夕食を終え、一室で眠りについた。その部屋には５つ寢床があり、俺を含め５人が同じ部屋で眠った。その中の一人にアギールがいて後は知らない奴だ。寢床はお世辭にも良いとは言えないし、一人で寢たかったところだが、なにせあれだけの大人數だからな。仕方あるまい。

アギールのいびきで目を覚ました。地下なので外の景が見えないため、朝なのか分からない。いびきがうるさく、二度寢する気分になれなかったので起きることにした。することもないので、この地下の中を散歩でもするかな。

しばらく歩いて食堂に行くと何人か起きている者がいた。キッチンからは朝食を作っている音が聞こえ、いい匂いが漂ってきている。そこで椅子に座っているルーシェを発見した。思いつめた表でため息を吐きながら機を見つめている。聲をかけようかし悩んだ結果かけることにした。どうせ暇だしな。

「よう、ルーシェ。早いお目覚めだな」

「ア、アレン様・・・・・・。えー、えっと。おはようございます・・・・・・」

ルーシェの様子がおかしい。俺に気付き一目見ると、目を背けるように機の方を見て顔を赤くしている。風邪でもひいてるのか？確かに、昨日あれだけ飲めば・・・・・・って昨日の事が原因か？なるほど、そう考えればルーシェが顔を赤らめて、目を合わせない理由も納得がいく。

そう、ルーシェは昨日俺に々やらかしたのだ。的な説明は省くが、々と弾発言してしまったのだ。酒の席だから仕方ないと俺は割り切っていたのだが、ルーシェの方は酔いが覚めた今恥ずかしがってるみたいだ。

「二日酔いは大丈夫か？昨日は隨分と飲んでたから心配してたんだぞ」

「えっ、あ、はい。ごめんなさい。朝気持ち悪かったので、魔法で治しました。

「そっか。まぁ、初めてのお酒だったしな。々と気にすることはないぞ」

「やっぱり覚えていましたか・・・・・・アレン様が都合良く忘れていることを期待していたのですが・・・・・」

「俺は酔ってなかったしな。バッチリと覚えてる」

「うー。・・・・・お恥ずかしいところを見せてごめんなさい」

「いや、可かったから気にするな。國を救えたらまた飲もうな」

「・・・・・・はい。ぜひ」

こんなことを話しているうちに段々人が起きてきて、朝食の時間になった。パンとスープを食べているとアギールがやってきた。真剣な表をしている。

「この後、作戦會議を行う。朝食が食べ終わったら會議室にきてくれ。昨日、ルーシェから教えてもらったよな？」

「おう。朝食が終わったら行くわ」

「頼んだぞ」

これだけの會話をえアギールは會議室の方へ向かっていった。ここにいる皆もアギールと同じようにどこか真剣さを漂わせている。明日に自分たちの命運が決まるんだからな。昨晩の宴を最後に皆スイッチを切り替えている。子供も大人も。

會議室の扉を開けるとアギール、ルーシェ、ミカエラその他に二人見慣れない顔がいた。一人は金髪のロングヘアーの男。背には弓を擔いでいる。もう一人は緑の髪をした短髪の男。腰に剣を攜えている。

部屋には一つだけ席が空いてたのでそこに座る。隣には、ルーシェ、アギール。向かいにミカエラと男二人。６人で機を囲むような形だ。

俺が席に座るとアギールが作戦會議の開始を告げる。

「よし、全員揃ったな。じゃあ明日の作戦會議を始める。まずは、アレンが知らないであろう二人の紹介からしよう。この髪の長い奴はゲラウドだ。本作戦のサポート役を務める弓の達人だ」

「アギールに圧勝したらしいな、それだけで俺はお前の強さを信頼している。サポートは任してくれ」

ゲラウドはさわやかな笑顔で俺に話した。サポートを任されている人なだけあって気づかいがよく出來る想の良い奴なんだろうなとじさせられた。

「もう一人はレクトだ。本作戦の突撃隊長だ」

「よろしくな」

レクトも言葉がないながら人が良さそうな奴だった。紹介を終えたところでアギールは本題に移す。アギールの話によると、この作戦會議は明日、城に乗り込み王の首を取り、城を占領する作戦會議とのことだ。隣を見るとルーシェはし表を暗くしていた。當たり前か、何せ自分の父が殺されるかもしれないのだから。

「まず、レクト率いる突撃隊が城門から一斉に突撃する。それに乗じて俺とアレンとミカエラこの３人で裏門からり王の首を取りに行く。ゲラウド率いる援護隊が相手の指揮を弓で狙い撃ち相手の陣形を崩す。ゲラウドのところにはそれ以外にも街や地下にいるハーフエルフ達の安全の確保などたくさんの仕事がある。臨機応変にいてもらいたい。・・・・・・何か質問はあるか？」

アギールが大まかな作戦を話終えた。一応、理にかなっている作戦だな。ゲラウドの援護隊の仕事が多いな。地下にいるエルフは300人程度。、子供を數にれないとなると大200人程が明日の作戦に參加する人數だろう。圧倒的に人數が足りてないのではないだろうか。

俺はアギールに質問する。

「アギール、突撃隊と援護隊の人數はどれくらいなんだ？」

「地下にいるハーフエルフと街にいるハーフエルフとエルフをれて突撃隊が300人。援護隊が400人で結されている。街にいる奴には今晩作戦を聞いてもらいにこの地下に集まってもらう。食堂では人數がりきらないだろうから訓練場だな」

てっきり俺は協力者がこの地下にいる奴らだけだと思っていたが、そうではなかったらしい。ハーフエルフだけが反を起こしているのではなく、エルフにも協力してくれる者がいるんだな。やはり、この國の王政は反を買っているのだろう。皆、この國の危機に気づいているのだ。

「・・・・・・よし、これ以上質問はないようだな。次に細かい作戦を伝える。まず、俺とアレンとミカエラは―――」

作戦會議が終わり、時が経ち、夜になった。地下には明日の作戦容を聞くべく參加する皆が訓練場に集まっている。

「ついに明日か・・・・・」

「俺は心配で仕方ねえよ。産まれたばっかの息子がいるんだ。その顔をもう見れないかもと思うと怖くて怖くて仕方ねえ」

「ああ、皆怖いさ。お前さんだけじゃねぇ」

そんな不安に思う聲があちらこちらで聞こえてくる。ここに來る者は細やかな幸せを守りたい者。この國を変えたい者。それぞれ思うところがあってここに集まっている。

アギールが皆の前に姿を現した。アギールが一歩、一歩皆の前に歩みを進めるにつれて周りの聲が靜かになっていく。アギールが皆の前に立つ頃には靜まり返っていた。

「皆、よく集まってくれた。今日は、明日の戦いの作戦を話したいと思う。まずは、レクト率いる特攻隊。君たちには城門から城に突撃し、集まった兵を倒してほしい。注目を集めるような戦いをしてくれ。それができる鋭を配屬させた。派手に暴れてくれ」

「おう！任せとけ！！！」

「派手に暴れてやるぜ！！」

アギールの作戦に特攻隊の奴らが聲を上げて承諾する。

「ゲラウド率いる援護隊は、相手の指揮の狙撃と民の安全の確保だ。指揮を落として、相手の陣形や士気を崩してくれ。援護隊には臨機応変にいて皆のサポートをしてもらいたい」

「やってやろうぜ！」

「俺達で作戦全を支えてやるぜ！」

援護隊の奴らも皆聲を上げる。なんだか皆やる気のようだ。