《冒険者は最強職ですよ?》それは突然の出來事で 4

説教から翌日、ジン達はひたすらリベンドを目指して走っていた。

「にしても気持ちがいいですね〜。こんなスピードで走れると!」

「ええ、そうね。でもマーシュのこともしは考えてあげてね?」

マーシュは、半分白目を剝いていた。酔ってしまって、ゲロを吐く寸前まできていた。

ジンは、そんな事は気にもせず走り続ける。

更に走り続けること一時間……

「オロロロロォ……」

マーシュが吐いた……。

一生懸命ゲロを耐えていたのだが、それも限界で、ジンの背中にゲロをぶちまけた。

ジンは「ぎゃあああ!?」と奇聲を上げながら、マーシュを優しくその場へ降ろす。その後は、すぐに服をぎ、近くにあった川で洗い流した。

レベッカは「だからマーシュの事も考えろと言ったのに……」と額に手を當てながら呟いた。

「ごめんなさい、ジン……私も我慢していたのでずが、オロロロォ……」

「え、えぇ。大丈夫ですよ……落ち著いてから話してくれても……」

ジンは、マーシュの背中をり、面倒を見ていた。

レベッカは「し汗をかいたので、水浴びをしてきます。覗いたら殺しますよ?」と言ってきた。

本當に殺されそうなので、絶対にしません。

マーシュも落ち著き、もうし安靜にさせておこうと、マーシュを寢かしつける。

大分時間が経っているのだが、一向に戻ってこないレベッカを、ジンは心配に思う。

「レベッカさん遅いなぁ……モンスターに襲われてるとか……?」

その可能を考えるが、自分よりも、はるかに強いレベッカなら大丈夫か。と思い、ジンも寢転がる。

風が心地よく、晝寢にぴったりな気溫で、ジンはウトウトする。

すると、突然大きく地面か揺れ、ジンは飛び起きる。

「な、なんだぁ!?」

ジンは、突然の出來事で眠気が一気に覚める。

辺りを見回しても、特に目立ったことはなく、ただの地震か? と疑問に思ったが、その疑問もすぐに違うものとなる。

それは、大量のモンスターが、あちこちに魔法をぶっぱなしていたために起こった、揺れであった。

ジンはすぐに、マーシュを起こす。だが、マーシュはまだ酔いがとれておらず、フラフラとしている。

レベッカの事も気になり、マーシュをおんぶした後、川沿いを駆け上がる。

暫く行くと、既にモンスター數匹と闘っているレベッカがいた。

「レベッカさん無事ですか!? 僕も加勢します!」

「ジン!?」

レベッカは、ジンが來たことに何故か驚き、ジンは「なんで驚いてるんだ?」と思い、首を傾げる。

ジンが段々とレベッカへ近寄っていくと、レベッカは何故かしゃがんでしまう。

ジンは更に何故?と思ったが、それもすぐに理解する。そして顔が赤くなる。

レベッカは水浴びしている時に襲われたため、であったのだ。

「ジン!ココ最近私のったり、舐めまわすように見たりと、々しすぎよ! 反省して!」

「僕は悪くないよね!?」

しかも、舐めまわすように見たりなんかしてねーよぉ!? と心のなかでツッコミをいれる。

なぜモンスター達と戦闘うのはよくて、僕に見られるのがダメなんだ……? とも思いながら、戦闘に加わる。

レベッカの前へ立ち、近寄ってくるモンスター達を、次々になぎ倒していく。

ある程度倒すと、モンスター達は退卻していった。

ジンは、ふぅ。と息をつくと、その嬉しさに「レベッカさんやりたしたね……」と言いながら、後ろを向いてしまう。

レベッカはまだ服を著ておらず、素っのままだった。俺は何も悪くない。悪いのはモンスターだ。

この後、ジンはこってり絞られました。

その日は、そこで野宿することとなった。

「本當にジンは変態だわ。反省して頂きたいわ」

「ごぼぉめぇんばざぁいごめんなさい」

「なんでジンの顔は、こんなにボコボコなの?」

ジンは、なんでもないですよ。と言いたかったが、喋ろうとすると顔だ痛み、言うことはできなかった。

「マーシュ。ジンには気をつけた方がいいわ。この人私のを見てきたのよ? だから気をつけて」

「は、はぁ……」

ジンは泣きながら、何かを訴えるかのような目でマーシュを見つめるが、首をかしげた後、顔を逸らす。

ジンは『俺が悪いわけじゃないのにぃ……』と心の中で言いながら、レベッカを睨む。

レベッカは「昨日の説教のお返しよ」と舌を出しながら言うのであった。

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