《冒険者は最強職ですよ?》魔界に乗り込みます! 13
「どうなってるんだ……」
ジンが一人になってから三十分、何一つとして打開策を思いつけず、それに加え、力と神も削られていく。皆が心配になる。
「あいつはあれ以來喋りかけてこない。もう死ぬのがわかってるから見向きもしないのか?」
一人悩みながら歩き、レッドやブラックの気を探れないか試みるが、うまく気を察知できない。完全に行き詰まってしまった。
「これは幻魔法の一種か? それか、この森の特殊な力なのか? どっちにしろ、かならずどこかに抜け道はあるはずだ。でも……」
今、力を無駄に使ってしまうと、後で何か起きた時に、対処できないと考えると、今は溫存しなければならない。だが、それから更に三十分、ジンは何一つとして、考えが思いつかない。
「どうなってるんだ……この仕組みがわからないと先には進めない……幻魔法……霧……」
ジンは、一度止まって、ここに來た時の狀況や、喋りかけてきた謎の人の言葉を思い返してみる。
「ここに來た時、霧はかかっていたか?」
ジンは過去を振り返る。
「いや、かかってなかった。それに、奴は"霧"を抜け出せるか、と言っていた……ってことは、まさか……」
ジンは一つの答えに辿り著き、早速行を起こす。
これがもし、本當の霧だと言うのなら、この霧を晴らせばいい。だが、一人で霧を晴らすことは出來るのだろうか?
「霧を晴らすのはどうすればいいんだ?」
ひたすら悩む。突風を巻き起こせば良いのか? 気溫を上昇させればいいのか? だが、どれも一人の力では難しい。
ジンは更に悩むが、ついに諦め、嫌になって出し惜しみしていた力を、使うことに決めた。
「あーもうやってられるかぁ!! 僕は何時間こんな事で悩んでんだ! もう嫌。力使って強行突破だ!」
そう言ったジンは、ユニークスキル"赤龍の力"を発し、全に力を込める。
「このやろぉぉぉお!!!」
雄びをあげ、から衝撃波のようなものが森全に伝わる。それだけでは飽き足らず、ジンはむしゃくしゃした気持ちを晴らすため、そこら中にある木々をバッサバッサとなぎ倒していった。
「なんで僕がこんな事で悩まなきゃいけないの!? もう嫌だ!! 霧嫌い! 森嫌い!」
そうしていると、辺りから霧が段々と晴れていく。それに気付かず、暴れ回っていると、誰かに聲をかけられる。
「ジン、貴方、何やってるの……?」
その聲を聞き、後ろへ振り向くと、へレーナが引きつった笑を浮かべながら突っ立っていた。
「へレーナさん!? あの幻魔法みたいなの抜け出せたんですか!?」
「え、えぇ、まぁ……私、魔法は得意だから、解除もおてのものよ?」
「凄いですねぇ……ってあれ? ここにへレーナさんがいるってことは、僕も抜け出したってこと?」
「そうよ。でもまさか、この幻魔法の発生元を潰すなんて……貴方、どれだけ時間かかると思ってるの?」
「は、発生元?」
「それも知らずに倒してたの!?」
「なんかむしゃくしゃしたので、木をなぎ倒してたら、へレーナさんが聲を掛けてきたんです」
「馬鹿なの? あんな馬鹿なの? ねぇ?」
その後、話を聞いてみると、どうやらこの"霧"の発生元は木だったらしい。木から放出される霧に、謎の人が幻魔法を掛けていたらしい。因みに、その木を破壊するか、霧の放出を魔法で止めるかをすれば、この幻魔法は容易く解除できるらしい。
言えない。一時間近くも悩んだなんて絶対に言えない……
「それより、ほかのみんなは? 私、一時間近く歩いてると思うんだけど、全く見當たらないの」
「僕は今幻魔法から抜けたので、僕もわからないです」
「そう……多分、レベッカとエレンとマーシュは幻魔法から抜け出せて無いはずよ。私が外から干渉できればいいんだけど、生憎その魔法はまだ覚えきれてない……ホワイトさんを見つけれればいいんだけど……」
「龍のしてれば、かなりわかりやすいと思うんですけどね……」
「そうなんだけど……気に覆われて空は見えないの。魔界なのに、葉っぱがあるって言うのも不思議な話よね……」
「ま、まぁしょうがないですよ……ホワイトさんがレベッカさんとエレンさんとマーシュさんを助けてることを祈りましょう」
「そうね……私達も、早く仲間と合流するために先を急ぎましょう」
ジンとへレーナは、右も左もわからない中、先を急ぐため、歩き始める。
皆さん、どうか無事でいてください……
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