以前にも歩いた事のある街道に懐かしさをじながらも俺は疑問を抱いていた

「なんでセイレーンに來たんだ？武裝國家ヘラクレスから結構離れちゃったじゃんか」

「分かってねぇなぁ……俺は出來る報屋だぜ。そんな俺が使徒になる事を承諾した理由は話したよな？」

転生者特典みたいな一度死んでも大丈夫っていう保険がしかったんだろ？

「では何故俺が選ばれたのか……それはあんたらのパーティーには圧倒的に計畫が足りないからだ」

「計畫……」

「そうだ。アイギーナは戦闘力だけ、アイザックとクロノスも戦闘センスはあるし冷靜なタイプだが大局を見る事が出來ない。もちろんあんたも……チェインとシャドウが裏で手を焼いてくれてるけど、失敗は許されないんだ」

確かに………武裝國家ヘラクレスに潛してからどうするか……とかあやふやな狀態だったな

「アイザック達の方にはシャドウとチェインが向かったはずだ。あいつらの方が暗殺向きの能力だからな。俺たちはこっちで敵の目を潰すぞ、宗教國家ロキの司祭を倒す」

「…………ってそれは分かったけど、なんで魔國セイレーン？」

ロキに直接行けばいいんじゃないか？

「ロキの司祭が使う魔法は見通す魔法だ。俺たちはおそらく今も監視されている。ロキの司祭が武王ゼノムという駒を捨て置くとは思えない。つまり、俺たちは武王ゼノム暗殺とは別の目的でいていると思わせ、監視のターゲットをアイザック達に移してもらう。そしてアイザック達の監視に夢中のところを俺たちが撃破。そしたら自由にけるようになったアイザック達が武王ゼノムを撃破。そういう流れだ」

なるほど、俺たちが監視を外すための囮と思わせておいて実はアイザック達が囮っていう2段構えか

「魔國セイレーンに來たのは別の目的があると司祭に思わせるためのフェイクだ。実際に別に目的があるが……」

「司祭がもし俺たちから監視を外さなかったら？というかどうやって見分ける？」

「俺は獣人の中でも特殊な種族でね。左目は遠くを見る千里眼。右目は魔力を見る魔力眼。そんで前に見せた額の目はきを見る三眼……俺の魔力眼を使えばロキの魔法が解けたかどうかくらい分かるよ」

つくづく參謀とかスパイが似合う能力だな。さすが報屋ってじ？

「終始俺らから目を離すつもりが無いならそれはそれで監視のないアイザック達が武王ゼノムを倒しやすくなるってわけよ」

こいつ俺らの中で一番有能なんじゃないか？新りのくせに……

「………そういえば、お前名前は？」

「あぁ言ってなかったな。俺の名前はジェノフだ。ジェノって呼んでくれ」

まぁちょっと俺たちのダメさ加減が目立ってしまうけど、頼もしい仲間だな

「よろしく！ジェノ！」