《ガチャって召喚士!~神引きからはじめる異世界ハーレム紀行~》第二十六話 帰り道
「……ユート……起きて……朝、だよ」
俺は寢ぼけまなこで見上げると、シルヴィアが俺にまたがって座っていた。
「……ん、もう朝か。シルヴィアは早起きさんだな」
俺はを起こしてシルヴィアの頭をでると、橫からアリサの聲が聞こえてくる。
「――もう朝か、じゃないわよ。いつまでわたしの部屋に居座るつもりよ」
そういえばここはアリサの部屋なんだよな。
昨日の事が夢のように思い出される。
アリサとキスはできなかったけどドキドキの夜だったな。
「――聞こえてるの? 何ぼーっとしてるのよ?」
「わるいわるい、ちょっと考え事をしちゃってな」
俺はそう言ってベットから立ち上がった。その直後、部屋のドアを勢いよく開けてアリサとシルヴィアの両親が揃ってってきた。
「おはよう! アリサ! ユート君! 昨日は二人の記念すべき夜になっただろう? 気分は如何かな?」
「パパったら、やーね。それを聞くのは野暮ってものよ」
俺たちを閉じ込めておいて良く言うぜ。俺は呆れてため息をついた。
「……む? ユート君はどうやらお疲れのようだね。昨夜はそんなに激しかったのかい?」
アリサ父は相変わらず娘の前で言うセリフとは思えないことを聞いてきた。
「え、あ、まあ、程々でした……」
俺は適當に返事をすると、アリサ父はベッドに座っているシルヴィアが目にったようで、
「――おや、そこにいるのは、シ、シルヴィアか!?」
と言ってわなわなと震えだした。
「……そんな、アリサだけでは飽き足らず、シルヴィアにまで手を出すとは。まだシルヴィアは子供だと思っていたのに。……パパは……パパは認めんぞ!! 認めんぞーーー!!」
アリサ父は泣きながら走って部屋を出て行ってしまった。
「あらあら、ユート君ったら、お盛んなのね」
アリサ母はくすくすと笑っている。――この両親の倫理観はどうやら俺には異次元過ぎて理解することはできなそうだ。
――――――――――――――――――――
その後、みんなで朝食をとってから別れの挨拶をすませ、最後にはたくさんの地鶏のお土産を貰って俺たちはアリサとシルヴィアの実家を後にした。
「……お前たちの両親、かなりぶっ飛んでるのな」
帰りの道中、俺はアリサとシルヴィアに向かって言った。
「普段はあんなじゃないのよ。……ただ、時々暴走するとおかしくなっちゃうみたい」
アリサはやれやれといった表で俺に返事をする。
「これに懲りたら、もうわたしの実家に行きたいなんて言わないことね」
確かにあの両親、特に雪使いの母親は恐ろしかった……。二度とあんな目にはあいたくない。
「うーん、でもやっぱりお前たちの実家に行けてよかったと思うよ。……大変だったけど、俺たちの結束力も高まっただろ?」
「そうかしら? ……わたしはもうあんなことが起きるのはごめんだわ」
アリサはそう言って足元の石を蹴飛ばした。
「……あ……貓さんだ……」
シルヴィアは道の向こうに貓がいるのを見つけると、貓に向かって小走りで歩いて行った。俺とアリサは足を止める。
「……ねえ、あんたさ」
アリサは思い悩んだような顔をして俺の方をチラリと見る。
「……もし、もしもよ。本當に私たちが結婚するってなったら……どう思う?」
「――えっ!?」
アリサの思いがけない質問に、俺は驚いて変な聲がでてしまった。
「――いや、やっぱ今のなし! あんたと結婚するなんてありえないわね。エッチだし無駄遣いするし甲斐なしだし変態だし!」
そう言って俺の返事を待たずにさっさと前に行ってしまった。……アリサの俺への言葉は容赦ないが、こういう時は照れ隠しで言っていることを知っているので、俺は一人でくすっと笑ってしまう。
「おーい! シルヴィア、もう行くぞー」
俺はアリサを追いかけながら、貓とじゃれあっているシルヴィアに向かってんだ。
「……ま、待って」
シルヴィアは貓にじゃあねと手を振ってから、俺たちの方へと走りだす。
そしてまた三人で肩を並べて、帰り道を歩いて行くのであった。
じょっぱれアオモリの星 ~「何喋ってらんだがわがんねぇんだよ!」どギルドをぼんだされだ青森出身の魔導士、通訳兼相棒の新米回復術士と一緒ずてツートな無詠唱魔術で最強ば目指す~【角川S文庫より書籍化】
【2022年6月1日 本作が角川スニーカー文庫様より冬頃発売決定です!!】 「オーリン・ジョナゴールド君。悪いんだけど、今日づけでギルドを辭めてほしいの」 「わ――わのどごばまねんだすか!?」 巨大冒険者ギルド『イーストウィンド』の新米お茶汲み冒険者レジーナ・マイルズは、先輩であった中堅魔導士オーリン・ジョナゴールドがクビを言い渡される現場に遭遇する。 原因はオーリンの酷い訛り――何年経っても取れない訛り言葉では他の冒険者と意思疎通が取れず、パーティを危険に曬しかねないとのギルドマスター判斷だった。追放されることとなったオーリンは絶望し、意気消沈してイーストウィンドを出ていく。だがこの突然の追放劇の裏には、美貌のギルドマスター・マティルダの、なにか深い目論見があるようだった。 その後、ギルマス直々にオーリンへの隨行を命じられたレジーナは、クズスキルと言われていた【通訳】のスキルで、王都で唯一オーリンと意思疎通のできる人間となる。追放されたことを恨みに思い、腐って捨て鉢になるオーリンを必死になだめて勵ましているうちに、レジーナたちは同じイーストウィンドに所屬する評判の悪いS級冒険者・ヴァロンに絡まれてしまう。 小競り合いから激昂したヴァロンがレジーナを毆りつけようとした、その瞬間。 「【拒絶(マネ)】――」 オーリンの魔法が発動し、S級冒険者であるヴァロンを圧倒し始める。それは凄まじい研鑽を積んだ大魔導士でなければ扱うことの出來ない絶技・無詠唱魔法だった。何が起こっているの? この人は一體――!? 驚いているレジーナの前で、オーリンの非常識的かつ超人的な魔法が次々と炸裂し始めて――。 「アオモリの星コさなる」と心に決めて仮想世界アオモリから都會に出てきた、ズーズー弁丸出しで何言ってるかわからない田舎者青年魔導士と、クズスキル【通訳】で彼のパートナー兼通訳を務める都會系新米回復術士の、ギルドを追い出されてから始まるノレソレ痛快なみちのく冒険ファンタジー。
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