《冒険者は最強職ですよ?》どうしてこうなった? 1

「おーんーせーんー!」

「エレンさんやけに元気ですね〜」

「私初めてなんです、溫泉!」

「そんなんですか! それは楽しみなわけですね!」

僕もこの世界に來てからは初めてだなぁ〜。日本の溫泉とどう違うかか楽しみだなぁ〜!

「うん!」

期待に満ち溢れたエレンの笑顔は一級品の笑顔だった。

「レベッカさんとマーシュさんは溫泉行ったことあります?」

「私は一度だけ行った事があるわ。とてもいい場所よ?」

「私はないですぅ〜。なのでワクワクしてます!」

「あ、それと、溫泉のある町。その名もオンセン町と言ってね? そこのお饅頭が絶品なのよ?」

町の名前がそのまんますぎる……。多分饅頭の名前はオンセン饅頭だろう……

「へぇー、そのお饅頭ってなんて名前なんですか?」

「オンセン饅頭よ!」

やっぱりかぁ!!

「いい名前ですね! 早く食べてみたいです!」

え、エレンさん!? オンセン饅頭の何処がいい名前なのですか!?

「私も気になりますぅ〜!」

だめだこりゃ……実は三人とも馬鹿だったりするのか?

エレンは鼻歌を歌い、マーシュはスキップをしており、レベッカはワクワクしていない素振りを見せてはいるが、顔はそうは言ってはいない。みんな余程楽しみなのだろう。

ただ一人、ジンだけは不安に思っていた。

はぁ……三人は楽しそうだけど、僕は不安でしかないや……。

「あ、そう言えば!」

突然レベッカが、何かを思い出したのか、腰につけている袋を漁っている。

そして、取り出したのはステータスカードだった。

「そんなものをなんで今出したんです?」

「そう言えばジンは知らなかったわね! 私がグスタフと闘っている時にね、突然力がの奧底から漲ってきたのよ! だから、その力は何でなのか知りたくなったから、ステータスカードを取り出したのよ」

「へぇ……気になります!」

マーシュやエレンもし気になっており、早く早くとレベッカを急かす。

レベッカ自も早く知りたかったので、すぐそばに転がっていた尖った石で、親指をしだけ切り、ステータスカードにをつける。

張するわね」

レベッカがそんな事を言って、深呼吸をする。

そんな事をしていると、ステータスカードには文字が浮かび上がってくる。

レベッカ=エンドール

職業 武闘家

Lv 149

HP 2160

MP 120

攻撃 1400

 1475

魔法 230

敏捷 1890

スキル

練度 武闘家 100

ユニークスキル

"武闘を極めし"

'底なしの力"

アビリティ

常時能力向上

こう記されていた。

「新しいユニークスキルだわ。"底なしの力"はどういう……」

ユニークスキルの能力をじっくりと見ていたレベッカが、急に顔が赤くなる。

「どうしてユニークスキルを見て赤くなるんです?」

「そ、それは……そのぉ……」

こればかりはジンに見られてはまずいと思い、咄嗟にステータスカードを袋へしまう。

「私はあまりユニークスキルだけは見られたくないの! だからかしら?」

『適當な噓で誤魔化しきれるかぁ……』

「あ、そうなんですか……なんかすいません。まじまじと見てしまって」

「いえ、いいのよ! さ、オンセン町へ行きましょう!」

『ジンが鈍で本當に良かったわ!』

ホッと息をつくと、後ろからマーシュとエレンの目線をじる。

恐る恐る後ろを見ると、案の定マーシュとエレンはジト目をしながらレベッカを見ていた。

「まさかとは思うけれど……」

「その力、まさかジンさんが関係したりでもするのですか……?」

図星を突かれ、レベッカは揺を隠せない。

「そ、そそ、そんな事は、あ、あああ、ありませんひょ!?」

「これは決まりですね」「ええそうですね」

『あぁ〜! この二人が良すぎるわ! なんでこんなにまでがいいの!? おかしい……』

「まぁこの事はジンには言わないであげるわ」

「お願いします……」

マーシュは、レベッカの弱みを握れたおかげてご満悅の様子だ。

「何やってるんですかー? 早く行きましょーよー!」

もたもたしていた三人は、ジンのその言葉に走ってジンの元まで行く。

レベッカ、マーシュ、エレンは誰がジンの隣を歩くかで靜かにめている。

その事は、前を歩いているジンは知らない。

この溫泉旅は、とても賑やかなものとなりそうだ。

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