《クラス転移はts付きで》五十八話~我慢してる奴が発事程豹変するはない~

「いや、そんなわけが、この付近では教科書やらなんやらを読んだ筈だから有り得ない……君が作った魔法なのか?」

「……」

別に今のところ、変に口を出してしまうとややこしくなってしまうので、ラムが反応するまでは答えない。別にボクも考えてはいる。しかしそうやり取りはボクには無理なので頼んでいるだけだ。取捨選択と言うだ、だからボクは何も考えていない様な馬鹿ではない。

(……違いますが、別にありますよ? 見落としているのでは? ライムぅ? それはなにもしない馬鹿と一切変わり無いよ?)

「違いますよ? 別にありましたし、見落としているのでは?」

「……」

流石にボク達がここまで言ったので、見落としているのでは? と言う疑問が浮かんだのかハンガス先生は黙りこんだ。

「そうか、それはそれ程までに隠しておきたい魔法なのか」

「え?」

違った。ボク達が頑なに名前を言っていなかったから、匿したい魔法なのだと気付かれてしまった。ただ、相手は魔法とまでしか気付いていなかった。確か呪縛消去は神法だったはずだ。

良しじゃあ言い分を聞こうじゃないか、ラム君。

(うん♪ ごめんね♪ 僕は反省してもう一言も喋らないから宜しくね♪)

(ちょ、ちょっと待とうか、別にボクは君にそこまで怒っている訳じゃ無いからね? だからそこを注意して言えばいいだけだよ?)

そ、そう來るとは思わなかった。ボクはてっきり、ボクに愚癡を言いまくるだけかと思ったからいじりに行ったけど、ラムが言わないと代読役のボクだけになっちゃうからヤバイことになるよ?

(すみません、もうしっかり出來る自信がないんです。だから、ごめんなさい♪)

うぐぐ、何て気言っているんだ。今はそれ所じゃないってのに。ただ、こいつにすなおに謝るとかは絶対に嫌だ。ラムが一瞬だけ固まって腹を押さえて転げ回る所が目に見えるよ。

(分かったよ。しょうがないな、君がそう言うならボクが出來ることは、お掃除殲滅する事しか出來ないけど大切な君のためだ、殺ろうじゃないか)

(絶対お掃除じゃ無いよねそれぇ!?)

よしよし、反応した。反応したらこっちのもんだよ。……て言うかボク達は何してるんだろうね、生徒達が洗脳されて危険になってたのにボク達は遊んでるって。

ボクは突然、そう言うような漠然とした気持ちが沸いてきた。

「若しくは、神法だとか?」

「(うぇ?)」

ボク達は仲良シンクロして反応していたが、そこで反応するのは駄目だと直ぐ気付いたが、時は既に遅く、それを聞いたハンガス先生が悪い笑みを浮かべていた。

(何故ばれた!?)

(し、知らないよ! もう僕は知らないっ! 想定外過ぎるんだよ!)

そして、ラムが我慢が発したようで暴れまわっていた。

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