ミカエラの剣は怒りを纏っていた。

それはパラスアテナを守ってあげられなかった自分への怒り……そしてパラスアテナを闇に墮とした『純』エリザベータへの怒り……

パラスアテナの剣は悲しさに満たされていた。支配されたの中に眠るパラスアテナの神がパラスアテナの剣からじ取ることができた。

ミカエラとパラスアテナは何度も剣をえた。何度も何度もお互いを傷つけあっている。それを見て嘲笑う者…『純』は必ず討ち取るという決意をしてミカエラはパラスアテナに向けて自らの最高の力でぶつかろうとの魔力を増幅させる。

「パラスアテナ…本當に強くなりましたね。以前ならあなた相手にこの力を使うことはないと思っていたのに…」

ミカエラが何と言おうとパラスアテナからの返事はない。ただ、ミカエラの思いを聞きパラスアテナの神が揺らいだのかパラスアテナの目からは涙が溢れた。

「すぐにその苦しみから解放してあげます………神の使徒」

ミカエラが神の使徒を発させた瞬間、ピュレットに向かったヴァルキリーたちからの力がミカエラの元に屆いた。

ミカエラが神の使徒を発させた瞬間、パラスアテナから僅かな…本當に僅かな量のがミカエラに送り込まれた。

神の使徒狀態になったミカエラはパラスアテナを圧倒する。だが、パラスアテナも黙ってやられているわけではない。ところどころでカウンターを決めてミカエラにダメージを負わせている。

「の護符」

ミカエラが魔法を発させるとパラスアテナのきが一時的に止まった。そしてその隙にミカエラはパラスアテナを討つべくの力を剣に込める。

「パラスアテナ…これで終わりです。安らかに眠りなさい」

ミカエラは全力のを込めた剣をパラスアテナに向ける。

「天使の閃」

ミカエラが放ったはパラスアテナを完全に呑み込んだ。

眩しすぎるほどのがパラスアテナを包み込み闇を溶かした。

「パラスアテナ……」

が消滅した後、パラスアテナはミカエラの腕の中にいた。右側の羽はに満たされており左側の羽は闇に満たされていた。

「ミカエラ様…」

「よかった。戻って來てくれて本當に良かった…」

ミカエラはパラスアテナを抱きしめて泣きながらそう呟いていた。