《冒険者は最強職ですよ?》どうしてこうなった? 4

お晝休憩の後からは、休まず走り続ける。

そして、數時間か走り続け、空は暗くなり始めた頃だった。

「見えてきました! あれじゃないですか?」

「そうよあれよ!」

そして、オンセン町の目の前まで行くと、門の外からでも臭う溫泉獨特の匂いと、立ち上る白い湯気。まさしく溫泉の町だ。

「とうとう著きました! じゃあ早速……」

「「「ちょっと待ったぁ!」」」

「え!?!?」

オンセン町へろうとした瞬間、ジンは肩を三人に捕まれ止められる。

「な、なんです? 僕は早く溫泉にりたいんですけど……」

「「「私と一緒にりましょう!」」」

「はぁ? 何を言ってるんです? 僕は男ですよ? ましてや僕はまだ大人と呼べる年ではありません。そんな僕と綺麗な三人が一緒にいたらどう思われると思います?」

「「「き、綺麗ですって!?」」」

全く。僕がどれだけ周りの人から変な視線で見られなければならないと思ってるんですか? 殺意のこもった視線ばかり。だから僕は斷固一人でる事を求む。

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ジンが目をつぶり無言で勝手に頷いている中、三人はジンの言った言葉に照れていた。

『わ、私が綺麗ですって! ジンたら、本気で言ってるのだとしたら抱きつきたいくらい嬉しい事だわ!』

『私はちっちゃいし、いいとこは無いけどジンが綺麗だって言ってくれた……嬉しくて回復魔法をかけたい気分だわ』

『出會ってまだ數日の私を綺麗って言ってくれた……嬉しいぃ……』

ジンが目を開くと、何故か顔が赤くなっている三人を見て、なんで赤いの? と思いながらも、一度ごほん、と咳払いをして話を続ける。

「なので、僕は一人でります。三人は仲良く湯に……」

そう言いかけた時だった。急にレベッカがニヤリと笑うと、思わぬ一言がレベッカの口から放たれる。

「ジン、貴方には言ってはいなかったけれど、実はここの溫泉、湯も男湯もないのよ。つまりは混浴……そう! 混浴なのよぉ!!!」

「混浴……だと!?」

それはまずい! 俺の理が完全に吹っ飛ぶやつだ! それだけは何とか回避しなければ!

「ジン、どうやったって回避不可能よ。ここは毎年かなりの人が來る。それも人同士や家族連れや友人同士でね……そんな中一人でっていたらどう思われるかしら?」

それを考えた時、ジンはその景を想像してしまい、冷や汗が一滴たれる。

「観念しなさい!」

エレンとマーシュからは拍手が起こり、ジンは為すの無さに、その場な四つん這いになる。

終わったなぁ……よし。こうなったら目を閉じながらってやる。

観念したように見せ、こっそりと作戦を立てながらオンセン町へっていった。

オンセン町へると、多くの観客で賑わっていた。人、家族、友人同士しかおらず、一人で歩いてる人など一人もいなかった。

「とりあえず宿を探しましょう。そこに荷を置いてから一度集合して溫泉へ行きましょう」

そのジンの意見に三人は首肯し、歩き始める。

町中の人々は、全員タオルと桶を片手に持ち、浴を著て歩いていた。

そして、ジンが特に気にっていたのは、町の風景だった。

日本で言うところの京都を連想させるような、建や町並みがとても和風的だ。

ここを見てると修學旅行を思い出すなぁ……日本がしくなるなぁ〜。それに紅葉なのかな? とっても鮮やかに咲いているし。ここはすごい好きだなぁ〜。

オンセン町では一年中紅葉が咲いている。そのためずっとこの景は崩れない。

日本の事を思い出しながらも、とぼとぼ歩いていると、ようやく宿を見つける。

が、ここで問題が起きる。

「ごめんなさい……二部屋あるにはあるんだけどね? 二人部屋なのよ……だからどなたか男と一緒になってもらう形になるけど大丈夫?」

「「「問題ないわ!!!」」」

「本當? なら良かったわぁ」

そして、部屋の鍵を貰い、部屋の前まで來ると三人は突然右手を前へ突き出す。

「なんで手を突き出してるんです?」

そのジンの問いかけは聞こえてはおらず、ジャンケンが始まる。

レベッカ、マーシュ、エレンは顔を真っ赤にしながらただひたすらジャンケンをする。

そして決まったのは……

「やったぁ〜!」

「チビ」

「チビです」

「ふっふ〜んだ! 勝ったものが全てなんですぅ〜!」

マーシュに決定した。ジンはもうこの際誰でもいいと思っており、そんな事よりも溫泉の事で頭がいっぱいだった。

そして、それぞれ部屋へり、荷を置く。

「さぁジン。私と溫泉へ向かうわよ!」

「は、はぁ……」

ジンは、マーシュに腕を引っ張られながら部屋を出る。

そして、レベッカとエレンと合流したあと、四人はジンを引っ張りながら溫泉へ向かうのであった。

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