応じてくれ。」

そうして、俺は右翼の守備へと著いた。

「來たぞーーー！！！モンスターだぁーーー！！！」

全員が守備に著き、數分後遂にその時がきた。

そうして、きた。モンスターは！

「あれが、Sランクモンスターっ！！！」

と、誰かがんだ。

そうして、現れたモンスターは長10メートルある、大型モンスターだった。