《冒険者は最強職ですよ?》どうしてこうなった? 2

オンセン町目指して歩いている四人は、もう夜になったので、テントを張っていた。

「じゃあテント係の人と夕飯係の人で分擔しましょー!」

「ジンは何をやります?」

そうエレンが尋ねると、レベッカとマーシュは鬼の形相でジンを見つめる。

「そうですねぇ……僕は力仕事のテント張りを……」

「「「じゃあ私も手伝うわっ!」」」

「「「あぁ!?」」」

「そ、そんなにテント張りがいいんですか……?」

「「「そうなの!」」」

「そうですか……じゃあ仕方がないですね……三人でテントを張ってください。僕が料理を作りますよ」

「「「えぇ!?」」」

「え?」

結局ジンが一人で料理を作ることとなり、レベッカ、マーシュ、エレンの三人は虛しくテントを張ることとなった。

「マーシュが料理をするって言えば……」

「なんですかっ! そんな事言ってるとジンに言っちゃいますよ?」

「それだけはやめて!」

「エレンさんも何か言いなっ!」

「い、いえ私は……」

「遠慮しなくていいのよ! こっちの弱みはまだ握られていないのだから。今のうちに言えるだけ言うのよ!」

「えぇ……」

「あの三人仲いいなぁ……エレンさんなんて昨日會ったばかりなのに……」

料理をしながら、テントを張りながらがやがやと言い合っている三人を見て、ジンは微笑んでいた。

その後、料理を四人で食べた後、ジンはすぐに寢てしまった。

「あら? ジン?」

今、マーシュとエレンは料理に使ったお皿などを片付けており、レベッカ一人だった。

「ジンの寢顔……かわいい……」

誰も見ていないのをいい事に、レベッカはジンに添い寢をしようとする。

すると……

「レベッカ? 貴方は何をしているの?」

「げっ……」

「まさかとは思うけど……ジンに添い寢しようとしてたの?」

「違うわ……これは……あれよ……」

「どれよ?」

「……添い寢よ」

「殺すっ!」

「だ、ダメですよぉ! マーシュさん落ち著いてぇ!」

マーシュの目は、本気でレベッカを殺そうとしていた目立った。レベッカは舌を出しながら「ごめんなちゃい!」と可く謝るのだった。

ジンをテントの中へ運び、三人だけとなったレベッカ、マーシュ、エレンはとある話をしていた。

「それで……だれから話します?」

「ジャンケンね」

そう言って三人はジャンケンを始める。それで順番が決まり、マーシュ、エレン、レベッカの順番に決まった。

「私からですかぁ……そうですねぇ……」

マーシュは空を見ながら話始める。

「私はですねぇ、ある時ジンと二人でいた事が會ったんです。その時に私の過去の話をした時に、真剣に聞いてくれて、いろいろと言葉をかけてくれたんです。それからジンをしだけ意識するようになってたんですけど、一緒に旅をしていくうちに好きになってたんです。そんなじですかね!」

「いい話ですね〜」

エレンは、その話を聞いて尾を左右に振る。

「次はエレンさんですよ!」

「はい! 私はですね? 多くのモンスターが攻めてきた時に、この町を守ったって言う人がいると聞いてし気になったんです。あの町は私にとって大切な町なので。それで、とある日にジンがウルフハウスへ來たのです。その時はまだこんな気持ちはなかったのですが、一緒に話していくうちにいい人だなって思って、ウルフハウスが襲われた時も率先して助けてくれたんです」

襲われたというのは、以前暴走族の手下の一人がウルフハウスで暴れた時のことだ。

「それを見て一目惚れしちゃいました。本當に想像していたような人だったので」

「ジンのいい人合がわかったのなら良かったじゃない!」

「はいっ! じゃあ次はエレンさんですね?」

「そうねぇ。私は最初はジンなんて全く気にしてはなかったのよ。だけど、強くなるために頑張っているジンを見た時にいい子だなぁ、と思ったの。そこからはマーシュとおんなじじよ。いつの間にかジンを意識していたら好きになっていたのよ」

「レベッカさんはこの中では一番付き合いが長いですからね〜」

「けれど肝心の本人がねぇ……」

三人は一斉にジンのいるテントを見る。

「「「鈍すぎるのよぉ!」」」

聲がハモり、三人はぶっと吹き出し聲を上げて笑う。

「だれが最初にジンの心を摑めるか勝負ね?」

「そうですね!」

「そうね!」

三人は立ち上がり、手を目の前に出し、重ね合わせて「「「エイエイオー!」」」と掛け聲をかける。

そして三人は、ジンとは違うテントへり、ぐっすりと眠る。

三人はその日、ジンと一緒にいる夢を見たのはにするのだった。

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