《なんか転移したのでチート能力で頑張ります。》第20話 呪いの焔
俺は真琴に時間を稼いでくれといわれたので、時間稼ぎついでに、し暴れた。
理由はやはり、あの真琴のせいであると言える。
何と言うか、彼はいやな顔をしていた。ここでいういやな顔とは何かを企んでいるようなじと言ったほうがよいだろうか。
あの顔を見た瞬間、「こいつは何かとんでもないことをするつもりだな」というのが、直的に分かってしまった。
何をどうするかは知らないが、そんな何をするか分からないからこそ、楽しみで仕方がなかった。
本人が気づいているかは知らないが、彼は何と例えればよいか分からないほどの魔力を持っている。
別に私はそんなに相手の魔力量に敏ではないが、あそこまで圧倒的な魔力量だとすぐに気づいてしまった。
それだけ圧倒的なのだ、真琴の魔力量は。
そんなわけで俺もやる気がみなぎってきたわけだが、と・あ・る・も・の・が見えてしまった。
そう、圧倒的大型のファイアーボール。それが超高速で飛んできていた。
「な!?マジで俺を殺す気かよ!?…えぇい!逃げるぞ!俺はぁ!」
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そうやって俺はあの殺人ファイアーボールから逃げるのであった。
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こうして出來たのが、無の世界。そこにだけ、世界が存在していないのではないか。そう疑ってしまうほどの景が広がっていた。
悲鳴は無く、ただ無盡に駆け巡ったファイアーボールの暑さだけがそこには殘っていた。
「…頭おかしいなあれは。あんなもん、來てももう、手遅れてって分かるレベルじゃないか。」
俺はこの時だけは彼に救われてよかったと思った。
同時にこいつにだけは敵対しないということも。でなければ命がいくつあっても足りない。
その景のなかで俺はその場に佇むことしか出來ずにいたのであった。
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「…はぁ?こんなことがあり得るのか!?ふざけるな!あれは、あれは人間の領域を越えたファイアーボールだぞ!?」
男は一人ただ、一人そこに佇み、この景を脳から消去しようとしている。
しかし、その努力虛しく。
あの人數では明らかに上回っていたこちら側を一瞬にして溶かし、一瞬にして、戦況を変えた。
さらに、その悪魔の聲が脳に響き渡る。
「どうした?あれだけなのか?お前が使える兵はよ?…全く、力の差というものを弁えていないんだなお前。」
そう、目の前にはこの地を一瞬にして焦土に変えた男、新垣真琴がそこには立っていた。
「個人の質の前には、どの兵もどの武もどの道もどんなものであろうと勝てないものなんだよ。それを分かって頂けたかな?」
真琴は続ける。
「無駄、無能、無知そんなに負ける要素があってなんで貴様は勝利を確定させたのかな?…貴様の全てが無駄無駄無駄ぁ!なんだよ。分かるか?」
「とりあえず、もう死ね。貴様に慈悲はなく、貴様の天命は今日の今で終わりだ。しかし、この自分の無能さ、無知さで居なくなった彼らがかわいそうだ…だから貴様は苦しく死ね。安らかになんて死なせはしない。自分を呪いながらなぁ!…全ての罪をそのに宿せ「正義執行ジャッジメントジャスティス」」
「うがぁーー…!あが!ヴアァアアガァーーー!!!」
その男は大罪の焔に焼かれて、その後ものの數秒で死に絶えた。
「しかし、正義執行はこういう呪い殺しも出來る訳か…ふむ。」
俺は目の前で死に絶えた死人に目もくれず、この「正義執行」の新しい使い方について知ることが出來たことについて考えていた。
「…やりすぎだな。率直な意見としては。」
巨漢の男は無事で済んだらしく、俺の目の前に姿を現した。
「というかあれ、俺も死ぬところだったぞ?」
と言われるであろうことを言われた。
「まぁ、許してくれ。…命は助けたからよ。」
俺はそう巨漢の男に告げた。
「まぁ、その件は助かった。…しかし、凄い怒ってたなお前。」
と男はそう俺に聞いてきた。
だから俺は
「俺、あーいう奴昔から大嫌いでな。他人にり付けて、自分は楽しようとしてる奴が。そして、一人になったとたんこんな様な奴がな。」
と正直なことを話した。
「さて、もう戻らないか?ここにいる意味はないだろうよ。」
と俺は話題を変えた。
男は戸いながら「…確かにな。」と言って俺達はこの場から立ち去るのであった。
し、この街の外を焼きすぎたはあるが、問題は無いだろう。というか、何とかさせる。そういう気持ちでいれば何とかなるだろう。
そんな風に考えていたからこそ、今はただ、俺達は街の中の方へと向かっていくのであった。
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