《創の転生者〜最強魔導師の転生記〜》第35話 心配事

しばらく待っていると、他のクラスも到著したようだ。到著したところで、大きい小屋の前に集合し、點呼を取る。一応王都を出てから2時間は経っている。

「よーし全員いるなー。じゃあ課外実習の説明するぞー」

僕が一応在籍しているBクラスの擔任が大聲で全クラスに呼びかける。一応、あの人が教師陣の中で1番ランクが高いのだろう。

「まず、今日はモンスターの討伐には行かずに、準備だ。小屋の中に持ち込む布団とかはこちらに用意してある。他にも夕食の材料、使用するなどは貸し出しだ。今から夕食の準備をするわけじゃないが、小屋の中の準備だけでもそれなりに時間がかかる。夕食が終わったら各々自由に過ごせ。以上、解散!!」

隨分とざっくり説明したものだと思う。が、ここでもたつくような生徒は學していないだろう。それなりに高い倍率をくぐり抜けた者たちがここにいるのだ。

生徒たちは自分たちで班を作っていたようで、それぞれき出している。今は特に心配する必要もなので、僕は森の方へと飛んで行った。

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僕が森の中に行ったのには理由がある。先程から、僕の索敵魔法に高ランクのモンスターが引っかかっているのだ。一応、見ておく必要がある。

「・・・あれかな・・・あれだ」

索敵に反応がある場所まで來ると、3メートルほどの大きな蛇がいた。最初は疑問形だったが、確信に変わる。近くにいたモンスターを丸呑みにしてしまったのだ。飲まれた方も、Bランクはあるであろう熊だった。

”キシャアアアアアアアア!!!”

僕に気づいたようで、大きな鳴き聲をあげる。これはきっと威嚇の雄びなのだろう。あの學生たちがこのモンスターに出くわせば、足が竦み立ち上がることもできなくなるだろう。

だが、いまこの蛇が相対しているのは魔導師の頂點に立つ、SSSランカーなのだ。こんなもの威嚇のうちにらない。

「あんまり時間はかけたくないけど・・・先手を譲ろう」

僕は攻撃せず、相手からの反応を伺う。蛇はそれをばかにされたと思い込んだのか、僕に向かって咆哮を放ちながら向かって來る。そしてその大きな口で丸呑みにしようと、僕に襲ってきた。

「げ・・・汚いのは嫌だから、やっぱり攻撃するよ」

僕はそれをバックステップで躱し、ルーン魔法を発させる。

「【空間よ。灣曲せよ】」

途端に、蛇のが不自然に灣曲し、そのが捻じ切れた・・・・・。

僕のルーン魔法により、蛇のいる空間の一部を灣曲させ、そこに存在しているもろとも捻じ切ったのだ。

「やっぱりルーン魔法って・・・理不盡な強さだなぁ・・・」

著くずく思う。これは屬魔法などとは比べにならないくらいの魔法である。変幻自在の魔法。圧倒的に応用の効く魔法である。

「一応あの蛇のランクを調べておくか・・・」

僕は今さっき瞬殺した蛇のランクを確認する。正直、この魔法が強すぎてランクの判別がつかないのだ・・・

「・・・・Aランクか・・・そこまでだったなぁ」

これなら教師たちでも十分に対応できたであろうと思う。が、念には念をだ。不安要素は取り除いておきたい。

「この魔法使ったら、SSランクもあっという間に終わっちゃいそうだ・・・SSランクが出たらルーン魔法使わないようにしよう。使いたかった魔法もあるし」

僕は自分に枷をかけることにした。この判斷が、後に影響するとも知らずに・・・・

草原に戻ってきたときには、既に生徒たちが夕食を作り始めていた。僕はその様子を眺めながら、収納の指から朝作った熱々のシチューを取り出し食べる。現在の時刻は17時頃。僕はお晝を食べていなかったので、お腹が空いていたのだ。ふと、王の様子を見てみると、それは手際良く料理をしている。本來、王はこういうことは苦手だと思っていたのだが・・・

「マリーちゃん上手だね〜。料理とかするの?」

「はい。料理に興味を持ったので、父から許可を貰ってよくしているんです」

「ほほー。それは味に期待ができますな〜〜」

「もうアルナったら。あまり期待はしてしくないです」

楽しそうに會話をしているが、先ほども一緒に話していたの名前はアルナと言うのかと、今更ながら思う。まあ、別にどうせもいいことなのだが・・・。

僕は王が特に問題なく過ごしているのを確認してから、僕のクラスのBクラスに向かった。もちろん、明化した狀態でだが。

僕はアドルたちのいる小屋の前までやってきた。彼らは既に夕食を完させ、食事を楽しんでいるところだったので、僕は近くに立ちながら話を聞くことにした。

「結構味しくできたね」

「うん。中々味しいよ」

「ねね、食べたら何する?」

「とりあえず草原で何かして遊ぼうか」

「あ!いいね!僕もかしたいんだ!!」

みんな楽しそうに過ごしているようだ。立ち去り索敵の続きをしようかと思ったが、そこで何故か自分の名前を耳にし、足を止めた。

「みんなはさ。なんでユリエル君が課外実習に參加してないんだと思う?」

僕がこの実習に生徒として參加していないことに疑問を持っているようである。しかし、特に気にすることでもないと思うのだが・・・授業もほとんど出ていないわけだし。

「なんか研究するとか言ってたよ?學園長にも許可を貰ってるとか・・・」

「そこなのよね・・」

「なにがだい?」

「なんで學園長が許可を出したのか・・・よ」

なんだか僕の詮索が行われている・・・。まあ、何かじたとしても、僕本人が認めなければ意味がないのだが・・・

「私はね。ユリエル君は何か隠してると思うの」

「何かって?」

「學園長と何か繋がりがあるとか・・・」

「なんでそう思うんだよ」

「だっておかしいじゃない!授業も殆ど出てないのに何もお咎めなし。それに學園長はあの子の研究のこと許可してるんでしょ!?絶対何かあるわ・・」

結構核心まで來ているが、僕はじない。正がバレたりしようものなら・・・・・僕はセレスさんに泣きつきに行くつもりだ。母に助けてもらうようなものだ。

「他に考えるとすれば・・・彼の実力とか?」

「「「実力?」」」

(・・・・ギクッ)

「3人も見たでしょう?あの氷の魔法。見たじでは、あれはかなり手加減していたような気がしたわ」

「あ、あれで手加減してたってことなの?」

「あ、でも私も聞いたんだけど、絡んで來た上級生を一方的にボコボコにしたそうだよ」

「あ、それ僕の目の前で起きました」

「どうだったの?先輩相手にも手加減とか?」

「うん。見えたね。それもかなり手を抜いていたように見えた。笑ってたし」

「恐ろしいな・・・」

僕についてどんどん議論が進められる、そして彼らはこう結論をつけた。

「結果。彼には絶対隠している何かがある」

「でも探るのはちょっとどうかと思うから、気にしない方がいいと思う」

僕は話し合いの結果を聞き、一安心する。彼らは平民なので、バレても何もしようとしてこないと思うが、それでも知られるわけにはいかないのだ。

(なんでこんなに心配しなければならないんだか・・・)

僕はかなりの疲労をじ、この日の任務は終了し、転移で自宅に戻って眠りについた・・・。

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