《職業通りの世界》第59話 暗殺者って意外と多いの?

 何が起こった訳でも無く、自然に目を覚ます。周りは暗くなっていて、スキル夜目を使って見渡すとここは宿屋の部屋らしく、お嬢様とメサ、メイカ、リーナ、カトラが3つの敷布団を並べてを寄せ合って寢ていた。

 俺はし距離が空いているところに寢かされていたらしい。リーナの仕業らしいが、正直助かったな。起きてすぐお嬢様が近くにいるなんて事にならず。

 ……そうだ、そういえば俺は『#闇夜の暗殺者__ナイトウォーカー__#』と戦って……重傷を負いつつも何とか倒せて…ここに転移したのか。

 思い出している時に気付いたのだが、腹が減ったな。思えば晝飯を食べてからだいぶ時間が空いてしまっている。確か無限収納にまだ食料があったはず…。

 無限収納から取り出した見た目は桃、味はパイナップルの果実を食べながら『#闇夜の暗殺者__ナイトウォーカー__#』との戦闘とスキル一覧を見る。

スキル一覧

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・道 (執事たる者、全てのを速やかに用意すべし)

・武 (執事たる者、全ての武を速やかに用意すべし)

・意思疎通 (執事たる者、仕える者とどこでも通じ合うべき)

・魔法適正 (執事たる者、魔法の1つや2つはこなせておくべき)

・武適正 (執事たる者、全ての武を扱えるべき)

・特定転移 (執事たる者、仕える者にすぐさま駆けつけるべき)

・職業適正 (執事たる者、執事という職を極めるべき)

・自己修復 (執事たる者、傷なんかに気にしてはいられない)

・無限収納 (執事たる者、いつ如何なる時でもを出しれすべき)

・限界突破 (執事たる者、限界を超えて諸事を全うせよ)

・疲労耐 (執事たる者、そう簡単に疲れてはいけない)

・置換転移 (執事たる者、様々な距離を自在に行き來すべし)

・威圧視 (執事たる者、視線で威圧させて場を制すべき)

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・気配探知 (執事たる者、周りの気配には敏に)

・魔道 (執事たる者、魔道くらい用意すべき)

・魔道適正 (執事たる者、魔道の扱いくらいこなせるべき)

・馬縦適正 (執事たる者、者が必要無いくらいには馬をれるべき)

・隠 (執事たる者、誰にも悟られる事なく諸事をこなせ)

・空間把握 (執事たる者、空間は完全に把握すべき)

・夜目 (執事たる者、夜でも問題無く行出來ておく)

・幻覚魔法適正 (執事たる者、幻覚魔法ぐらい扱えるべき)

神治癒 (執事たる者、仕える者の神を癒せるようにすべき)

・解 (執事たる者、解程度の雑事はこなせるべき)

・仮死化 (執事たる者、死を偽裝して意表をつけるように)

・異空間倉庫 (執事たる者、食料の備蓄は念に)

スキル一覧 ー非常時発

・超速再生 (執事たる者、治療に時間をかけていられない)

・職業適極み (執事たる者、執事たれ)

 ……うん、くっそ多いな。どうにかして短したいが……こればっかりは念じても何にもならないな。

 それに職業適極みというスキルはよく分からないな。説明は執事たれしか無いし、いつもなら覚的にスキルの事が理解できるのに、このスキルにはそれが無い。このスキルのおかげで勝てたのは間違いないんだけどなー。

 それに、疲労耐とか効果があるのかって思うぐらい、最近疲れに耐えられない事があるんだが……疲労耐がしっかりと機能していてそうだとしたら無理し過ぎているのか?

 ……まあ今はもう一回寢よ………。

 翌朝、お嬢様に起こされるという執事としてはなかなかの自殺ものの出來事が起き、最悪のテンションで買い出しに行った。スキル異空間倉庫の存在も教えたのでかなりの量の買い出しを済ませたので、金貨が心許無くなった。

 移している時にしょっちゅう魔に出くわすのでまた倒しておいたら大丈夫だろう。

 ガエンの死亡が報じられた事により騒がしい街からおさらばする前にイグザに會いに行こうかと思ったが……お嬢様に止められた。

 あいつから詳しい話を聞けなかったのは殘念だったが、お嬢様が代わりにある程度聞いていたらしく、それを聴きながら馬車を取りに行った。

 そして、特に何も起こる事なく街を出た。もう1週間分の食料は買い揃えているので、《センコーン》にも《トレナス》にも寄る必要が無いので一直線に向かうつもりだ。

 途中で魔が多く発生すると言われる地域を通る事になるが、大丈夫だろう。

 長い事帰らなかった城に帰ろうか………。

 真っ暗な窟……というより、廃れた鉱山の坑道を拡大し、広げて蟻の巣のように山に張り巡らせた拠點。その中でも広場として利用されている空間に多くの黒ずくめの男、が規則正しく並んでいた。

「………敬禮」

「……解け」

 一人の男の指示で寸分違わず同じタイミングでく黒ずくめ達を見て、別に何も思うところも無いように、冷酷な口調で話し始めた。

「……我々闇夜を照らす存在を抹殺する時は近い。全てはこの世界を闇夜に染めるために」

 男が手を掲げると黒ずくめ達は跪き始めた。ドミノ倒しのように綺麗にらかに跪いていくその姿は忠誠心の強い騎士団のよう。

「そのためには全ての障害を取り除く必要がある。……各自、行を開始せよ」

 男の命令に言葉で応じる者は無く、皆黙って立ち上がり、それぞれの持ち場及び準備をするための部屋へと向かっていく。

 全ての者がAランク冒険者を軽く屠れる力を……いや、暗殺能力を有していて、障害など超人を超えたSランク冒険者か『寶剣』使いのみ。

 …その注意すべきリストに一人の執事がし前に加わった。その者は勇者だという。……勇者、忌々しき存在を示す存在。必ず抹殺しなければならない。一人殘らず………。

  確かメサが言っていた暗殺者たち。いつかは襲って來る、そう思っていたが、『#闇夜の暗殺者__ナイトウォーカー__#』の事もあっていつの間にか頭の隅に追いやってしまっていた。

 だからなのだろうか、30もの暗殺者らしき奴らに囲まれるまでメサの関係者だと気付かなかったのは。

 今は魔が出やすいと言われている森に挾まれた一本道に居る。地図的に言うと、《トレナス》よりも《センコーン》に近いところで、メサたちと出會ってし行ったところだった。

「ちょっとみんな!もう辭めようよっ!暗殺者なんて…!いくら職業が暗殺者に生まれたからって、暗殺者の道に行かなくて良いんだよ!?」

 メサが馬車から乗り出して周りの奴らに訴えるが、全員様子がおかしい。まるで、意識が無い人形のような目をしている。

「……まさかっ!グラミノ様の…!!」

「そうだ、よく覚えていたな」

 空間把握で認識はしていたが、まさか出て來るとは。てっきり、ずっと木々の隙間からこちらを伺う程度の事しかしないと思っていたが。

 暗殺者たちに道を開けられて來たのは背中にトランプのハートのような槍先になっている鉄の槍を背負った、巻きのボブヘアーが極まり過ぎて耳の辺りで巻いてしまっている暗めの紫の髪の男。

 貴族のような高圧的な態度をしている男がグラミノと言うらしい。

「さあ、メサ。果を聞こうか?」

 くっそ腹の立つ、人を顎で使うような奴は格の良い奴では無い事が明白。なので………

「ムカつくな、お前」

「何だ、お前ーーぐはっ!!」

 馬車から降りてすぐ毆りつけてしまった。何でこうも問題ばかりが続くものかと、イライラしてしまったという事で言い訳にならないかな………。

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 スキル一覧は忘れている人が居ると思ったので一度全部書いてみました。……多すぎ。

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