《シスコン&ブラコンの天才兄妹は異世界でもその天賦の才を振るいます》初めの街

俺ら2人は男から尋問、もとい教えて貰った、フォルネイヤ王國という國がある方角に向かって歩いていた。

え?先程の戦闘中の俺の言の変化は何だって?それに関して話すとし長くなるので、また後々説明しよう。

ちなみに雫は先程と同じように俺の背中に乗り、鼻息を荒くして匂いを嗅いでいる。

「運した後のお兄ちゃんの匂い最高~!」

「妹よ。お兄ちゃんは先程まで戦っていたのだが、疲れてる?とか無いのだろうか?」

「えっ?お兄ちゃんがあんな雑魚達と戦っただけで疲れるわけ無いでしょ?」

「まあ、そうなんですけどね…」

雫の言う通り、俺は1対5の戦闘をしたというのに、全く疲れていなかった。

しかし、異世界での初めての戦闘だったが話にならなかったな。

雫を奪われると思ったら、もう相手の死が目の前に転がっていたからな。

強さを調べる時間もなかった。

元の世界でも俺は、雫の天才的な頭脳力をした國が武裝した部隊を家に送り込んできた時があった。

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鋭ばかりを集めたその部隊は簡単に雫を手にれられるかのように思えた。

──死神が居なければ。

俺は家に侵してきた部隊を素手で相手をして、ものの數分で全滅させたのだ。

これにより雫を狙っていた國は、奪うことを諦めて依頼という形で雫の力を借りることにしたのだ。

「それに雫を奪われそうになって、怒るお兄ちゃんはかっこ良かった。『俺のする嫁に手を出すな』って言ってくれたもんね」

「勝手に人の臺詞を改善しないでくれる!?て言うかせめて妹って表記してくれる!?嫁じゃないし!?」

「これからなる予定だから大丈夫」

「勝手に人の將來設計作らないで!?」

でも確かに雫が奪われると思った途端、俺の我慢が切れたのは正しいから否定は出來ない。

俺だって人間なのだから人の心ぐらい持っている。初対面の人間を殺したいとは思わない。

者ではないのだ。

だが雫が関係してきた場合は別だ。

雫を守るためなら誰であろうと殺す。

それが神代太がシスコンと言われる由縁なのだ。

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そんな兄妹コントをしていると山から降りることが出來て、目の前に整備された道が見えた。

目的地が近い証拠だ。

「雫、多分もうしで目的地に著くぞ」

「くっ、まだお兄ちゃんの匂いを堪能してたいから、お兄ちゃん歩くスピード落としてね」

「よーし、お兄ちゃん急いじゃうぞー」

これ以上、妹のを背中に押し付けられると、理の限界に達しそうなので急ぐことにしよう。

速度を上げて道を歩いてから暫くすると、目の前に石積の大きな門が見えてきた。

おそらくあれが盜賊から聞き出した國の國門なのだろう。

「どうやら著いたみたいだな」

「くんくん、そうだね」

「匂いを嗅ぐか、しゃべるかどちらかにしてくれ…」

「じゃあ匂いを嗅ぐ。くんくん」

「やっぱり話をしてくれ」

バカなことをやっている雫を背中から下ろすと、門の前にいる人のもとまで歩いていく。

門番は2人しか居ないように見えるが、近くに數十人ぐらいの気配をじる事から駐屯所でも在るのだろう。

歩く途中で俺は雫を背中から降ろす。

「ちょっと、何で下ろすの?」

「人前でおんぶするのは、流石に恥ずかしいからな」

「私は気にしない」

「俺が気にするんだよ…」

正直に言うとおんぶを続けるのが恥ずかしかったのもあるが、一番の理由は理が持ちそうになかった事は死んでも言えない。

雫がおんぶをして貰えずにいじけているのを無視して、門番らしき鎧にを固めた男に話しかける。

「すみません。國したいんですけど」

「ん?じゃあ分証は持っているか?ギルドカードでもいいが」

ギルドカードがあるということは、この世界には冒険者が職業として存在しているのだろう。

「すみません。実はここに來るまでに魔に襲われたときに落としちゃって」

勿論異世界から來た俺達が分証を持っているはずがないので誤魔化すことにする。

「ん?そうなのか。見たところこの辺じゃ見たこと無い服裝をしているし、隨分遠くから來たんだな。それなら冒険者登録をしに行くといい。他にも商業ギルドもあるけど、あそこは會試験が厳しいからなぁ。それに比べて冒険者ギルドは犯罪者でもない限り誰でもりやすいから、オススメだぞ」

「分かりました、それじゃあ冒険者ギルドに行ってみますよ」

門番の男はそう助言をすると、俺達を王都の中にれさせてくれる。

冒険者ギルドがあるのは想定していたが、他にもギルドの種類が存在するようだ。

掛け持ちが可能なら々な所にってみるのも面白いかもしれない。

そんな計畫を立てながら王都の中にってみると、道には様々な店が立ち並んでいて、王都の一番の目立つところには城が建っていた。

俺の目を引いたのは街中にいる人々の的特徴だ。

や緑、他にはピンク等の髪の人間が多く歩いていた。

どれもこれも地球あっちだったら、コスプレでしか染めないような髪ばかりだ。

いやー、俺の中二病心が擽られるね。

「さて、先ずはギルドに行って冒険者登録をしに行く必要があるな」

「あと、宿の確保も必要」

お金は、ここに來る時に殺した盜賊達の持っていたのを奪ったので、かなりの金額を持っている。

これで暫く、お金の面は心配ないだろう。

暫くギルドを探し歩いていると、太が周りの視線に気づく。

周りの達が俺の方を見て顔を赤らめているのだ。

達は雫の方を見て顔を赤らめている。

勿論、心當たりがないので困する。

というか男が顔を赤らめてもキモいので見ていられない。

もしかして、服裝で怪しまれたか?

雫は制服を著ていて目立つし、俺が言うのもなんだがなので注目されてもおかしくはない。

だが俺の服裝は普通のTシャツなのでそこまで目立つし服裝ではないだろう。

そこで雫も太に注目されていることに気づく。

だが雫は太と違い、太が注目されている理由に気づいたのだ。

理由は太が黒髪でイケメンだからだ。

街の中を見渡しても黒髪が1人も見つからなかった。逆に金髪や茶髪は多いので、この世界では黒髪が珍しいのだろう。

因みに太が気がついていない理由だが、太は元の世界では人と関わるのは戦場でしかなかったので、と會う機會がなかった。

そのせいで自分がイケメンと言うことに気づいていないからだ。

雫は焦りをじる。

元の世界では太がイケメンでも仕事の関係上モテなかったが、この世界では太に寄って來るが増えるのではないのだろうかと。

「お兄ちゃん」

「ん?どうした?」

「お兄ちゃんはこれから顔を隠して歩いて」

「急に何故!?嫌だよ!?」

殘念ながら雫の思いは伝わらなかったようだ。

(お兄ちゃんは、いつもは鋭いのに関係になると鈍いんだから…)

がまだ學校に通っていた頃に、あるの子が太に告白をしようとしていたことがある。

それを獨自のルートから知った雫は、そのの子を社會的にピーな事をして転校させた事がある。

勿論、太はその事に気づいてはいない。

そんなことがあったので、雫は太関係に対しての鈍さを危懼しているのだ。

一方、妹がそんな事を考えているとも知らない太は、冒険者ギルドを探していた。

すると、目の前にギルドらしき建が見えてきた。

その建には剣と盾の看板が付けられており、いかにも冒険者が出りするようなじがしていた。

「雫、多分ここがギルドっぽいしるぞ」

「うん」

雫は早急に対策を練る必要があると考えながら、兄の後を付いて行った。

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