《創の転生者〜最強魔導師の転生記〜》第18話 學式
フアナ様達から離れた後、僕はし急いで王都に向かった。あそこでし時間を使ってしまったのである。時刻は8時10分ほど。まだ2時間程あるが、ゆっくりはしていられない。
「お?あれかな?」
しばらく走り続け、し先に王都の門とみられる場所が見えてきた。この距離ならあと10分も走ればつくだろう。僕は期待と不安を持って門を目指した。
◇
10分後。門の前に到著したところで門番とみられる男に聲をかけられた。
「ここは王都だ。中にるには分を証明するがいるが・・・」
「はい」
僕はロドスさんから渡されていたカードを見せる。このカードの中にっているお金を使うことができるので、當然分を証明することも書いてあるのである。
「よしいいぞ。お前さんみたいな子供が1人でくるのは珍しいな」
「森で修行をしていたんで、戻ってきたんです。ちょうど學式なんで」
「學式っていうことは、お前さんは魔法學園に學するのか」
「そうですが・・」
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「あの學園にかるなんてすげーな」
僕は普通に何もなく學したのだが、他の生徒は験があるのである。倍率もかなり高かったはずだ。
「ええ、まあ。それなりに勉強しましたから・・・」
ちょっとだけ心が痛い。本當に頑張ってった子達には申し訳ない。
「いやたいしたもんだ。おっと、ここで話してたら時間が來ちまうな。じゃあ通っていいぞ。頑張れよ」
「はい。ありがとうございます」
門を潛り、僕は王都の街中を歩き、家を目指す。王都の街中はとても活気付いているようで、んな店が出ていた。店にはあまり用はないので今度見することにする。
退屈しなさそうなところだというのが、第1の想だった。
◇
表の通りを抜け、僕は學校の付近にある僕の家を目指していた。まだ來たばかりなので、どこに何があるのかわからない。なので、僕はルーン魔法で案をつけながら探していた。
「ここかな?なんか大きいけど・・・」
20分ほどして、ようやく見つけた家は、思っていたより大きいだった。外観は白く塗られた石造りの屋敷。庭もついており、どこの貴族の別荘だと思いたくなるような建である。
そしてもう一つ気になること。それは、建の場所だ。ルーン魔法で調べたが、この建があるのは人払いがされた場所である。そしてこの人払いは、魔法學園の生徒手帳を持った人間には発しないようになっている。ということは・・
「ほとんど學校の敷地みたいなところなんだよな〜」
家があるのは確かにありがたいが、大きすぎるし學校のすぐ近くで人払いされているところっていうのはどうなんだろうか。
「とりあえずって荷を置こうかな」
僕はとりあえず中にることにした。門の前には手を置くようなところがあった。おそらく魔力を流し、誰の魔力か判別して開けるのだろう。僕の魔力じゃなければ開かないわけだ。
というわけで魔力を流す。すると門がひとりでに開き始めた。
「防犯対策も完璧っと」
僕は屋敷の中にった。
◇
屋敷の中はやはり広かった。玄関に上がると同時に自人形オートメイドが出迎えて來た。一どれだけお金をかけているのだろうか?
「まあいいや。ししたら學式に行こう・・・」
僕はリビングに移し、紅茶を淹れてから學校に向かった。
◇
學校の敷地にるには、學生証が必要になるため用意する。
り口に學生証を読み取る魔導があるので、そこにかざしるわけである。僕は他の生徒がやっているのを真似して中にる。
「ええっと。僕のクラスは・・・」
クラス表のところまで來ると、クラスがAからDの4クラスに分かれていた。これは績順ではなく、単純にランダムに割り振られるそうだ。
「僕はBクラスか」
自分のクラスを確認し、學式が行われる生徒集會場に向かった。
◇
何故だろうか。やけに視線をじる。僕は特に目立ったことはしていないはずだ・・・。だがやはり視線をじる。
そこで僕はとあることに気がついた。
(そうか。この髪のか)
白銀の髪のは忌み嫌われると聞く。おそらくそれだろうと思うが、それにしては視線が嫌悪などのものとは全く別だ。中にはそのような視線もあるが、かなりない。
「なんだか居心地悪いな・・・」
不可思議な視線をじながら先を急ぐことにした。集會場にってしまえば視線も治るだろうと思ったのだ。だが・・・
(あ、甘かった・・・)
集會場にってから視線は激増した。學式に參加する生徒が集會場にるたびに視線を向けられる。これはかなり神的に來るものがある。しかも、貴族がかなり多いのだ。僕は耐えるしかなかったが。
(なんでだろ。なにもしてないどころか、ここに來るのも初めてなんですけど・・・・)
験をしていない僕はわけがわからなかったが、考えを改め、気にしないことにした。昔の経験からすればこんなもの苦痛のうちにらない。
と、そんなことを考えている時だった。
(あなたの考え方は複雑よね)
頭の中に聲が響く。だが僕は特にじない。聞き慣れた聲だったからだ。彼・・は僕が退屈しているとよく話しかけて來るのだ。僕が忙しい時などは話変えて來ることはないので、そこの區別は付いているので問題はない。
(自然にそう考えちゃうんだよ。それに、視線じゃは傷つかない)
(だからその考え方が・・・もういいわ。あとどれくらいあるの?)
(もう5分もすれば始まる。でもどうしたんだ急に?)
(あなたが退屈していたから出てきただけよ。契約してるんだから、主の狀況くらいわかるわ)
ここまで話せばわかるだろうが、彼は僕の契約霊の1だ。頭の中で會話ができているのは契約のパスが通っているからである。
(おっと、壇上に人が上がったから話をやめるぞ?)
(はいはい。わかったわよ)
僕は頭の中での會話を中斷し、壇上へと視線を向けた。
◇
式の初めは學校の簡単な説明や教訓などだったので、僕はほとんど聞き流した。生徒會長からの挨拶も聞くべきだったのかもしれなかったが、あまり聞いていない。そして最後の方になってから、學園長の祝辭があった。
「新生の皆さん。まずは學おめでとう。私がこの學園の學園長であるディアナ=ガードナーよ。魔法連盟ではSSランクの魔法師ということになっているわ」
その言葉に會場がどよめく。これは予想外だったのだろう。すごい魔法師であることは知られていても、そのランクまでは知ることができないらしい。例外は名前の売れている魔法師のみ。匿するように頼めば、名前とランクを公表しないで済むのだ。
「ここにいる新生は、まだ生まれたばかりの卵でしかないわ。でも、この6年を使って、あなたたちは空に羽ばたく鳥に長することになる。あなたたちが將來、素晴らしい魔法師になることを願っているわ」
とても短い祝辭だったが、生徒たちの心には十分殘ったのだろう。皆がやる気に満ちた表をしているのが見て取れる。
これで、學式は終了した。
◇
集會場から出たので次はクラスに移する。が、やはり移中に視線をじる。もう気にしないことにしたが、先ほどより増えているのでし困った。
どうしようかと悩んでいると、いきなり放送がかかる。
『1年Bクラスの、ユリエル=フロウド君。學園長がお呼びですので、至急學園長室まで來てください』
クラスの顔合わせの時に何故呼び出すのだろうか・・・
 僕は本気でそう思った。
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