《冒険者は最強職ですよ?》それは突然の出來事で 8

「おぉ! 二対一か!? 仕方がねぇ、相手してやらぁ!」

「マーシュ、魔法はいつでも出來るようにしておいて! あのでかいのは……」

レベッカが、どうしようと悩んでいると、橫からダネットが話しかけてくる。

「嬢ちゃんたち! でかいのは俺が引きつける! だから気にせずに、そのとやりあいな!」

「ありがとうございます! では任せます」

レベッカ、マーシュは、メルノドへ向かい、ダネットは恐竜の様なモンスターをき寄せる。

「でかいなぁ……、それに多分強いな。腕がなるなぁ! 久々に滾ってきたぁ!!」

「ダネットさん、なんか獨り言がでかいんですけど……怖いんですけど」

「でも頼りになるのは確かだわ。今はそれよりもあの魔王幹部よ」

「そうですね、わかりました。回復支援は任せてください!」

「えぇ。あの相手だと多分本気でやらざるを得ないからね……」

そして、レベッカ、マーシュは、メルノドと対峙する。

「二対一かぁ……。きちぃけどやるしかねぇからなぁ……まずは小手調べと行こうか」

「獨り言もそこまでくると恥ずかしですよ? しは抑えたらどうかしら?」

「あぁ!? うるせぇ! そんなこたぁいいからさっさとかかってこいやぁ!」

レベッカは『本當に頭のおかしい人だわ……』と思いながらも、拳に力をれ、オーラを纏い、構えを取る。

メルノドも、ガラリと変わった雰囲気に、先程まで笑っていた顔の表を変え、真剣な目つきになり、メルノドも同じく黒いオーラを纏い、構える。

両者數秒睨み合ってから、全く同じタイミングで地面を蹴り、突進をする。

二人のいた距離から、丁度真ん中の辺りで、レベッカとメルノドの拳がわる。

発音と同時に、衝撃波の様なものが巻き起こり、地面が円狀に抉れる。

レベッカとメルノドはお互いに、一瞬睨み合った後、一秒の間に、何発もの攻撃をし合う。

それを見ていたマーシュは「す、すごい……」と聲をらす。その激しい攻防は、數十秒続く。

レベッカとメルノドは、攻撃をに當てられずに、一旦距離を取る。

お互いに息切れはしておらず、怪我をした様子もない。

「あの魔王幹部……のくせに重い攻撃をしてくるわ……それに素早く的確に急所を狙ってくるわ」

「どちらが上かわかります?」

「……」

その問に、し間を置いてから、レベッカは答える。

「多分……あっちの方が強いわ」

「そんな……」

マーシュは、一瞬負けてしまう事をイメージするが、その考えも、レベッカが発した言葉によって、頭からその考えが抹消される。

「でも負けはしないわ。だって、今私、心の底から力が湧き上がってくるんですから」

そう言うと、レベッカの纏っていたオーラが、さらに濃くなる。

先程よりも、強い力をじ取ったメルノドは「そうこなくっちゃなぁ……」と呟き、全に力を込め、さらに力強くて黒いオーラを纏う。

二人は、數歩前に出た後、お互いに睨み合う。

先にき出したのは、メルノドだった。

メルノドは、最初に突進した時のスピードよりも、何倍も速いスピードで突進をする。

レベッカは、その速すぎるスピードに、反応するのが一杯で、目の前に現れたメルノドに攻撃ができなかった。

メルノドは突進の勢いのまま、レベッカに強烈な攻撃を仕掛ける。

レベッカは、ギリギリの所で攻撃を防ぐが、あまりの力強さに、後方へ吹き飛ばされる。

數メートル飛ばされたレベッカは、すぐに立ち上がるが、立ち上がった頃には目の前にメルノドが迫っていた。

立ち上がったばかりのレベッカには、どうすることも出來ず、諸にメルノドの攻撃をけてしまう。

「クッ……」

レベッカは、更に後方に飛ばされ、地面に反吐を撒き散らす。

「レベッカさん!!」

すぐさまマーシュは、レベッカに回復魔法をかけ、力を回復させる。

「ありがとうマーシュ。はぁ……はぁ……。正直今のは効いたわ。彼強すぎるわ」

「でも、負ける気はないんですよね?」

マーシュが含んだ様な言い方をし、その言葉にレベッカは「ふふっ……當たり前よ」と微笑を浮かべる。

「まだまだここからですよ! 魔王幹部さん!」

レベッカが立ち上がりながら言うと、メルノドは一瞬驚いた顔をした後、聲を上げ笑う。

「今の喰らって生きてんのか!? 結構本気で毆ったつもりだったんだけど? あと、私の名前はメルノドだ! 魔王幹部さんなんて呼ぶんじゃねぇ! それに、あんたはおもしれぇ……殺したくて仕方がねぇ……」

そう言いながら向けられた殺気に、レベッカとマーシュは、恐怖を覚える。

「さぁ……第二回戦目といこうじゃないか……」

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