《冒険者は最強職ですよ?》決戦の始まり 8

魔法が使えることを知ったジンは、まだ魔法の覚に慣れていない。どうしようどうしようと、ゼドの攻撃を避けながら考えていると、これまた神が弾発言をする。

『なにをそんなに考える必要があるの? 仮にも神の力を使ってるのよ? 魔法の一つや二つ、自分で作ってみなさいよ』

「…………俺、この力使えてから何か強すぎね?」

『當たり前よ! 赤龍の力を持っていたから出來たのよ? それがなければ、作れても発はできなかったわ』

「なんで?」

『簡単よ。単純に力の問題。この無盡蔵とも言える力なら問題ない。ノープロブレムよ!』

「でも、まだ覚がわからない。だから、闘っていくうちににつける」

『そうね。それが一番だわ』

ゼドは止めることなく、無數の攻撃をするが、ジンは余裕の表で、それも考え事をしながら避けている。

『クソッ! 貴様、どんどん早くなるのは何故だ!? まだ力を殘しているのか!?』

「あ? 俺が早くなるって? ちげぇよ、お前が俺を長させてくれてんだよ。気づけ阿呆が」

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長すると口も悪くなるのか……とことんムカつく奴だ!!』

「攻撃がなげぇ。俺のターンだ!」

ジンは手の甲で、ゼドの顔面を毆り、間髪いれずに毆り込む。その際、手に、自分なりにアレンジをして、魔法を纏おうとする。だが、上手くできない。

難しいなぁ……魔法を使うのは、この後、練習すればいいか。

顔が歪み、全だらけになったゼドは、力なく倒れる。が、は再生し、元通りとなる。これは、前にハルッドが所持していた力だ。

「チッ……めんどくせぇ。神、なんか方法はねぇのか? このままだと埒が明かない」

『そうねぇ……多分だけど、どこか一部分だけでも、の破片が殘っていたら再生するんじゃないかなぁ? ってことで、は試しよ。魔法で消し飛ばして見なさい!』

「簡単に言うな。魔法なんてろくに使えないんだぞ?」

『時間がないから簡単に言うと、イメージよ。イメージが重要になるの。だからさっき言ったでしょ? ドドーンとして、ババババァーん。よっ!』

「やっぱ使えねぇこの神。まぁ、イメージってのが聞けただけマシだとするかね」

よろよろと立ち上がるゼド。それを前に、ジンは両手を前に出し、目を瞑って頭の中でイメージをする。

そうだなぁ……。形は丸く、大きさは二メートルぐらい……このイメージの中に、自分の力を注ぐじで付けして、あとは、これが當たったら発するとかいいかもなぁ?

考えた挙句、素樸なじの魔法をイメージしたが、目を開けてみると、さらにしょぼくじてしまう。

「おいおい……生で見るとしょぼすぎて泣きそう」

『まぁいいじゃない。とりあえず、けない今がチャンスよ。放ってみなさい』

言われるがままに、ジンは、「えいっ」と言って、魔法を放つ。その魔法は、ゼドへ高速で向かっていき、直撃する。その直前、神が、またまた弾発言をする。

『あ、言い忘れてたけど、今の魔法の質量だと、多分巻き添えを食らうわ!』

「……バリアとかないの?」

尋ねたのも無意味。それは発し、目の前は真っ白な世界へと一変する。あぁ、神本當に使えねぇわぁ……。

目の前が、段々と、白い世界から、もとの闘技場の姿へと戻っていく。どうやら、魔法が消えていっているようだ。

幸い、かなりのダメージを負ったものの、ジンがイメージした、自分を素早く回復させる魔法で、傷は癒える。が、力をかなり激しく消耗し、龍神化が解けてしまう。

「痛いよぉ……ったく、僕も死ぬところでしたよ、神様……」

『仕方ないわ。自業自得よ。私は何も知らない』

ジンは溜息をつき、ゆっくりと立ち上がり、目の前にゼドがいるかを確認する。

「ゼドは……いない。跡形もなく消え去ったかな?」

闘技場には、信じられないくらいに大きなが空いている。そこを、ゼドの破片が無いかを調べるため、隅々まで確認する。

「ゼドの破片は無し。それにしても、あの魔法は酷いなぁ……もうしはっきりとしたイメージが必要だな」

ここに、決著は著く。ジンが勝ち、ゼドが負けた。だが、ここで終わりではない。この先、まだ敵はいる。

「まずは、地下にいるって言うランを助けに行こう。心配だなぁ……」

闘技場から離れ、一番はじめにいた部屋へと戻る。

その場所へ到著し、皆に平気かを尋ねると、答えが帰ってくる前に、レッド達が皆飛んできた。力強いハグは、心の癒しだった。

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