《冒険者は最強職ですよ?》魔界に乗り込みます! 11

「あぁ! キリがないぞ!」

『これは敵の數が多い、エレン殿、マーシュ殿、は大丈夫か!?』

「わたしは大丈夫です! でもエレンが厳しいかも!」

「なら僕が行きます! ブラックさん、し任せますよ!」

『ああ。助けてやれ』

「敵が、多い!」

「エレンさん、大丈夫ですか!?」

「ジンさん! し厳しいかも!」

エレンは、モンスターに囲まれ、逃げ場がない狀態だった。エレンは、レベルアップしているものの、それは相手も同じ。今のレベルでは、二、三は相手出來ても、十や二十となると、話は別だ。

ジンはすぐに駆けつけ、周りの敵を一掃する。ユニークスキルを使うまでもない。剣に付著した糊を落とし、剣を鞘にしまう。そして、エレンの元へと行く。

「エレンさん、どこか怪我はありますか? あるのならマーシュさんの元へ」

「いえ、やられる寸前で助けてもらったので、大丈夫です。ありがとうジン、してます!」

「な、何言ってるんですか!? ま、まぁ冗談が言えるなら大丈夫ですね! ですが、これはし考えた方がいいかも……」

「考えるって、まさか……そんなに私のことを……」

「ブラックさ〜ん! これはまとまって闘った方がいいかもしれません! ……ん? 何か言いましたかエレンさん?」

「何も言ってません……トホホォ……」

『わかった。なら集まれ。次はまとまってくぞ!』

「了解です! さ、エレンさん行きましょう!」

「はい!」

ジンは、エレンの手を繋ぎ、周りを確認しながら進んでいく。エレンのお顔は真っ赤っかだ。まぁ無理もない。

「ブラックさんにマーシュさん、良し、僕が先導します。ブラックさんは二人を守って……」

『良い、我が前に出て闘う。我はお主よりも攻撃範囲が広い。なら、お主が守りに徹した方が良いであろう?』

「……わかりました。エレンさん、マーシュさん、僕から離れないでくださいね?」

「「一生離れません!」」

「そ、そうですか……」

『來るぞ。我も全て殺れる訳では無い。サポートも頼むぞ、ジン。それにお主らもだ』

「任せてください! 私がホワイトさんに育てられた力、見せてやりますよぉ〜!」

「わ、私も!!」

二人とも変わったなぁ……強くなった。これなら、し安心できますね!

それからも、ジンはブラックのサポートに周り、力を溫存しながら闘った。マーシュやエレンも、所々で戦闘に參加し、著実に敵の數を減らしていった。

魔界の門からは、敵が増えてきてはいるが、それよりも、減っていく數の方が多い。レッド達も、頑張っているようだ。何か高い笑い聲が聞こえるが、これは無視しよう……

十分もしないうちに、その場の敵はゼロとなる。案外呆気ない終わりだ。だが、本番はまだまだ先だ。こんな所で勝ち誇っているようでは意味がない。

『良し、敵の増援も止んだな。なら、突撃あるのみだ。レッド、お前達は凄く心配だが、やれるか?』

『誰に向かって聞いておる? 貴様は我が死ぬとでも? そんな訳あるか。我はジンと子供を産むまで死なぬ。良いか?』

それは僕が生きて帰る前提にもなってるんですけどねぇ? まぁ死ぬつもりはありませんが……と言うか、恥ずかしいのでそれやめてくれませんかね!?

「私もよ。レッドさんなんかに負けてられないわ」

なんでレベッカさんはやる気なの!? うわ、へレーナさんもだよ……なになに? そんなにレッドさんが憎いの? 仲間なのに……

『なんか楽しそうね! 私も混ぜて頂戴! ジンは私のものよ〜!』

一人だけ全っ然やる気じゃねぇえ! ノリで言ってくれる方がまだいいか。

『おい、お遊びはそこまでだ。ここからはもうそんな余裕は無いぞ。わかっておるな?』

『わかっておるわ……ブラック、お前はそう頑な過ぎるから嫁の一人も出來ないのだ。わかっておるのか? しは遊び心も持て』

『なっ!? わ、わわ、我だって頑張っておるのだ! 結果が付いてこないだけなのだ……』

『あー、はいはい。わかったわかった。じゃ、乗り込むぞ?』

『人に話振っとしてそな対応!? なんと冷たいのだ……』

「ブラックさん、後で僕が話を聞きますから、乗り込みますよ!」

『そうだな……気持ちを切り替えよう。良し、では、無理はするな。行くぞ』

この先は、僕にとっては未知の世界。何があるかわからない。何が起きるかわからない。でも、そこで負けたら男じゃない。やる時はやる男、それが僕だ!

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