《冒険者は最強職ですよ?》魔界に乗り込みます! 4

「覚悟しておけよ?」

『人格が、変わった……?』

『そのようだ……おいレッド、お前彼奴に何をさせた?』

『我もあれは初めて観るのだ……多分、我が原因なのは確かなのだが……』

「ああ、言っといてやる。お前らだけにな……この力は、レッドさんが俺にキスをした時に、レッドさんの細胞を多く取り込んだ。だから発したらしい」

『レッド、お主なぁ……まさか、その、あれを……』

『ば、バカを言うな、我は「まだ」子供は作っとらん。「まだ」な?』

「安心しろ、俺にその気は無い。ブラックさんも心配癥だな?」

『そ、そうか……それより、時間が無いのだろ? ならさっさと始めるぞ』

『そうじゃな……なら、こちらから!』

レッドとブラックは、顔を見合わせ、こくりと頷くと、ジンに向かって飛び出していった。

ジンは何もぜず、そこにじっとしている。二人のきを限界まで確認しているのだ。

『行くぞ、ジン!』

その言葉と共に、レッドはジンに全力で襲いかかる。後ろからはブラックが襲いかかり、逃げ場は無い。が、ジンは軽くふっと笑うと、レッド達の目の前から消え去る。

その事に、二人は焦りをじ、すぐさまジンを探す。上には居ない。同じく橫にも。じゃあどこに?

「おい、後ろだぞ?」

その呟きは、レッドにしか聞こえない。ブラックはまだジンを探している。

レッドは本気でじた。その呟きに込められた殺気。それをじた瞬間、レッドはブラックの方へと毆り飛ばされる。

反応が遅れたブラックは、レッドと共に飛ばされていき、壁に二人で激突する。

「まだ時間はあるぞ? 人間の姿が本気なわけがないのだろう? 早く龍の姿になって闘ってくれよ?」

『ジン、お主……本気で死にたいようだな?』

『おいバカレッド! お主の大事な弟子なのだろ!? 本気を出さなくても……!』

『奴が本気で來いと言ったのだ。それに応えるのが師匠というものだろ? 我はやるぞ……』

ジンは腕を組んで立っている。そして、レッドは立ち上がり、人間の姿から龍の姿へと変化する。

『ブラック、お前はここからは見ておけ。我がもし、ジンを殺しかけたら止めにれ。良いな?』

『……わかった』

「やっと本気か。時間一杯まで楽しませてくれよ師匠?」

『抜かせガキが。我をそう甘く見るものでないぞ?』

ジンと、龍の姿をしたレッドは、お互いに睨み合い、突然その闘いは始まる。

レッドは尾で叩き潰そうとし、尾を凄い速さで振り下ろす。

それを片手でけ止め、ジンはレッドを持ち上げ、三回転させぶん投げる。レッドは、何も言わず飛んでいくが、壁に當たる寸前に止まり、こちらに向かってくるジンに対して、火を吹く。

ジンは危険を察知し、火が屆く前に、後ろにはねて距離をとる。すると、その火の中から、レッドが超速で飛んできて、ジンを前足で毆り飛ばす。

だが、今のジンにそんなものは通用しない。あっさりと回避して、カウンターで回し蹴りをお見舞する。

『クッ……それも避けるか!』

今のは流石にレッドでも効いたみたいで、蹴られた所が、僅かに傷が付いている。

『本気のレッドを相手にあんなあっさりと……我なら多分一分もせんでやられてるがなぁ……』

「流石レッドさんだ。今のはやられるところでしたよ」

『お主、それほどの力があるのか……我は嬉しい。嬉しいぞ!』

「喜ぶのは後にしろ。あと七分程度しかない。時間まで俺を鍛えてくれよ?」

『ああ、鍛えてやる。我は楽しくて仕方がない! この時間、この瞬間、今が! これは滾る、滾るぞぉぉぉぉおお!』

『うお!? レッドの奴、力が増しおった!? あの年でまだ力がびるのか!? 戦闘バカにも程があるだろ!?』

「おお! じるぞ師匠! 力が増しているのを!」

『ああ我もだ。こんなに実できるとはな……さぁ、早く続きをやるぞ!』

「おっしゃいくぞ!」

パワーアップしたレッドは、先程よりも早いスピードでジンに突進し、爪を振り下ろす。それにギリギリ反応して、後ろに下がるジンだが、前髪にしかすり、赤いが落ちていく

すぐさま反撃勢にり、レッドの懐へ潛り込み、ジンも強烈な毆打を繰り出す。が、レッドはそれを後ろに飛んで躱し、尾でジンを薙ぎ払う。

流石に避けきれなかったジンは、橫に飛んでいき、壁に激突する。すぐにを起こし、首を鳴らしてから、レッドに突進をする。

ジンの"龍人化"終了まで、殘り六分。

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