《Re:現代知識チートの領地運営~辺境騎士爵の子供に転生しました~》記憶の対価(24)第三者side
「異世界から來た人間は常人を遙かに超える魔力を持っているか……」と、フィーナが読み上げた容を靜かに聞いていたリンデールが顎に手を當てながら一人呟くと、「そういえばアルスには、そのような魔力は――」と、言いながらアリサの方へと視線を向ける。
「ええ。アルスからは魔力というのを殆どじませんでした。ただ――」
「――ただ?」
「はい。魔力ではなく別の力をアルスからはじます。それが、どういったものかまでは私でも分かりませんが……」
「そうか……」
リンデールは仕方ないとばかりにテーブルの上に置かれている近隣地図へと目を落とす。
そこでハッ! とした表をし。
「アリサ。アルスは何度も同じ時間を繰り返していると言っていたな? それは、どの程度の魔力で出來ることなんだ?」
「時間を巻き戻す魔法を私は聞いたことがありません。そもそも時間をる魔法は、リメイラール教會の経典では研究することすら止にされています」
「リンデールよ、何が言いたいのだ?」
「アルセス辺境伯様。もしシャルロット・ド・クレベルトと同じくアルスが特異な力を持っており、それが時間に干渉する能力だとしたら……」
「それはありえないわね」
リンデールの考えを、アリサが一刀両斷する。
「何故、そう言い切れる?」
「だって、彼は別世界の住人だもの。それに、リメイラール教會の経典もアルスは知らないし第一、本當に時間に干渉する能力があるのなら、私達に知らせるわけがないもの」
「それは、何かの意図があって行っていたとすれば……」
「アルスにそのメリットはないわ。むしろ、そんな力があるのなら私達に協力を願いでるよりも村人を逃がす算段を取った方がいいもの。それに……、彼はいつも目が覚めたら同じ日にちに戻っているとも言っていたから」
「……アリサ、お前はアルスを信じるということか? その拠は……」
「拠? 決まっているわ。のよ! それに私とアルスは婚約をわしているのだもの。だったらアルスの言う事は信じるのが將來、妻になる者の務めでしょう?」
「アリサさん! 妻は私が!」
「はいはい。フィーナちゃんは黙ってなさい」
「黙ってなさいって何なのですか! 私だってアルスくんにプロポーズされたんですから!」
二人の言い合いを見ていたリンデールは深い溜息をつく。
それを見ていたアルセス辺境伯は「リンデール、深読みしすぎだ」と聲をかける。
「――して、アドリアンよ。息子のアルスについてだが……」
「はい、何でしょうか?」
「やはり孫娘を嫁がせたいと思うのだが……」
魔法の力が大なり小なり家の力になる世界ということもありアルセス辺境伯が縁者をアルスの元へ嫁がせようと考えたのは普通のことではあったが……。
やはりと言うか話を聞いていたアリサとフィーナが口論を止めるとすぐにアルセス辺境伯へと詰め寄る。
「ううむ……。ま、まあ――。あれじゃ……。フィーナよ、本に書かれている容はどうなっておる?」
「……えっと……」
ペラペラとフィーナが本を捲っていく。
ページが進むにつれてアルセス辺境伯の表が怪訝なへと変わっていく。
「どうしたのだ?」
「次のページから何も書かれていません」
「何も?」
フィーナからけ取った本をアルセス辺境伯は見ていくが、フィーナの指摘どおり本の半分が白紙で――。
「アルセス辺境伯様?」
「リンデール、アドリアン、アリサ、これを見てくれ」
テーブルの上に置かれた本の後半部分には文字が書かれていない。
3人も注視していたが、その狀態が変わることは無かった。
「これはどういうことでしょうか?」
リンデールの問いかけにアルセス辺境伯は「さて――、どうなのかの」と呟くと、アリサの方へと視線を向ける。
「アリサ。本は、お前に預けておく。詳しいことが分かり次第、すぐに報告するよう」
「かしこまりました」
「それとアルスの事だが、二人ともアルスと話すことがあるのだろう? 魔王城を攻める前に確認しておきたいこと、話しておきたいことは済ませておくが良い」
「「はい」」
アルセス辺境伯の言葉に、フィーナとアリサの応答する聲が重なった。
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