《クラス転移はts付きで》二十五話~馬鹿程正直なはない~
「汝を燃やし盡くせ! 火球ファイアーボール!」 
 
レティシアさんが急に廚二病的なことを言いだした。すると、レティシアさんの手の周りから火が集まり、球となって、ボクの方へ放って來た。その火の球を戦闘技能は除け、銃を向けた。 
こ、これが魔法なのか、……授業けなくて良かったかも、こんなの毎回唱えてたら恥ずかしくて仕方がないよ、魔法とかを使うシンノスケとかは、ドンマイだね。 
 
「避けるとは凄いわね、だが、それだけじゃない!」 
「殘念、それだけだよ」 
 
パンッ! 
 
轟音が訓練場に満ちた。 
レティシアさんの取り巻き達は呆けていたが、レティシアさんが訓練場に飛ばされたことを確認すると、すぐさま、訓練場の外に走っていった。 
 
「シンノスケ~、一発も當たらないで上げたけど、なんで簡単につかまるのさ? まあ、しょうもない理由っていう事はわかってるけど、次回捕まったら、二、三発わざと當たってから助けるけど?」 
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「何言ってんだよ! の子からナンパされて斷れるわけないだろ! 斷ったら逆に失禮になるだろうが!」 
 
シンノスケは、「一こいつは何を言ってるんだ? それ位常識だろう?」という風な表をして言い放った。その顔は、自に満ち溢れており、無に毆りたくなった。 
 
「何を言っているんだよ! はボクの臺詞でしょ? ナンパを斷ることが失禮っていう前に、難破すること自が、失禮なんじゃないかな? まあ、多分シンノスケはい繕ってるだけだと思うから真にけはしないけど」 
「むぐぅ、男のなんだからしょうがないだろ?」 
 
シンノスケは頬を膨らませながら意味の分からない言い訳を始めた。顔は右を向き、を尖らせながら言っていたので、ギャップがすごすぎて流石に吹いてしまった。 
 
「なに吹いてんだよ」 
「ご、ごめんねっ、いつも強気なキャラなのに、急に拗ねだしたからギャップで吹いちゃっただけだよ」 
「それはフォローになってないだろうが」 
 
シンノスケが更に不機嫌になり、それを見たボクがお腹を押さえながら笑っていると、ボクが訓練場の外へ飛ばしたレティシアさんが、取り巻きの人に擔がれながらやってきた。 
 
「は、反則よ! 詠唱なしで人間を一撃で葬れる魔法なんて存在しないもの! もう一度よ! この卑怯者!」 
 
ボク達に近づくと同時に、レティシアさんはボクを指さし言い訳をしてきた。顔を真っ赤にし、肩を震わせ、まるで鬼のような表になっていた。だが、さっきの戦いで負傷したため満創痍といったじだった。 
 
「さっきの武を使わないで戦うのは別にいいけど、誰が戦うの? まさかレティシアさんが戦うってことはないよね?」 
「ふざけないでよ! 服にがついてるだけで回復魔法で直してもらったわよ! もう手加減なんてしないわ! じゃあ、合図をして!」 
「じゃあ、開始っ!」 
 
レティシアさんは、自分で言い訳は無し、と言った癖に言い訳をしてきた、シンノスケもウザったいと思ってきたのか、顔をしかめることを隠さずに居た。しかも、今はシンノスケはボクの方に居るので、別に勝負する理由がない。ぷぷぷ、考えるだけで稽としか思えないよ。 
 
「シンノスケ! 帰るよ! 出來れば魔法を弾いてほしいなっ!」 
「えぇ~、戦わないの~? つまんないな~」 
 
ボクが手を引き、シンノスケを連れて行こうとしていると、文句を言いだした。さっきまで、の願いを斷ると失禮とか言っていたくせに、本當にシンノスケは意見をころころと変えるなぁ。迷だなぁ。 
 
「シンノスケ! ふざけないで! 別にボクはシンノスケを盾にして魔法を防いでもいいんだよっ!」 
「我の魔力を糧に、飛び出せ! 火槍ファイアーランス!」 
 
また、レティシアさんが廚二病的なことを言うと、今度は腕に棒狀の炎が現れた。名前的にも、形狀的にも、さっきのより殺傷能力がありそうだね。 
 
「ほら飛んできたよ!」 
「うわわー、きゅ、急にぶな! 我らを彼の魔法から守りたまえ! 魔法防壁マジックバリア!」 
 
今度はシンノスケが廚二病的なことを言いだすと、ボクたちの周りに半球狀の半明な壁? が表れた。その壁は、レティシアさんの放った火槍を完全にけ止めた後、消失した。 
 
「ふんっ! そっちが二人で戦うのならこっちにも手があるのよ!」 
 
レティシアさんが宣言すると、取り巻きの全員を指揮し始めた。 
 
「しゅ、集団戦法は不味いって! 相手は六人いるんでしょ!? なんかパパっと魔法で解決できないの!」 
「出來ないっての! て言うかさっきから俺しか戦ってないだろ! ライムも戦え!」 
「はあ! それ以前に君が捕まるのが悪いんじゃん! それくらいかんが――」 
「おい! 口論してる場合じゃなかった! 早く戦闘態勢に! 魔法防壁マジックバリア」 
 
ボクが愚癡を止める時には、レティシアさんの取り巻きは十五m近くに來ており、多分それは魔法の屆く距離だ、だって、なんか口かしてんだもん。 
 
「もう、シンノスケの事はどうでも良いから、ボクだけ帰ろうかな!」 
「ちょ! マジでやめろ! 俺がアイツ等にピーッな事やピーッの様な事されたらどうす――」 
「絶対にないから! それだったら襲われてるでしょ! そもそもこの學園ではそう言う事は止でしょ!」 
「貴達は談笑をしているんじゃないわよ! 今は貴達は不利なのよ!」 
 
ボクたちが(ライムが)ふざけていると、レティシアさんが高笑いをしそうな顔でボクたちを指差してきた。レティシアさんの取り巻き達は詠唱を揃えているようで、口が同じきをしていて気持ち悪い。 
 
「「「火槍ファイアーランス」」」 
 
取り巻き達の五人が詠唱を終えると、飛んできたのはレティシアさんが使ったのと同じ魔法だった。ただ、魔法防壁は焼失しておらず、劣化版的なのだった。魔法は同じだと思うので、レティシアさんが強いだけだと思うが。もしかしたら魔法が違うのかもしれない。 
 
「はあ、戦わないといけないかぁ」 
「早く戦え! 俺がどんだけ防してるか分かってんのか! お前だけ何もしてねぇだろ!」 
「ふふふ、貴方達はこの狀況からどう抜け出すの? まあ、勇者なのなら出は簡単なんだろうけど?」 
 
ボク達が口論しているところを、仲違いと勘違いしたのか、レティシアさんが挑発してきた。 
 
「ちょっと、剣を貰うね」 
「おい! それを取られたら俺は近接戦闘ができるんだけど! てか、何時からカラコンしてたんだ?」 
「今更ッ! 別に元々なんだけどッ!」 
 
早々に會話を終わらせると、の行権を戦闘技能に移した。方針は、極力シンノスケに一、二発、食らわせてからレティシアさんを気絶させる。 
ボクがそう設定すると、すぐに剣をシンノスケから奪い取り、駆けていった。 
 
「うぅ、毎回思うんだけど、やっぱり銃を使うところがないよね、今の銃だと、完全に走って毆った方が早いし」 
「迷ったの? まあ良いわ、我を巖石の巨壁で守りたまえ、巖壁ストーンウォール」 
 
ボクのが全力疾走していると、レティシアさんがボクの目の前に壁を生した。ただ、このは人間とは比べにならないほど、狂った能を持っているので、すんともせずに、駆け抜けていった。……飛び越えていった、五m位の壁をを、と書いた方がいいだろうか。 
 
「と、飛んだ!? 飛行魔法なの!? いや、魔力反応がない!? な、何をしたの!」 
「な。なにをした! って言われても、ボクでもわからないし」 
「くっ! 魔導士だからって、剣が使えないわけじゃあ」 
 
パキンッ!  
 
飛んだ勢いのまま、剣を振った。レティシアさんは剣で防ごうとしたが、ボクのの腕力は、やっぱりとち狂っていて、剣を折り、レティシアさんのに剣が屆いた。その後、やっぱり訓練場の外に出された。 
 
「毎回毎回思うけど、ボクの腕力はどうなってるのさ? 素手で巖を割れるんじゃないの? 割るどころか、砕するかも知れないけど」 
「「「れ、レティシア様!」」」 
 
また、ボクが剣をを折ったことに呆然としていた、レティシアさんの取り巻きたちだが、外に出されたことを理解すると、急いで外にかけていった。……學習能力が低くない? 二回目だよ?  
 
「ほらっ! シンノスケ! 早く逃げるよ! ご飯が食べられなくなっちゃう!」 
「あ、ああ、分かった」 
「どうしたの? そんなに畏まって? さっきまで生き生きとボクの事を弄ってきたくせに」 
 
その日、シンノスケは畏まったまま、あまり會話などはできなかった。食堂でボクが弄っても「ああ」ぐらいの反応しかせず、かなり心配だった。……もしかしたら、ボクのとち狂った腕力に驚いている、若しくは怯えているのかも知れないけど。あのシンノスケがそんな狀態になるわけはないか。 
 
ああ、因みに部屋についた瞬間に眠りについたからレティシアさんに変なことはされてはいないよ。……寢ている間に何かされたかもしれないけど。
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