《現人神の導べ》61 その頃

第6番世界。

日本、どこかの旅館。

4番世界で旅をしている間、本のいる6番世界は何をしていたかと言うと……。

かな夢を葉えようかと思ってな。

「ふっふっふ……免許を手にれた……」

當然車の免許である。

どうも免許は変更があったようで、全世界共通のようだ。いい加減統合したか。

とは言え、各國で1日研修が必要なようだが。違うところの確認ぐらいだ。

この研修が必要なのは大日本ぐらいらしいが……。

ああ、當然大人モードで取ってきたよ。足屆かないし、流石にね?

大人モード言っても見た目は18前後だけれど、そこはまあ良いでしょう。

私の時代はマニュアルやオートマの選択があったが、この時代もそうだった……が、意味合いがだいぶ違っていた。

マニュアルは『自分』で運転する……まあ、今までの方法。

オートマは『AI』が主であり、殆どAI任せの方法。

當然マニュアルの方が取るのが難しい。

『目的地までけばいい派』と『自分で縦したいんだ派』用だろう。

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車の鍵が二重キーになっており、1つは今までの普通の鍵。もう1つが免許証だ。

普通の鍵が車自のロック。まあ、昔と同じドア開けたりエンジンかける鍵だ。

それに加え免許証が追加され、読み込まれた免許証により、運転方式の変更が可能になる。

つまり今までの普通の鍵だけじゃかない……と言う事だ。

免許は乗るなら所持するように……とされていたが、最初からかすのに必須にしてしまえばいい話だったのだ。

順番としては……鍵で扉を開け、免許証で車のシステムAIを起し、鍵でエンジンをかける。

免許証がないとシステムがかないので、うんともすんとも言わないわけだ。

鍵を免許証1つにしない理由は、々面倒だかららしい。

免許証でドアまで開けられるようにするなら、免許証を登録する必要がある。じゃないと他人の免許証で他人の車取り放題だ。

だが免許証と車を登録制にした場合、間違いなく免許証を貸し出すという愚行が発生するだろう。それじゃあ意味がない。

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そしてそれ以外にも家族で1臺を乗り回す場合……むしろ基本的にはこれだろう。

この場合、読み込ませた免許証と違う者が運転することになる。

數人の免許証を登録できるようにすれば良いが、その設定悪用されたらパクられる訳で。

……もう免許証を純粋に追加するだけで良くね? という発想になったようだ。

かすのに手順が増えるが、別に急いで発進するような事もあるまい。むしろ危ないからやめろ……という事で採用された。

まあ、その辺りはとりあえず置いといて……。

當然マニュアルを取ってきました。

マニュアル試験は厳しい? 筆記も実技も人間じゃないのでちょろかったです。

と言うか、忘れる事が無いので丸暗記系はむしろ楽。言い回しにちょっとイラってするぐらい。

ちなみに私だけでなく、眷屬達もだ。ああ、シロニャン以外な。

シロニャンが車に興味持つと思うか? 當然そんなことはない。

當然全員が満點突破だ。

そして肝心のささやかな夢は……バカ高い車をお金を気にせず乗り回したい。

つまりあれだ、簡単に言えば外車。だがまあ、ぶっちゃけなんでも良い。國産でも高いのは高いのだ。

今日本にいるので、日本産で良いだろう。その方が楽だし?

「流石に、見覚えのない會社か…………んん?」

あ、この會社あれか。あの2つが統合された會社か。

おぉ……6000萬オーバー……バカか、バカなのか?

これ……フラグシップモデルか。納得した。

乗り心地と走りを追求し、燃費が辛うじて息してる車両。

『これ買うなら金持ってんだろ?』がけて見えるな。

部は本後、ある程度自由に。當然その分値段が上がる場合もあり。

獨立アクティブサスペンションとAIによる車で車の揺れが0に。

後部座席は勿論ゆったり、家で寛いでいるかのような快適を。

そしてせっかくの車、運転手だって楽しめないと。最高の走りを提供。

AIによる周囲監視システムも搭載。一定時間後ろを付いてくる車両を検知したり。どの車も事故の時にAIが生きてれば通報するし、車の周囲を録畫するのも標準機能なので、この車も勿論付いている。

などなど……これでもかと言う機能満載。

一定以上の車の歪みを知するとドアが自壊したりするらしい。

當然のように車は防弾仕様。

ぶっちゃけ私はシステムや構造の方が気になるぞ? どうなってんだ。

と言うかですね……日本で必要? その機能。

「ユニ様もよくやるじゃないですか……」

「……ごもっとも!」

作ってるとつい楽しくなっちゃってな。余計な機能が付くんだこれが。

いつ使うのこれ? ってのがな。

……まあそれは良い、早速ぽちった。

第10番世界。

アトランティス帝國、神都アクロポリス、大神殿。

『エブリン、冒険者ギルドのマスターが來てるからそのまま迎えに行って』

『分かりました。いつもの場所で?』

『よろしく』

『はい』

エブリンに客人を迎えに行かせ、こちらは先に例の部屋に移しておく。

連れてきたらさっさと中へれ、エブリンが紅茶を用意する。

「大察せるけど、要件は?」

「要件は冒険者ギルド本部が手狹になってきましてな……」

「ああ、うん。確かに……確かに手狹か……。エブリン、ギルドの治療院は?」

「あそこは……そうでもないですね。元々大きかったですから。場所よりも聖職者達の魔力殘量との戦いです」

「ふむ……手狹なのはメインフロアからダンジョンり口にかけてね……」

「はい。部屋數も怪しいと言えば怪しいですが……現狀はなんとか」

「個別にやるのも面倒だし、丸々空間拡張でもするか……」

冒険者ギルド本部に使われている神殿は、創造神様がダンジョンのり口として作った建をそのままギルドとして使わせている代だ。

つまり、あれこの世にない質なので生産ギルドは手の出しようがない。

フィーナが全力で魔法をぶち込んでもびくともしない代である。

よって、建関係の問題は直接シュテルの元へ來るしか無い。

「場所をずらして増築しても良いのだけれど……面倒か。よし、じゃあ2ヶ月後ぐらいにでも空間拡張するわ。ウロウロされても邪魔だから、その日は全員出るように言っといて」

「分かりました。では戻って依頼板にで表示しておきます」

「そうして。エブリン」

「はい」

話が終わればギルマスをエブリンに送らせ、転移でいつもの中庭へと戻る。

あの部屋は國に関わる事を話す時に使用する特別な部屋だ。

あそこで話した會話は全て神都へと拡散される。

つまり今のギルマスとの會話も神都の者が聞いていただろう。テレビなど無いし、編集する必要もないのだから垂れ流しだ。聞かれて困る事はない。

むしろ國民達がしっかりと聞いているのだから、騙され導される事もない。

疑問があるなら直接帝と話せてしまうのだ。例え平民であっても。

普通の王家が抱える問題を基本的に全て解決できるので、住民達と話す時間だって十分に取れる。

まあ、今回のは冒険者ギルド本部が手狹なので、大きくすると言うだけの話だ。

神界。

創造神様の隔離空間。

「そろそろ影響が出始めるから、そのつもりで」

「10番はともかく、4と6がなー……」

「別に邪魔されるわけでもないし、気にしなくて良いでしょう」

「あー……別にわざわざ説明する必要もないか。どうせ人間にできる事無いし?」

「そうね。そもそも説明したところで、納得させる時間があるかすらも怪しい」

元から管理世界であり、既に400年近く存在している10番世界は問題ない。

神は実在するとしている4番世界も、まだなんとかなる可能は高い。

だが6番世界ばかりはどうにもならないだろう。

あの世界は神や仏と言った存在を信じてはいるだろうが、4番世界と10番世界の信仰とはまた違った種類な気がする。

神々の存在を実できる世界と、実できない世界の差から生まれる違いだろう。

日本人は割と信仰深いと言える。

でも毎日祈ったり……なんて事はしない。それは聖職者達がする事。

しかしお地蔵様を蹴飛ばしたり……なんて事をする奴はいないだろうし、神社やお寺に行った時お祈りをする。門たる鳥居を蹴飛ばしたり何かもしないだろう。

そんな事しようものなら間違いなく『罰當たりな奴め』とか言われたり、親に怒られたりするだろう。

神社は神様がいるところ。

お寺は仏様がいるところ。

お地蔵様も仏様関連。

だから見かけたら、立ち寄ったらお祈りやお掃除をして行こう……。

十分信仰深いと言えるのではないだろうか?

例え節なしであってもな!

まあ日本では八百萬の神という考えが一般的……と言うか、何信仰しようが明確な利點があるわけではないのだから、大して気にしていないのが正直な所ではないだろうか?

日本固有の神々って、質悪いの多かったりするよね。祟り神とかね……。

まあ……擬人化してキャラクター化してしまうのが日本人なのだが。

例え聖職者であっても、いきなり自分の事を神と言う奴が出てきたら怪しむだろう。……怪しむよな? そして対象の頭を気にするだろう。

突然來ても信じる土臺がないのだ、6番世界には。なまじ科學が発達してしまっているだけに、余計に信じない。

神というオカルトの頂點たる存在を科學で証明しようとし、証明できず認める……と言う流れになればまだ良い。

だが実際は、証明できるまで止めないのではないだろうか?

むしろ下手に証明できてしまった場合、神を騙る罪人一直線だろう。

簡単なのは力を見せる事だろう。

人には絶対に不可能な事。

シュテルなら転移や植の急長、天候作などか。

でも正直、これはこれで面倒な流れ待ったなしだ。

神と言う事を隠すなら『マジック』でゴリ押せばいい。タネがありますよ……と。

だが神と証明するのは面倒で、結局相手が納得するかどうかだろう。何をしても認めん奴は認めんのだ。

そんな事に時間をかけるのは面倒なので『なるようになるだろ』神である。

達には分からない所で、確実に狀況は変わっている。

そして生達も分からないうちに、話も進んでいる。

3つの異なる世界に影響が出始めるまで、時間はそれほど殘されていない。

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