《創の転生者〜最強魔導師の転生記〜》第22話 魔法検査

ちょっとした友人ができたところで、ホームルームの鐘がなる。と同時に、先生と思われる男が教室にって來た。茶い短髪の中年男といったじだ。

「お〜し、ホームルーム始めるぞ〜・・っと昨日いなかった奴がいるな」

クラスの視線が僕に集まる。が、僕は特に気にすることなく先生を見ている。

「昨日は學園長に呼ばれてたんだったな。他の奴らにはしたが、自己紹介をしておこう。俺はアグニス=ノートルだ。このクラスの擔任だ。よろしくな」

「よろしくお願いします」

僕は軽く會釈しながら挨拶を返す。先生は頷いてから、今日の予定を話し始める。

「昨日も伝えたが、今日は魔法の実力テストがある。まあ、學して來た奴らの魔法をチェックするってじだ。ホームルームが終わったら、すぐに4棟の実習場に移するようにな。それが終わったら、教室で各自の自己紹介と行こうか」

先生はそれだけ伝えると教室を後にした。教室の中は、魔法の実習ということもあり、浮かれているものや、不安そうにしているものがいた。僕は隣にいるアドルに話しかける。

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「いきなり実習みたいですね」

「そうだね。僕はしだけ楽しみかな。魔法には自信があるからさ」

し意外ですね。もっと張しているものだと思っていましたが」

「僕は実習よりもこの教室の方が張するよ。貴族様たちが多いからね。平民にはきついよ」

「確かに・・・」

僕とは全く別の理由できついんだと思うが、苦手であることは変わりない。いい仲間を見つけたと心喜んでいる。そのままアドルと話をしながら教室を後にし、4棟に向かった。

実習場にはすでに何人かのクラスメイトが集合していた。僕らもかなり早くに來たと思ったのだが、やる気のある人もいるらしい。しばらく待っていると、大の生徒が集まって來たが、未だに來ない不真面目な生徒もいるようだ。

「ったく。誰だよ來ない奴は」

先生が不機嫌そうに呟く。初っ端から授業に遅刻するとは逆にすごいと思った。僕がそう思っていると、遅れた人たちが到著した。

「おいお前ら。遅いぞ。何やってたんだ」

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すると遅れて來た3人の中の1人が発言する。

「だってよ先生。平民風と一緒に授業するとか思ったら気分が萎えちまった」

「おい。ここで差別発言はやめろ」

「差別じゃねーっすよ。俺たち貴族な訳だし」

やはり、貴族の中にはあのようなゴミもいるようだ。僕は心の底から嫌悪する。が、表には出さず取り繕っている。

「もういい。お前は好きにいっていろ。ただ、何か妙な行を取った場合、即學園長に話を通し退學だと思えよ?」

「・・・っけ」

ゴミ貴族が吐き捨て、先生は授業を開始する。

「じゃあ、出席番號順に見ていくぞ。自分の一番得意な魔法を全力で放て。んで奧にある人形に當てろ。それで現狀の目安ランクを言っていくからな」

とのことなのだが、僕が全力の魔法なんてぶっ放したら、実習場どころか學園が消滅してしまうことになりかねない。なのでかなり威力を抑えることにする。それでもBランクくらいの判定はされてしまうかもしれないが・・・

「じゃあ、出席番號1番!こっち來て魔法放て」

「はい」

前に出て來たのは、栗のショートヘアのの子だった。見た目からして大人しそうな子だが、いったいどんな魔法を使うのやら・・・

「いきます。【ファイアアロー】」

炎の初級魔法をファイアアロー。炎を矢とかし、前方に放つシンプルな魔法だ。炎の矢は真っ直ぐに飛んでいき、人形に直撃した。が、人形はビクともせずに立っていた。魔法というのは込める魔力の量によって威力が変わる。あの子魔力量はそのくらいだったのだろう。

「魔法自は綺麗だが、威力にかけるな。まあ、Eランクってとこか」

「Eですか・・わかりました。ありがとうございました」

そのの子は若干不満そうにし、先生の前を後にし、他のの子たちのもとへと戻って行った。

「じゃあどんどんいくぞーー」

それから次々に魔法を放って行った。が、ほとんどがFかEランクだ。たまにCランクがいるくらいである。そして、次はあの遅刻して來た連中のリーダー格のゴミ貴族だ。

「お前は問題児のようだからな。魔法で挽回してみせろ」

「へっ!俺をあんな雑魚どもと一緒にされたら困るぜ」

その言葉にクラスメイトたちが機嫌を悪くしたようだ。これであお傲慢なゴミはクラスから嫌われることとなるだろう。僕には全く関係ないが。

ゴミ貴族が魔法を放つ。適は火のようだ。

「いくぜ!【フレイムランス】!!」

炎が槍の形に変化する。その槍は人形に直撃し、周りの地面もし焦がした。人形に傷などは付いていないが、結界と思われるがそれなりに揺らいだ。

「ほお。実力はあるみたいだな。Cランクだ」

「はあ?これでCだ?先生の評価おかしいんじゃね?」

「これくらいが普通だBランク以上はこんなものではないぞ」

「ちっ」

態度は悪いが、人よりはできるみたいだ。僕はしだけ思ったが、ゴミはゴミに変わりない。なので評価か変わらない。

そのあと數人してから

アドルの番が來た。だが、アドルの番になった瞬間に、あのゴミがいきなり大聲でほざいた。

「おいおい!平民風が魔法かよ!貴族様の場所にってくるとか無謀すぎんだろ!!」

うっとおしいが、僕は無視してアドルにむけて応援する。

「気にしなくていいですよ。頑張ってください」

「まあ、言われることは覚悟してたから」

心配なさそうだ。アドルは自分の力を出し切ってくれるだろう。あのゴミはまだほざいているがいい加減飽きて來た。耳が汚れるのでやめてほしい。

「アドル。あいつは気にしなくていいぞ。頑張ってやれ」

「はい!先生!」

先生からも激勵してもらったところで、アドルは魔法を放った。彼の適は水だった。

「【ウォータースナイプ】」

水の初級魔法であるが、その度も威力も文句なしだろう。12歳が放つ魔法とは思えないくらいだ。水の弾丸は人形に吸い込まれるように著弾し、結界に微かだが、亀裂をれた。

「いい魔法だな。威力も十分。だが範囲が狹いな。お前は1対1なら強いが、複數はきつい。まあ、Cランクだな」

「Cですか。わかりました。。ありがとうございました」

アドルはあまり嬉しそうではないが、試験を終了した。僕は聲をかける。

「お疲れ様。あまり嬉しそうじゃないけれど、どうしたんですか?」

「嬉しくないわけじゃないんだよね。でも、父さんの魔法には近づけてないなって思って」

そういうことだったのか。おそらくアドルの父親はそれなりの魔導師だったのだろう。と、思っていると僕の番が來た。

「最後、えっと・・ユリエルか。お前もこっちに來い。始めるぞ」

「はい」

僕が最後のようだ。結構長くじたが、やっとできる。僕は全力でやるわけにはいかないので、かなり手加減してやろうと思う。だが、次に聞こえた聲に、僕はしだけ魔力を多く込めてもいいだろうと思った。

「おい!お前も平民らしいな!魔法の質は親の質も影響するんだぞ!お前のチンケな親がすげえわけねえんだ!早く慘めな魔法を見せてみろよ!!」

パキッ

「え?」

先生が聲をらす。僕の方から妙な音がしたからだろう。

この音は、僕のの氷が割れる音。

僕はの一部を氷に変化させていた。それは右掌の側であるため、周りからはわからない。僕は魔法を発させた。若干イラつきながら。

「【氷塊落花フォールンフラワー】」

上空にし大きい氷の花が出現。おそらく2メートルほどだろう大きさの花が、人形めがけて落下していく。花は人形に激突し、人形の周囲15メートルほどを凍りつかせた。人形に至っては、結界が完全に破壊され、人形を氷が貫通している。

これだけでも凄いが、これは僕の魔力の2%程で放った魔法である。クラスメイトたちは驚愕の顔を作っている。あのゴミ貴族も、開いた口が塞がらないといったように、口を開けている。

僕は笑顔で先生に聞く。

「こんなじでいいですか?」

「あ、ああ。これならAランクだ・・・」

クラスメイトたちがさらに驚く。が、ゴミ貴族が食ってかかって來た。

「お、おお、お前がAランクなはずねーだろ!!!何しやがった!!」

僕のぐらをつかもうとして來たが、そのきが止まる。

僕がこいつの運そのもの・・・・・・を凍結させた。こいつはけない。僕はこのゴミに言う。敬語をなくし、聲を低くさせ、冷酷な目をしながら・・・

「おい・・・うるさいぞ・・・。氷になるか?」

「ひっ・・・!」

ゴミは黙ったので、凍結を解除する。するとゴミはその場に崩れ落ちた。

僕はクラスメイトたちの方へ歩いていくが、子たちが熱っぽい視線で僕を見つめていたが・・・・なんなのだろうか?

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