《冒険者は最強職ですよ?》もう守られるだけの僕じゃない 8.5 パーティーにて
「ささ! パーティーを続けましょう!」
レベッカとマーシュも加わり、パーティーは再開される。
「それでジン? 今回はなんでこういう事になったのかを説明してもらえる?」
「はい、実はですね……」
レベッカとマーシュに、ウルフハウスで起こったことを説明する。
「ほぉ……じゃあ決してここには自分の意思で來た訳では無いのね?」
「そ、それはそうですよ?」
「本當? もうここには行くなって言ったら?」
「僕は死にます」
「馬鹿じゃないの?」
「いえ、ここは僕にとっての癒しの楽園です! レベッカさんとマーシュさんもってみればわかりますよ! 本當にらかくて気持ち良くて忘れられなくなりますよ!!」
そう言われ、レベッカとマーシュは、ジンの隣に座っていたエレンの尾を見つめる。
「さ、ってみます……?」
「いいんですか? では……」
レベッカが、エレンの綺麗に整えられた尾をさわる。
『こ、これはすごいわ……』
「あ、あれ? レベッカさ〜ん? 返事がない……」
そして、暫くふさふさな尾を堪能した後、レベッカは、そっとエレンの尾から離れる。
「わ、悪くないわね。でもジン、貴方がここに來ることは許しません」
「え!? どうして……僕泣きそう」
「泣いても許しません。私と遊んでくれなきゃ殺します」
「きょ、脅迫怖い……」
「あ!!! レベッカばっかり……ジン、私とも遊んでくれなきゃ殺します」
「マーシュさんまで!? 遊ぶって……二人とも僕より年上ですよね? それにいい歳してガキの僕と遊ぶなんて……」
「「年齢なんて関係ない!」」
「は!? あのねぇ、ふたりはいいかもしれませんが僕は恥ずかしいんですよ! 可いの人を隣に連れて歩くなんて!」
「「か、可い!?」」
ジンの発した言葉に、二人は顔を真っ赤に染める。
「ちょっと、何赤くなってるんですか? 酔いが回ったんですかー?」
「「ばか!」」
「痛い! なんでそう二人はすぐに毆るの!? 顔が歪んじゃうじゃん!!」
「ふふっ……本當にされてますね、ジンさんは」
「エレンさん……こんなに毆られるのにされてるなんて言えませんよ……これは待だ……」
レベッカとマーシュは顔を真っ赤にしながらジンにぶつぶつと文句を言い、橫でエレンはニコニコ笑っていて、ジンの周りにいるウルフ達も、何かと賑わっている。
はぁ……本當に楽しくて、みんないい人で良かった〜! ダイコさんもランとネインも一緒に居たらなぁ……三人とも元気にやってるかな〜?
そんな事を考えている時だった。
「ジンさん? 何か考え事ですか?」
エレンが尋ねてきた。
「はい……実は僕たちにはもう三人仲間がいるんですけど、その三人は今別行をしているんです。それで、ふと思い出していたんです。とてもいい人達なんですよ?」
その言葉に、グチグチと言っていたレベッカとマーシュも、口を止め三人の顔を想像する。
「へぇ……とても仲が宜しいのですね。羨ましです」
「いえいえ、本當に困った三人なんですよ?」
「そうなんですね」
だが、このエレンが発した、羨ましい。はジンへ向けたものではなく、ジンと共にいる仲間に向けたものだった。
『ジンさんと旅ですか……さぞ楽しいんでしょうねぇ……私なんか數時間程度の付き合いですし、ご一緒する事は葉いませんよね……』
エレンは、初めてあったのに、初めてあった気がしていなかった。仲良く話し、皆を守ってくれたり、誰にでも笑顔を振りまける。そんなジンが心のどこかでずっと気になっているのだ。
「私もジンさんと仲良くしたいなぁ……」
「え!? 仲良くなったんじゃないですか!? ま、まさか……友達と思ってたのは僕かだけとか……?」
エレンは、決して聲に出したつもりでは無かったが、無意識に聲を出してしまってた。
「あ、あの……今のはそういう意味ではなくて……」
エレンは、とても恥ずかしくなってしまい、ワタワタとしてしまい言葉が見つからない。
エレンはもう何が何だか分からなくなり、涙目になってしまう。
「あああああ!! ジンがエレンさんを泣かしたぁあ!」
「あああああ!! ジンいけないんだぁー! を泣かせるなんて最低ですぅ!」
「あ、あの……決して泣いているわけでは……」
「そ、そんな……を泣かせてしまうなんて……」
「「ほらほら、ジン謝りなさいよ〜」」
うっぜぇ〜! もう口聞かないからな!?
「エレンさん……そのぉ……申し訳ないです」
「いえ! だからこれは泣いているのではなく……欠して……そう欠してしまったのです」
「ほ、本當に……?」
「本當にです!」
「よ、良かった〜」
エレンは、ふぅと小さく溜息をつく。
「ジン……本當にもう仲良くなったのですか? 私は……」
「當たり前ですよ! 一緒に喋って、一緒にご飯食べて、一緒に笑い合う。これだけで仲良くなったも同然です!」
そのジンの笑顔と言葉に、エレンも最高の笑顔と言葉で返す。
「はい! これからも仲良くしてください!」
【書籍化】雑草聖女の逃亡~出自を馬鹿にされ殺されかけたので隣國に亡命します~【コミカライズ】
★2022.7.19 書籍化・コミカライズが決まりました★ 【短めのあらすじ】平民の孤児出身という事で能力は高いが馬鹿にされてきた聖女が、討伐遠征の最中により強い能力を持つ貴族出身の聖女に疎まれて殺されかけ、討伐に參加していた傭兵の青年(実は隣國の魔術師)に助けられて夫婦を偽裝して亡命するお話。 【長めのあらすじ】高い治癒能力から第二王子の有力な妃候補と目されているマイアは平民の孤児という出自から陰口を叩かれてきた。また、貴族のマナーや言葉遣いがなかなか身につかないマイアに対する第二王子の視線は冷たい。そんな彼女の狀況は、毎年恒例の魔蟲の遠征討伐に參加中に、より強い治癒能力を持つ大貴族出身の聖女ティアラが現れたことで一変する。第二王子に戀するティアラに疎まれ、彼女の信奉者によって殺されかけたマイアは討伐に參加していた傭兵の青年(実は隣國出身の魔術師で諜報員)に助けられ、彼の祖國である隣國への亡命を決意する。平民出身雑草聖女と身體強化魔術の使い手で物理で戦う魔術師の青年が夫婦と偽り旅をする中でゆっくりと距離を詰めていくお話。舞臺は魔力の源たる月から放たれる魔素により、巨大な蟲が跋扈する中世的な異世界です。
8 195【コミカライズ&電子書籍化決定】大好きだったはずの婚約者に別れを告げたら、隠れていた才能が花開きました
***マイクロマガジン社様にて、コミカライズと電子書籍化が決定しました!応援してくださった皆様、本當にありがとうございます。*** シルヴィアには、幼い頃に家同士で定められた婚約者、ランダルがいた。美青年かつ、魔法學校でも優等生であるランダルに対して、シルヴィアは目立たない容姿をしている上に魔法の力も弱い。魔法學校でも、二人は不釣り合いだと陰口を叩かれていたけれど、劣等感を抱える彼女に対していつも優しいランダルのことが、シルヴィアは大好きだった。 けれど、シルヴィアはある日、ランダルが友人に話している言葉を耳にしてしまう。 「彼女とは、仕方なく婚約しているだけなんだ」 ランダルの言葉にショックを受けたシルヴィアは、その後、彼に婚約解消を申し入れる。 一度は婚約解消に同意したものの、なぜかシルヴィアへの執著を隠せずに縋ってくるランダル。さらに、ランダルと出掛けた夜會でシルヴィアを助けてくれた、稀代の光魔法の使い手であるアルバートも、シルヴィアに興味を持ったようで……? ハッピーエンドのラブストーリーです。 (タイトルは変更の可能性があります)
8 121旋風のルスト 〜逆境少女の傭兵ライフと、無頼英傑たちの西方國境戦記〜
【一二三書房WEB小説大賞金賞受賞】《新・旋風のルスト:公開中です!》 <あらすじ>────────────────── 『私は家畜にはならない。たとえ飢えて痩せ衰えても、自らの意思で荒野を歩む狼の生き方を摑み取る!』 ■17歳の銀髪・碧眼の美少女ルストは重い病の母の治療費のために傭兵として懸命に働いていた。屈強な男たちと肩を並べて戦うが、女性としても小柄であり、実績も無く、名前も売れていないルストは傭兵として仕事を得るのも困難を極めていた。 だが、諦めない前向きな心を持つルストは、ついに未來へとつながる大きなチャンスを摑む。 『小隊長を任されたエルスト・ターナーです。よろしくお願い致します!』 ■そんなルストは、女の子故に腕っぷしや武力では屈強な男たちには敵わない。だが優れた洞察力と包容力と指導力、そして精霊科學『精術』を武器に困難な事態を次々に打ち破り、人々のために確かな明日へと繋がる未來を切り開いていく。 『みなさん! これは困難ではありません! 千載一遇のチャンスです!』 ■気高さに溢れた美少女傭兵が、精霊科學の殘る悠久の大地フェンデリオル國で砂漠の大帝國と戦い、人々を幸せへと導く! 孤獨な道を歩んでいた一人の少女が、傭兵となり救國の英雄となり、幸せの絆を取り戻すロマン溢れるサクセスストーリー! <⇩お知らせ>────────────────── 【一二三書房WEB小説大賞金賞受賞いたしました、ありがとうございます! これに伴い書籍化されます!】 【新・旋風のルスト ―英傑令嬢の特級傭兵ライフと精鋭傭兵たちの國際諜報戦記―】 2月26日開始しました! ──────────────── ただいま、ノベプラ・カクヨム・ノベリズムでも掲載中です
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