まさかこのタイミングでディルヴァさんが來てくれるとは……

「契約者よ、そのような他人行儀な態度はやめよ。我らは盟友だ。あの時じた昂りは正しかったと……今確信しているよ」

じゃあ俺のこともジャンヌって呼んでくれよ。俺もディルヴァって呼ぶからさ

「了解したぞ、ジャンヌよ」

「いいじゃねぇか！こんなド派手なの中々ねぇぞ」

「私降りてもいーい？早く抜きしたい」

「作戦はさっき言った通りだからな、ディルヴァはブレスで敵陣をす。俺とアイギーナはれた敵陣に紛れて指揮を始末する。アイザックとジャンヌはひたすら暴れてゼノムをおびきだせ。クロノスは萬が一の時のために待機……じゃあ、作戦行開始！」

各々がディルヴァの背中から飛び降りる

……

………

…………

兵たちは空を見た。赤の鱗を持つ竜を、死を現したかのような熱を持った咆哮を聞いて……

だが、それは違ったと……思い違いだったと……後に兵たちは思うだろう……

死を現していたのは……竜ではなかったと

「ソウルスティール！」

空に浮かぶ人の影から放たれた災禍。真紅にる魔力は降り注ぐ雨のように、天からびるの柱のように、神罰の槍の如く、死をもたらす。もし死神が居るならばあれがそうなのだろうと、思わざるを得なかった

「ハッピーピエロダンサー！」

地を這うようにく、目で捉えることさえ困難な姫君。まるで何人も居るかのように、幾人もの兵を同時に切り裂いていく。首を裂かれた兵が最後に見たのは、狂ったような笑みを浮かべた同じ顔をした複數のだった

「英雄兵裝……レベル99！」

その者は、さながら一騎當千の英雄。雑多な兵などともせずに戦場を進んでいく。誰もそれを止めることが出來ず、吹き飛び、空を舞う。一つだけ、英雄とかけ離れた所を挙げるとなれば、その殘忍で、殘酷で、冷酷な瞳だけだろう

……

………

…………

ジャンヌたちが戦場の中央で猛威を振るっている最中、ヘラクレス側の後方で長は2mはあるだろうという大男が小さく呟いた

「死神なんぞに仕える逆賊が……第2ラウンドだ。次はこちらが頂く」

大男の後ろには……無數の巨大な影が蠢いていた