《冒険者は最強職ですよ?》もう守られるだけの僕じゃない 14

「くっそ……まさか反撃されるとはな……だがもうお前には攻撃をさせはしねぇ」

「あらあら? そんなこと言ってあとで後悔しても知りませんよ?」

「あぁ? まぐれで當てただけの攻撃だろさっきのは。次は確実に急所を狙いに行くからな?」

「急所を狙ったところで、こっちには賢者がいるのですよ? そう簡単にはくたばりませんわ」

「おもしれぇ……」

グスタフがニヤリと、不敵な笑みを浮かべると、レベッカの目の前から消える。

「まさかっ!」

「ならこのを先に潰すのは當たり前だよなぁ!?」

「……こっちに來る?」

「マーシュ逃げて!」

「……へっ?」

そのレベッカのびは、マーシュに屆く。が、屆いた頃にはもうすでに、グスタフはマーシュの目の前にいた。

「死ねぇ」

「死ぬ……って思うじゃないですか?」

グスタフが攻撃をしようとするが、その前にマーシュが攻撃をする。

「……は?」

攻撃をされた事に、グスタフは揺を隠せないでいる。

「私が回復魔法だけを覚えると思いますか? ……まぁ覚えてる魔法の九割は回復魔法ですが……。でも安心! 対攻撃用魔法も一つだけ覚えていたのです! それも反撃型のやつです! えっへん!」

「すごいわ! 見直したわマーシュ!」

『やばい……なんかもう安心ね、見たいね眼差しをレベッカに向けられているわ……言えない。この魔法は一度しか使えないなんて口が裂けても言えない……』

マーシュは、を張ってはいるものの、実は全汗だらけで、ものすごくビクビクしていた。

「くっそぉ……次は仕留める!」

「そうはさせないわ」

マーシュの元へ向かおうとするグスタフの目の前に、レベッカは急いで向かう。

「くそ……本當だりぃなぁ? もうを殺すのは本當はしたくは無かったが仕方がねぇ」

「私もあなたを殺す気でかかりますわ?」

「……そうかい」

グスタフは、構えを取る前のレベッカに一瞬で近寄る。そして、短剣を心臓目掛けて一直線に刺す。

だが、その攻撃は外れ、腹部に蹴りを食らう。

われたのか……!」

レベッカは油斷をしてると見せかけ、いつでも反撃できるようにしていた。

「まだまだいきますよ?」

レベッカはそのまま、グスタフに反撃をさせる暇も與えない程の手數で攻撃をする。

今できる限りの攻撃をし、全ての攻撃に殺意を込める。

「うがぁぁああ!」

だが、グスタフが両手を勢いよく広げると、攻撃が押し返されレベッカはバランスを崩す。

「しまっ……!」

そして、レベッカはグスタフの強烈な蹴りを肋に食らう。

その時、肋が數本折れた音がするのと共に、レベッカは吹っ飛んでいく。

『やはり強すぎるわ……私のレベルではここまでかね……やっぱりジンを頼る他ないのかしらね……』

吹っ飛ばされた時、レベッカはそうおもってしまう。

だかしかし。

『そんなのは嫌だ!』

そう思った瞬間、レベッカのからは莫大な力が溢れ出す。

ぶっ飛んでいるレベッカに追い打ちをかけようと、近寄ろうとしたグスタフだったが、そのレベッカから溢れだす力を瞬時にじ取り、足が止まる。

「あの……この狀況でレベルが上がったのか……?」

その溢れ出す力の前に、グスタフはし冷や汗をかく。

レベッカは著地すると、そのの底から溢れ出す力に、自分でも驚愕する。

の奧底から力が湧き上がってくるわ……」

レベッカが、ジンに頼るのはダメだ。自分も一緒に闘わきゃいけない。そう思った瞬間にそれは発現した。

ユニークスキル

"底なしの力"

それは、レベッカのジンへ対する思いが強くなればなるほど、力が溢れ出していく。というものだった。

「なぜでしょう……今ものすごくジンに會いたいわ……そう思うと力がどんどん沸いてくる」

そして、レベッカの纏うオーラのが薄い白から濃い白へと変わる。

「今ならなんでも出來そうだわ……」

二度首をならしたあと、レベッカはグスタフを睨み、構えをとる。

グスタフは、本能的に危険信號を出してしまう。

「こ、この俺が震えるだと……俺が逃げるって……? そんなわけにはいかねぇなぁ!」

震えるを無理矢理に止め、全に力を込めて、レベッカを睨み構えをとる。

「レベッカからじるこの力……すごいわ……」

レベッカとグスタフが睨み合い火花を散らす。

「先程とは違う私をお見せいたしますわ……」

「戯れ言を……たかがし強くなっただけだろ? お前よりレベルの高い俺が負けるわけがない」

「果たしてそうでしょうか? 聲が震えているようにも聞こえましたが……」

「気のせいだ……!」

そう言うと、グスタフが先にく。

グスタフは、コンマ一秒でレベッカの目の前に行く。が、著いた頃にはそこに、レベッカはいなかった。

『は? どこに……』

どこに言った、と思った瞬間、背中に激痛が走ったと思うと、何故かは飛ばされていた。

何が起こったかわからないグスタフは、ただ考えた。

だが、その答えは出ることは無かった。

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