《俺、異世界でS級危険人に認定されました》ギルド立ち上げたいと思います! 3

「ねぇ、今ハルって言わなかった?」

「そんな事、一言も言ってないわ」

「でもほら、なんか足が震度八はあるかと思うくらい震えてるわよ?」

「私の持病よ。だけ地震が起こるの」

「意味わからないわ」 

ミナは今にも泣きそうで、カンナとレイカは二人でこそこそ話している。これはもう逃げた方がいいかもしれん。

「おいセイヤ、ここは逃げた方がいいかもな」

「いや待て、なんか雰囲気がそうでもない気がするんだよ」

「あの二人が?」

「うん。なんかこう……興味ありげと言うかなんというか……」

ハルも恐る恐る見てみると、本當に嫌っている雰囲気は無く、むしろ何故か不気味なまでの笑を浮かべている。

それから數分後、話が纏まったのか、二人がハルに近づき、手を握る。そして、ひっそりとした聲で喋りかけてくる。

「お願い、私を魔王の子供の幹部にさせて」

「は?」

「私も」

「は?」

「「は?」」

思わずミナとセイヤも驚き、疑問を抱かずにはいられなかった。

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「なんで? 俺S級危険人だよ? 一緒にいたらどうなっても……」

「私、悪役の手下に一回なってみたかったの」

「は?」

「私もよ。だって、私たち可いじゃない? だから寄ってくる男が多いわけよ。だけど、もし魔王の子供と一緒に至って広まったら誰も寄ってこないでしょ?」

「待て待て。俺は確かにそう言われてるけど、魔王の子供ってことは絶対ないぞ? だって転生者だから」

「私達は疑ってるなんて一言も言ってないわよ? つまり、別にあんたがなんて言われようが、同じ転生者だから最初から疑ってなんかないわよ」

「まじか」

「「まじ」」

それを聞いていたミナは一瞬で力し、その場にへたり込む。セイヤも、ホッと一息つく。

「じゃあ、正式に仲間ってことで!」

「よろしくね〜」

「よろちく」

カンナとレイカのあざとい笑顔が、ハルをホッとさせる。これで、なくとも二人は理解者が増えた。それだけでも心の救いになる。

「じゃあ、とりあえずギルド申請しに行きますか」

「行こう行こう!」

そして一行は、ギルドを作りに行き、無事申請を終え、新たなギルドがここに誕生する。

【エターナルピース】永遠の平和を願って作ったこのギルド。多くの人に加してもらいたいものだ。

「ねぇ、土地は確保したけどさ、流石にこれは広すぎない?」

「だな。この広さならビル建てられるぞ」

「まぁまぁ、広くて損はないんだし、人通りもない。これなら、いくら騒いでもいいだろ?」

「まぁこの町のいっちばん端の方だからな。建は並んでるけど、これ全部倉庫らしいし」

「そうそう。なら早速、家作っちゃいますか!」

「「「「おう!」」」」

そして、ハル以外のメンバーが辺りを見回り、誰も見ていないことを確認し、ハルは思う存分力を使う。

「とりあえず四階建てで、部屋は一階ごとに十部屋。一階は共有スペースとして、リビングを付けてキッチンも付けて風呂も付けてトイレも各階に二つは付けて、ベースは頑丈な木。バルコニーとか作っちまえ」

そうしてイメージが決まり、全力で創作の力を行使する。流石に、四階のバカ広い建を作るとなると、へと負擔が尋常じゃない。ドッと疲労がに蓄積され、し汗をかく。

だがそれも數秒の事。完されたギルド本部を目の前にし、我ながら見事な出來だと自畫自賛。その場に仰向けで倒れ込み、し休む。

「はぁー疲れた。この力で、馬鹿みたいに使う魔力を作れたらな……」

そう思った瞬間、から失われた魔力が一瞬にして回復する。

「あらま、こんなのも作れちゃうのね。さすが、なんでも・・・・作れちまう能力だとこと」

それから數分後、皆が様子を見に集まってくる。

「もう終わったから、見回りは大丈夫! ご苦労さん!」

「「「「でっか!!」」」」

「だろー? これ作るの大変んだぜ?」

「あんた、本當になんでも作れる能力持ってるのね……」

「誰にも言わんでくれよ。これだけは守ってくれー」

「言おうにも言えないわよ!」

それから、みんなが集まったため、中にる事にする。燈りは後付で作る。中もしっかりと作られていたため、一安心する。

「すごい出來だわ……完璧すぎて言葉が出ない……」

「それはありがとさん! みんなの部屋は二階にあるよー」

「家しいわね」

「それは後で作ってやるよ。で、他にしいものは?」

「私、誰かと手合わせできる所がしいわ」

「カンナ偉いな……それなら、上の階に作っておくよ。五階建てになっちまうな」

その後、一度それぞれの部屋を決め、家と訓練場を作り、その日はもう休む。流石にここまで力を使うと、神的に疲れる。

明日は、みんなで特訓をしよう……。

ハルは、深い眠りにつく。

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