《異世界に転生したのでとりあえずギルドで最高ランク目指します》ダンジョン 2階キングゴブリン〜3階ソウチュウバナ

「はむッ!ふぅん、ふぅん...あー、味かった!...ごちそうさまっと」

ゴブリンを食べ終えて剝(は)ぎ取った皮や爪をボクサーバッグにれようと思ったがが垂れていたので諦めた。

「(それにしても二目のゴブリンは一何処から現れたんだ?最初に周囲を確かめた時には最初の一しかいなかったはずなんだが...)」

そう思い辺りを見回してみる。

さっきまでなかったはずの石段が奧の壁にが空いており、そこに石段があった。

「ガァァァ」

「なっ ︎」

その奧の石段からゴブリンが現れた。

「くっ!」

俺は慌てて鞘から剣を抜き取り、戦闘の構える。

「ガァァァ!」

ゴブリンは迷わず俺の方へと突っ込んで來る。

「(あれ?やっぱり最初に出會った時のゴブリンよりも遅い気がする)」

「ガァァァ!」

「っと!」

俺がゴブリンのきについて考えているにも関わらず、ゴブリンは槍で突いて來た。

俺はそれを余裕で躱(かわ)す。

と言うか、このゴブリンたちは槍で腹を突いて來ることしかやって來ないので躱すのは余裕なのだ。

さてとあまり蕓がないけどいつもの方法で終わらせるとするか。

「ガァァァ!」

「っよ!おらっ!」

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「ガァ ︎」

ドンッ!ガガガガァァァ!

ゴブリンを吹っ飛ばしたがあいにく壁に激突させることが出來なかった。

俺はゴブリンが立ち上がるよりも早くゴブリンの元へ近付き、剣を下に構えて首とをさよならさせる。

さてと、このゴブリンはさっきの石段から登って來たってことかな?

し気になるし調べてみるか。

俺は剣を鞘に収めてから石段の方へと行く。

最初のように石段をし降りて下の様子を伺(うかが)う。

多分2階?だろう。

2階には3くらいのゴブリンがいるが、そのうちの2は今までのゴブリンとはし違った。

は赤の服に襟(えり)から裾(すそ)まで白のフワフワのついた昔話に出て來る王様の服みたいな服を著て、頭に小さな王冠を乗せた普通のゴブリンよりも一回りくらい大きいゴブリンとその橫、と言うかデカイゴブリン、ああ呼びにくいからキングゴブリンと呼ぼう。

そのキングゴブリンの腕にしがみついているゴブリンの頭の上に小さなティアラを乗せた普通の大きさのゴブリンがいた。

いや、お腹がかなり大きいけど、もしかして妊娠でもしているのか?

このゴブリンも何となく思いついたので、クイーンゴブリンとでも呼ぶことにしよう。

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メスなのか?

「ガァ...ガァァァ...」

クイーンゴブリンが急に苦しそうな唸(うな)り聲を上げだした。

「(な、何だ?...)」

クイーンゴブリンはキングゴブリンから手を離してその場に仰向けになった狀態で苦しんでいるけど、これってもしかして...

「ガァァァァァァ ︎ ︎」

お腹の下....(この先はちょっと言えないことでしたが赤ちゃんゴブリンが2生まれた。)

やっぱりか...

「ガァァアアァァ ︎ガァァアアアァァ ︎」

ダンジョンの狹(せま)い窟(どうくつ)に赤ちゃんゴブリンの鳴き聲が響(ひび)き渡る。

「(うぅぅん、これはちょっと狩り辛いなぁ...)」

そう思いながら、を引こうとした時だった。

近くにあった小石に鞘が當たり音が鳴ってしまった。

ガタッ!

「ガガァァァ ︎」

やば ︎

キングゴブリンが俺に気付いたようで後ろに置いてあった長さ六〇センチくらいの木の棒(こんぼう)を手に取りこちら目指して走って來る。

キングゴブリンの聲で反応したゴブリンたちがキングゴブリンよりも先に槍を持って走って來る。

俺は急いで石段を登り、剣を鞘から抜き、戦闘態勢へとり石段の橫でゴブリンを待ち伏せる。

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「ガァァァ!」

「このっ!」

俺は俺を追って登って來たゴブリンめがけて剣を橫から振った。

ゴブリンの上半と下半がさよならになった。

卑怯(ひきょう)かも知れないがこれも生き殘るためなのだから仕方のないことだと思いたい。

続くゴブリンたちも待ち伏せで倒したり、正々堂々真っ正面から突いて來た槍を躱して槍の持つところ(こいつらのは木で出來ていた)を剣で斬ってから倒したりした。

剣には紫がついているし、壁や足元にも紫が飛び散っている。

はっきり言って気持ち悪い、自分でやっといてなんだけど...

「(あれ?そう言えば最初に俺に気付いたキングゴブリンをまだ見てないな)」

そう思い、恐る恐る石段の上から下の様子を伺ってみると、キングゴブリンはそこら辺をキョロキョロしているだけでこちらにが上がって來ようとしていない。

試しにゴブリンが持っていた槍をキングゴブリンの橫の壁めがけて投げてみる。

ドンッ!

石壁が壁に刺さった槍を中心にバスケットボールくらいの半球の大きさで破損した。

噓ぉ!軽く投げたはずなんだけど...

「ガガァァァ ︎ガガァァァ!」

キングゴブリンは俺に気付かずにキョロキョロしている。

まるで俺が見えていないかのようにキョロキョロしている。

今のうちにと思い石段をし降りてみた。

ガタッ!

石段の上にあった小石を踏んでまた音が鳴った。

「ガガァァァ!」

「うわっ ︎」

俺は慌てて石段を登って、すぐそばの橫40センチ高さ80センチくらいの大きな石裏に隠れる。

....

一向にキングゴブリンが登って來ない。

再び石段の上から下の様子を伺うとそこにはキングゴブリンの姿がなかった。

次は慎重に石段を降りて様子を伺う。

キングゴブリンは仲間のゴブリンを棒で毆っていた。

そのゴブリンはいつものゴブリンよりも痩せている。

いつものゴブリンはし腹が出ているが、そのゴブリンはガリガリに痩せている。

「(何やっているんだ?あいつは...)」

あいつはって友達みたいな言い方だが、この際どうでも良い。

クイーンゴブリンに視線を移すと止めようとしないで、赤ちゃんゴブリンに見せないようにで隠しながらも自分だけはその様子をまるで笑いながら見ているようだった。

視線をキングゴブリンに戻すとキングゴブリンは辭めることなくさっきのゴブリンを棒で毆り続けいる。

グシャッ!グシャッ!

生々しい音が響き渡る。

しして毆られていたゴブリンが地面に倒れるが、キングゴブリンは毆るのを辭めない。

地面から紫がドバドバ流れ始めた頃にキングゴブリンは毆るのを辭めたが、毆られていたゴブリンは一向にかない。

「(もしかして死んだ ︎)」

しかしキングゴブリンが仲間を殺したからと言って、あのゴブリンの仇(かたき)を討(う)つのは可笑しな話だ。

そう可笑しな話だ...

でも、ゴブリンの敵討(かたきう)ちとは関係なくあのゴブリンたちを狩ることは俺には出來る。なぜならあいつらは魔獣なのだから。

これなら可笑しな話ではなく、普通の話である。

俺は覚悟(かくご)を決めて石段を降りる。

「ガガァァァ ︎」

キングゴブリンが俺に気付いて走って來る。

だいたい2メートルくらい離れている。

俺は剣を構える。

「ガガァァァ!」

「くっ ︎」

キングゴブリンが上から振り下ろして來た。

キングゴブリンの大きさは1メートルはあるので俺の(みぞ)くらいに棒が飛んで來た。

俺はそれを剣でけ止める。

無茶なのは分かっているが、どうしたら良いのか分からなかったので剣を使って何とか止めている。

俺は剣で棒を流しながらキングゴブリンから離れる。

今のでだいたい分かったが、キングゴブリンの攻撃力はあまり強くないようだ。

多分今の俺なら普通に首を斬ることが出來るだろうが、それだとなんか納得がいかないような気がするのだ。

今だってキングゴブリンが俺めがけて棒を上から振り下ろしたり、薙(な)ぎ払うように橫へ振ったりしているが、余裕で避けられる。

「(お!良いこと思いついた)」

「ガガァァァ!」

「っよっと!」

俺はキングゴブリンの攻撃を躱してある方へと走り出す。

「ガァァァ ︎ガァァ!ガァァ!」

向かった先にいたクイーンゴブリンが大慌てで逃げたが、俺の目的はその近くで死んでいるゴブリンだ。

1メートルくらい離れていたがすぐについた。

「ちょっと借りるぜ」

そう小聲で言い、死んだゴブリンから槍を拝借(はいしゃく)する。

「ガガァァァ!」

俺を追って走って來たキングゴブリンが棒を振り下ろして來た。

俺はそれをあえて避けずに剣で流すようにしてけ流した。

だって避けたらこのゴブリンに當たるじゃん。

俺は素早く剣を構えてキングゴブリンの腹に突き刺す。

「ガガァァァ ︎」

俺は痛みでんでいるキングゴブリンの後ろへ周り、拝借した槍で王冠ごと真上から突き刺した。

「ガガァァァ...」

バタっとうつ伏せに倒れそうになるのを蹴りで顔面を蹴って仰向けの狀態に変える。

でないとが剣に流れるからである。

あと剣を抜くのも面倒になるからである。

剣と槍を抜き、剣のはキングゴブリンの服で拭(ふ)き取り、槍は拝借したゴブリンのところへと持って行き側に置いてから手を合わせた。

何故かこのゴブリンが可そうに思えたので。

...さてと、キングゴブリンは倒したし、この王冠は貰って行っても良いよね?

俺が倒したんだし。

キングゴブリンから王冠を取り外してふと後ろを振り向くと、クイーンゴブリンが我が子を抱いてもちをつきながらガタガタ震えている。

「(うぅぅぅん、子供もいるし止めといた方が良いかな?)」

はっきり言って魔獣にこんな気を起こすのは変かも知れないが、何となく気が引けるのだ。

他に何かないか周りに見回してみると壁にが空いていてその中に石段が見えた。

さっさと離れるために王冠を持って立ち上がり、石段の方へと歩き出す。

....あ!

ボクサーバッグを上に置いたままだった!

俺は慌ててさっき降りて來た石段を登りボクサーバッグを持ってまた降りようとしたが、し疲れたので一旦(いったん)頂上に出て一寢りすることにした。

外に出てみるともう夜だった。

早くないか?

外に出ると今までのピリピリしたじのが消えた。

俺はボクサーバッグを枕(まくら)に仰向けで寢っ転がる。

夜空にはいくつもの星が輝いていた。

こっちの世界の星もすごく綺麗だ。

俺はそんなことを考えながらふとステータスがどれくらい上がっているかが気になったので開いてみた。

___________

ステータス

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

名前:桐崎東

ステータス番號:57764

別:男

Lv.17

攻撃:460

:630

力:2150/2150

魔力:1700/1750

「固有能力」

魔眼Lv.3

能力:対象の資質や素材がLvに応じて分かる範囲が広がる

千里眼Lv.1

能力:眼で遠くの景を見ることができる

Lv.1:100メートルまで調整可能

言語解析

能力:本人の半徑100メートル圏のありとあらゆる言葉が本人の語で統一される

相手には違和なし

言語読解

能力:ありとあらゆる言葉が本人の語で読める

______________

おお!

結構上がっているな!

でもこの「魔眼」とか「千里眼」とかはレベルが付いているのに何で上がらないんだ?

特殊な上げ方とか?

と言うか、まずどうやって使うかも分かっていないんだけどね。

ステータスみたいに頭の中で念じたら使えるとか?

よし、試してみよう。

ステータスを閉じ目を閉じて意識を集中させる。

「(すぅぅ、魔眼...)」

ゆっくり目を開けて周りを見る。

やっぱり何も...ってあれ?

さっきよりも周りが明るく見えるような?

試しに石段の下を覗こうと地面を見ると、

___________

石壁...い/石

____________

っと地面から浮かび上がって來た。

何だこれ ︎

下を向いたまま一旦目を閉じて魔眼を閉じるように意識を集中する。

目を開けると先ほどのような文字は浮かんで來なかった。

恐る恐る窟の中を見ると今までとは違いかなり薄暗くなっていた。

「これってもしかして...」

試しに目を閉じて魔眼を発するように意識を集中して、目を開けてみる。

そこには先ほどかなり薄暗くなっていた窟ではなく今までのように明るい窟が広がっていた。

さっきと同じように石段や壁から同じ文字が出ていた。

二階に続く石段のところに倒れているゴブリンを見てみる。

____________

ゴブリン...死

____________

っと文字が表示された。

どうやらこれはステータスにも書いてある通り分かるらしい。

「これはかなり使えるかもな」

そう言いながらも睡魔が襲って來たので言う通りに目を閉じた。

そしてどのくらい寢たか分からないが適當な時間に起きて眠気を覚ましてから、ボクサーバッグを持って石段を降りる。

キングゴブリンを倒したところで一旦魔眼を発させて倒れているキングゴブリンを見る。

_________________

キングゴブリン...死

_________________

「(あ、適當に付けたけど合ってたんだ、キングゴブリンで)」

魔眼を閉じて、クイーンゴブリンの方を見てからもう一度魔眼を発させる。

_____________________

クイーンゴブリン:恐怖

ベビーゴブリン:就寢

ベビーゴブリン:就寢

_____________________

「(あらら、クイーンゴブリンも合ってたんだ)」

なんか嬉しいような悲しいような、複雑な気持ちである。

魔眼を閉じて新しく見つけた石段を目指そうするが、急に周りが暗くなった。

「(何だ ︎どうした ︎)」

辺りをキョロキョロするが上の方にある數本の松明の薄っすらとした燈しかないので周りが全然見えない。

え!何で急に...いや、昨日も魔眼を閉じてから窟を見たときに同じことになった。

もしかして...魔眼を発させる。

辺りが一瞬にして明るくなった。

「(やっぱりだ!この魔眼の力で今まで明るかったのか)」

でも最初のときはこんな文字は浮かんで來なかった。

つまり、この文字を消しながら魔眼を発させることができるってことだけど、どうやるんだ?

意識しない?いや無理だ。

一點ではなく全を見ようとしても文字が表示されてしまう。

そう言えば昨日ステータスを見た時に魔力の欄の數値が左だけ減っていたから、よくゲームとかだと左が今の自分の狀態で、右が自分の現在の最大値ってのがよくあるからこの魔眼も魔力を消費して発していたりして。

魔力をどう作するか分からないから、なるべく最初にこのダンジョンの窟にった時みたいにしてみるか。

目を閉じて、最初の覚を何となくで思い描きながらやってみる。

........ゆっくり目を開けてみると明るいだけで文字が表示されない。

「しゃぁぁぁ ︎功 ︎」

「ガァァ ︎」

あ!いたの忘れてた。

とりあえず、魔眼のことは解決したと思うから新しく見つけた石段を降りることにする。

レベル上げはそれからだ。

石段を慎重に降りて行き、最初と同じように周りの様子を伺う。

しかし特目立ったものは何もなかった。

一つを除いて。

窟の真ん中に明らかに不自然な花が咲いいるのだ。

ピンクの花びらが中心から回っているように咲いている。

あれだ、乙椿(おとめつばき)のような花が咲いているのだ。

「(よし、魔眼を使おう)」

そう思い、魔眼を発させる。

___________________

ソウチュウバナ:待機

魔獣反応あり

___________________

ああ、やっぱり魔獣か。

「(まずどんな攻撃をしてくるんだ?石で試してみるか)」

小石を手探りで探して拾い、花もといソウチュウバナの手前めがけて転がすように投げる。

カタカタカタ...ガッ!

ソウチュウバナの手前まで小石が転がり止まると、花の花びらの中心にが空き小さな牙が見えたかと思うと、小石めがけて倒れて小石を飲み込んでしまった。

小石を飲み込んだソウチュウバナはそのあと何事もなかったかのように一の花に化けた。

おお!怖っ!

「(うぅぅぅん、剣でごと切っても良いけど何か別の攻撃手段があるかもしれないしなぁ...お!そうだ!松明の火でも食わせてみるか!相手は花だし)」

そう思い慎重に石段を登り、クイーンゴブリンのいる窟へ行き、上の壁に刺してあった松明を一本もらう。

クイーンゴブリンにはまたしてもガタガタ震えられた。

松明を持って石段を慎重に降りて、ゆっくりとソウチュウバナに近付く。

あまり近付き過ぎると攻撃されそうなので、松明の火がソウチュウバナの目の前に來るように置いた途端、ソウチュウバナの中心の花びらが開き牙が見えたかと思うとすぐに松明の火の方へと倒れた。

「グギャァァァアアァァァ ︎」

當然ながらソウチュウバナは燃えた。

.....多分1分も経っていないだろう。

ソウチュウバナは跡形もなく燃え盡きた。

自分でやっておいてなんだが、し酷かったかな?

元いた世界でこんなことしたら大変なことになりそうだ。

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