《冒険者は最強職ですよ?》それは突然の出來事で 6
レベッカとマーシュは恐竜の様な大きさのモンスターに乗っているを見ていると、突然が喋り出した。
「おいおい、お前ら三人だけか? そんなんじゃ三分も持たねぇぞ!? ウチらも舐められたもんだなぁ!?」
「メルノド、そうも言ってられないですよ? 彼らそこそこに強いですから」
「へぇ……レネードにそこまで言わせるたぁ、殺り甲斐があるってもんよ」
ふてぶてしい態度を取りながら、男口調に喋るメルノドに、レベッカが殺気を向ける。
「おいおい! そんな殺気を向けるこたぁ無いだろ? 私だってあんたと殺りたいんだから」
メルノドは、恐竜の様なモンスターから飛び降り、地面に靜かに著地する。
著地と同時に、先ほどまで纏っていたオーラよりも、更にドス黒いオーラをに纏う。
そのオーラの黒さに威圧され、ジン達は一歩後ろへ退く。
「おいおい! そんなさがるこたぁねぇだろ? ちょっとオーラ纏っただけだって。なぁ?」
 
「メルノド、しはらしく喋ったらどうです?」
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「はぁ? 魔王様の前でもねぇのにか? 絶対嫌」
レネードの問いに雑に答え、メルノドは、すぐにレベッカ達に言葉を投げかける。
「なぁお前ら! もう殺り合わねぇか? 私待つのは苦手なもんでなぁ? が疼いて仕方がねぇ!!」
その言葉と同時に向けられた殺気に、ジン達は畏怖する。だが決して、逃げることはしない。
「そうねぇ……私たちもこれ以上ここを壊されるのを、ただ見ているのはできないですから」
「そうですねぇ。僕達で彼らを止めなければ、絶対この町は潰れる。魔王幹部で一杯の僕達に、後ろにいるモンスター達は相手してられませんよ……」
その時だった。
「俺もこの町の住人だからなぁ! いつも世話になってるんだ、こんな時ぐれぇ町守って恩返しといきましょうか!」
ジン達はその聲に後ろを振り向くと、二本の剣を持った男が現れる。
長はジンよりし高く、外見からでもわかる様な発達した筋、し顎鬚を蓄え、頭にはバンダナを付けており、とても優しそうな瞳をしながらも、敵に殺気を向ける。
「あなたは……」
「俺ぁ、ダネット=ステンだ。一応上級冒険者で戦士やらしてもらっててな、レベルは180位だ」
「ダネット……ってあの有名な!?」
「マーシュさん知ってるんですか?」
「そりゃもちろんですぅ! 風のようなきで敵を翻弄し、痛みをじさせぬままモンスターを殺す。疾風迅雷と言われる、世界でも十本の指にる猛者ですよ!」
「そりゃあ過大評価だ。俺はもう何ヶ月もモンスターと闘ってねぇからなぁ……でもまぁ、妻と子供を守るために今はやるけどな!」
「お互いに守るものがありますからね、殺りましょう! そしてこの町を救いましょう!」
「坊主いいこと言うなぁ! これが終わったら宴會だなぁ!」
「未年です!」
心強い見方が加わり、意気揚々としていた三人に、メルノドが耳をほじりながら訊く。
「友ごっこは終わりですかー? そろそろ我慢の限界なんですけどー?」
ジン達は、魔王幹部達に向き直り、武を構え、分擔を決める。
「僕があの空に飛ぶ奴を倒します、々殺られたので……」
「わかったぁ。じゃあ俺は後ろで馬鹿みたいにヨダレ垂らしながら唸ってる雑魚を殺る。今の俺にはそれが手一杯だからなぁ……ブランクは恐ろしい」
「わかりました。では私とマーシュで、メルノドと言う奴を殺ります。お互い危なくなったら助け合いでいきましょう」
四人は頷き、それぞれの敵へと向かっていく。
「おぉ!? 二対一かい!? しかもか! 同士の殺り合いってやつだなぁ!?」
「その減らず口を塞いであげるわ。マーシュ、魔法はいつでも掛けられるようにしておいて」
「わかりましたぁ〜!」
「ほらほら! ヨダレ垂らしてる馬鹿ども! 俺が相手になってやらァ!」
「おやおや、あなたが私の相手をしてくれるのですね? あの時はし驚かされましたが、次はそんな事はさせませんよ?」
「あの時ってのはどの時かわからないけど、僕はもう二度と、あの時みたいに殺られはしない……」
ジンは苦い記憶を思い出し、思わず力がる。だが冷靜さは欠くことは無かった。
「もうあの時の弱い僕じゃない! 生きる死ぬ以前にやるかやらないかだ! やらずに死ぬなら、やって死ぬ方がいいに決まってんだろ!」
その言葉と共に、オーラを纏い、レネードへ向けて一直線に向かっていく。
レベッカ、マーシュ、ダネットも同様にオーラを纏う。
今ここに、魔王幹部二人と數百のモンスター 対 ジン達四人の、闘いの幕が上がる。
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