《異世界はチートなカードで乗り切ろう!?》23.ちょっとした裏話
要は説明會みたいなもんです、はい。
これはハルトの男爵位授與式から遡ること數ヶ月前のお話。王城の大會議場では半年に1度の定例會議が行われていた。この國は西をフルベスタ帝國、東をレクル聖教國という、周辺國家においてとんでもない力を持つ大國に囲まれており、定期的に會議を開きらこれからの方針を決めているのである。
「…では、最後の議題に移りたいと思います」
この會議の司會、進行役である王の補佐がそう言い、続きを王に引き継ぐ。
「最後の議題はアルフォード家の三男のことだ。まあ、報告書を事前に読ませておいたので分かるだろうが、あの戦力を他國に知られないうちに確保しておきたいのだ。これを見てお主らには貴族位を與えるにふさわしいかを議論してほしい。もちろん、アルフォードから口頭での報告もしてもらうがな。」
王は、自らの印が押された報告書を示す。
「…たしかに、大國に囲まれた我が國にはから手が出るほどしい戦力ではありますが、本當に空間魔法を使えるのでしょうか?」
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ある貴族からの疑問に王が答えようとしたが、タルスト伯爵が怒り気味に話す。
「…國王陛下がお目を通し、事実だと認め、印を押したのだぞ。それを信用出來ぬというか、この無禮者め!」
「ですが…」
「では、議題を戻すとしようか」
それを見かねた王がそう言い、この場を収める。
「「はっ!」」
「…ふむ、靜かになったようだし、現狀を父であるアルフォード辺境伯より報告してもらうとしよう」
「ああ、現在、我が息子のハルトは接近戦、魔法戦どちらでも対応できることが分かったのでどちらも訓練させているところだ。特に魔法に関しては天の才能を発揮しており教える前から既に魔力循環を覚えておりあの・・エスタノールを絶句させた」
その報告を信じ、素直に驚く者。噓だと鼻で笑う者の2つに分かれた。
「噓だと思う者も多いだろうが事実だ。なんなら々と決めた後に誰かと模擬戦でもやらせるか?」
「よせ、余計な喧嘩をふっかけようとするでない」
「わぁってるよ」
「貴様!いくら辺境伯だからといって王に対しての言葉遣いがなっておらんだろう!」
「そうカツカツするなってルギス侯爵さん。俺は許可されてっからこの喋り方なんだぜ?」
「くっ」
「アルフォード、よせと言っているだろう。それに、お主らもそこまで疑うのならば別日に確認のための場を設けてやる。今は書類上の能力で貴族位を與えるかどうかを話し合うのだ」
王は最大限の威圧を込めてそう言った。その威圧に立ち上がり激しい口論をしていたルギス侯爵とアルフォード辺境伯は矛を収め座る。
「……現狀報告の続きだが、既に新たな魔法を2つ創り出していて、俺の領地から王都までハルトの空間魔法で飛んできた。以上だ」
「では、率直に聞こう。報告がすべて本當だと仮定した時、アルフォード辺境伯の三男は我が國がする戦力ものである。間違ってはおらぬか?」
「「「はっ!その通りです」」」
「なれば、この者を他國に知られるよりも先に爵位を與え、早々に我らが囲うべきか?」 
「それが、我が國に最大の利益をもたらすと、我らは考えております」
「…そうか、ならば、すぐにでも爵位を與える準備を…と言いたいところだが、まあ、私の公務にしばらく空きがなくてな…數ヶ月は必要だろう。これにて定例會議を終了する。今夜は存分に楽しむといい」
「「「はっ!」」」
サーラ「はっ、今日は何かめでたいことがあったようね!!いえ、今日はめでたいわ!ご馳走をたくさん出さなきゃ!!」
子供に関しては異常に鋭い(またはとんでもないアホな)ハルトの母であった。
フレア王國は西をフルベスタ帝國、東をレクル聖教國、南をエルフや獣人、ドワーフ達の村が點在するフィリア大森林、北が海という設定にします。大きさの覚としては
フレア王國  日本の本州と四國を足したぐらい
フルベスタ帝國  オーストラリアとほぼ同じ
レクル聖教國  ブラジルとほぼ同じ
フィリア大森林  舊ソビエト連邦とほぼ同じ
絵で説明できればいいんですが、やり方がわからないしめんどくさいのでやりません。
フォロワー様が5人増えました。ありがとうございます。あれ?5人でよかったっけ?(←前の話を投稿した時に何人だったか覚えてないマン)
いつの間にかいいねの數が増えててびっくりしました。押してくれた方、ありがとうございます。
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