《クラス転移はts付きで》五十二話~ほど人心をわすはない~

「はあ、何でそんな朝から活発的なのよ?」

ボクが急いで寮の自室へ戻ると、著替えていたレティシアさんに呆れられた。

「……君には絶対にそんなこと言われたくないよ、シンノスケが好き過ぎて朝早くに暴れたのは君だろ?」

ボクが反撃としてそんなことを言うと、レティシアさんは無言になりつつ、ボクの事を蟲を殺せそうな視線をボクに向けてきた。事実なのにね。

「まあいいわ! それよりも今日は一応授業があるから早く著替えなさい」

「はーい」

このレティシアさんの臺詞は毎日欠かさずにボクに言ってくる。しかし當のレティシアさんは無意識らしく、前、小聲で呟いた、「母溢れてるね、いい母親になりそう」と言う事に、「誰のはなし?」と言う風に返答していた。……無意識で母溢れるって、ヤバすぎでしょ?

「そういえばさ、シンノスケと付き合うとかって言ってたけど、あれの何処に好かれたの?」

著替えている間、會話が切れてしまったので、ボクはレティシアさんに素樸な疑問をぶつけた。流石にその事を直接聞かれるとは思っていなかった様で、し固まっていた。

「う、う~ん」

「お、お、何処が好きなの? 顔赤くしちゃって」

レティシアさんがシンノスケのカッコいいと思う、事を想像したのか顔を真っ赤にして「う、うー」と言う風に唸っていた。ボクも何時も通りにそれを弄っていた。

「そ、その、男らしいところ、かな」

レティシアさんが顔を真っ赤にしながら発したその言葉に、今度はボクが固まってしまった。まあ、シンノスケが男らしいと言うのは理解できる、シンノスケは元男だし、だけどその事をボクに言うって言うことは、ボクは普通の子って言うことなんだよね、ボクも元男なのに。

「ほ、他には?」

しでもいいから、心の傷を減らすために話を他の事に持っていこうとしたが、レティシアさんは本當にあの下衆野郎シンノスケにぞっこんらしく、頬を仄かに赤く染めながら夢想していた。

「ほっ、他? ……強引だけどその中に優しさもじっていて、そう言う格のところかな?」

その話を聞き、今度は混し固まってしまった。だって仕方がないじゃないか、あのシンノスケを、強引で時々優しい何て形容の仕方をされたら誰だって混するよ。シンノスケを形容するのなら、人の嫌がる表が好の悪逆非道な、滅茶苦茶、暴、と言う言葉を現化したような魔人、もしくはそれに連なる人種、と言うのが正解なはずだ。

「ちょ! 何よ! 急に額にれて」

「治癒ヒール」

そんなことを考え、結果的にボクはレティシアさんが熱を出して、脳が逝ってしまったと考え、即座に治癒ヒールをかけた。

「……別に病気ではないわよ?」

どうやら酔っぱらっているわけではなく、素面であんな気の狂った事を言っていたらしい、これは本當にヤバイんじゃ、一度カウンセラーをけさせた方が良いんじゃないかな?

そしてし不機嫌に返答され、ボクは本気で友達の事を心配し出した。

「一度カウンセラーに行った方が良いよ」

「なっ! 何よ! 私はもしちゃいけないの!?」

そういうことじゃないんだ、ただ、ボクはシンノスケは絶対に駄目だと思う、そもそも今のレティシアさんのを司る系の脳の部分がヤバイと思うよ、治癒ヒールで治らないほどの重癥だし。

ボクはここまで來ると失禮でしかないことを考え始めていた。そして、ボクの周りには心を読める超能力の使い手ばかりで、レティシアさんもその一人だ、つまりは……

「いい加減にして!」

キレられてしまった。

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