《異世界に転生したのでとりあえずギルドで最高ランク目指します》ギルドマスターの頼み、そして顔合わせ

「ん...ん?朝か...」

目が覚める。

まだはっきりとしない目を數回瞬きをし、焦點を合わせ る。

?暖かい...もしかして!

俺はかかっていた布団と布を退ける。するとピンクのパジャマを著て、スゥスゥと寢息をたてている、しい銀の髪が視界にる。

「ユキナ....はぁ、これで何度目だ...」

ユキナはよく俺の布団の中に侵して來る。

気づかない俺も悪いのだが、男の布団にの子が潛り込むってどうなのだろう?いくら數日前に婚約したとはいえ。

何か起こるかも知れないぞ?なくとも今の俺にはその気はない。....本當にないからね?

俺はそんなことを思いながらユキナの下にユキナの部屋のベッドに繋げてゲートを開く。もちろん起こさないようにギリギリにだ。

毎回このやり方で部屋に返している。

「うぅぅぅ...さむっ。朝飯までもう一回寢よ」

落ち著いたら寒くなったので再び布団を被って寢る勢へと移る。

コン、コン

「旦那様。朝食のご用意が出來ましたが、いかがいたしましょう?」

「あっ、直ぐ行く」

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「かしこまりました」

メイド長のマリアさんにそう答える。

執事やメイドを雇って家事などは楽になり非常に謝している。しかし皆さんが毎日規則正しい生活なので朝は大抵この時間に起こされる。

著替えを終え、食堂へ向かう。

「旦那様。々宜しいでしょうか?」

「ん?」

食堂の扉を開けようとしたところで急いで俺の方へと(早歩きで)駆け寄ってきたポールさんに呼び止められた。

「どうしたの?」

「旦那様にお客様がいらしております」

「こんな時間に...誰だ?」

「いかがいたしましょう?」

「...分かった。とりあえず會ってみよう」

「かしこまりました」

ポールさんが一禮して去って行く。俺は不思議に思いながら応接室へと向きを変える。

_______________

「初めまして。私はギルドマスターのティアと申します」

「どうも。俺は」

「アズマ様ですよね。存じております」

そう言ってティアさんは微笑んでだ。

ティアさんは、琉璃紺のロングヘア。耳も同じだけど、これって貓とかかな?でも貓の獣人たちよりは大きい気が...

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「...獣人がギルドマスターなのは不満、でしょうか?」

ティアさんがしばらく黙って見つめていた俺を「獣人がギルドマスターなんて生意気だ」と思ったようで、苦笑いを浮かべて聞いてきた。その表には不安のようなものをじる。

「いえ!...ただ何の種なのかなと思って」

「私は豹人族ひょうじんぞくです。獣人族の中でも黒豹は珍しい方なので分からなくても無理はありません」

「へー、黒豹...カッコいいな」

「⁈...ありがとうございます」

ティアさんがし頰を赤らめる。

「アズマ様は獣人に対して...その、嫌悪を抱かないんですね」

「ええ。俺は獣人も同じ人族だし、むしろ俺ら人族よりも優れているんだから嫌うより好きって思ってる」

「...そうですか」

ティアさんがほっとしたような表になり黙ってしまい沈黙が走る。

「えっと、今日はこの話をするために?」

「!す、すいません。いえ、今回はアズマ様をダンジョン攻略者として頼み事がございまして」

「頼み?」

「はい」

ティアさんは真剣な表へと変わる。

「実はこの季節に現れる魔獣の討伐を依頼を引きけていただけないかと思いまして」

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「この季節ってそんなに魔獣はいないはずじゃあ?」

この季節、ほとんどの魔獣が冬眠やらなんやらで姿を消す。なのでこの季節は冒険者にとって稼ぎがなく、出沒している魔獣のほとんどは赤ランクや銀ランクのばかりなのでける人も全然いない。

「そうなのですが、今回アズマ様に依頼したいのは『エルダースノウマン』という巨獣です」

「巨獣?」

「はい。本來のスノウマンは緑ランクからけられるのですが、今年はエルダースノウマンが目を覚ます年でして」

「そのエルダースノウマンって?」

「エルダースノウマンはスノウマンが巨獣になった魔獣でして、目覚めた年は毎回農作と何十頭もの家畜が氷漬けにされています。エルダースノウマンは攻撃力が非常に高く、赤や銀の冒険者でもなかなか手に負えず。今までにも多くの犠牲を出していますが討伐することが出來ずにいます。さらに厄介なのが固有能力の『集隊』でして」

「しゅうたい?」

「はい。エルダースノウマンが能力を使いますと數十のスノウマンが召喚されてしまいます」

「召喚か...」

に集中出來ないのは厳しいかもな。ましてやかなり強いようだし。

「アズマ様。危険な依頼なのは承知の上ですが何卒」

「いいよ。別に」

「そこをなんとかお願いします。これ以上、あの魔獣に暴れられるの...は...え?」

「その魔獣って今どこにいるの?」

「この國の北部のアトラス州のベラリアルの山頂付近にいるとの報告が。あの、けていただけると?」

「ええ、どうせ暇なんで。それに作とかがダメになるのは避けたいので」

主にうちにいるよく食べる子のために。

「あっ、ありがとうございます!」

そう言ってティアさんが大きく一禮する。

「本當にありがとうございます」

「いえ」

話を終え、玄関まで送って行き最後にまた一禮してお禮を言われた。

「おはよう、アズマ。ん?お客さん?」

「ああ、サナ。そうだ...」

「サナ?え?」

「え?」

階段から降りてきたサナにそうだよっと言おうとしたところでティアさんに遮られた。

「やっぱり!サナちゃん!」

「ティアさん!」

殘りの階段を駆け下りてサナがティアさんの元へと來る。2人の尾が左右に揺れる。

「久しぶりね。4年くらいかしら」

「そうね。サナも大きくなったね。ニーナちゃんは元気?」

「ええ。相変わらず人前だとビクビクしてるけどね」

「ふふ、そこは変わらないわね。あなたたち」

「変わってなくてごめんなさいねーだ」

「...えっと、2人は知り合いで?」

「そうよ。ティアさんは4年前まではアルタイルに住んでたんだけど、仕事で引っ越したの。でもまさかこっちにいたなんて」

「そうね。サナちゃんはなんでこの家に?アズマ様の使用人か何か?」

「違うわよ。住んでるのここに。ニーナもいるわよ」

「住んでるって...ああ、部屋を借りてるのね」

「うーん、間違ってはいないけど...アズマとけ...結婚したら一緒に住む訳だし」

「結婚 ︎え?あなたたち人なの⁈」

「そ、そうよ!悪い ︎」

「え?じゃあニーナちゃん、2人が結婚したらいずらくなるんじゃあ...」

「ニーナもアズマ結婚するのよ」

「ふぇっ ︎え?あ...え?」

サナの発言にティアさんが混する。

「えっと...とりあえず式には呼んでくれると嬉しいわね」

「ええ。もちろん」

ティアさんは考えるのをやめ、若干目にがない狀態で話す。

そして俺とサナに挨拶をして去って行った。

_______________

「ここがアトラス州か」

王都から馬車に揺られて13日。ギルドマスターのティアさんに魔獣の討伐の依頼を頼まれ、翌日に俺らはアトラスへと向かった。

冬のアトラスは晝でも2℃ほど。夜はマイナス8℃まで下がるそうだ。雪などは降っていないが、白い蒸気が漂っていて周りがよく見えない。

地球には放冷卻現象というがあるが、今はそんなじだ。(例えで使ったため違っていたらすいません。)

そしてここまで寒くなると育てられる作ないそうだ。しかし代わりに味がよく、もしっかりしたが取れているそうだ。

地球の寒いところだと白菜やレタスなどが栽培されているんだっけ。

「綺麗なところですね」

「そうね」

「でも、この寒さは厳しいわね...」

「寒、い...」

「アズマからもらったカイロがあってもやっぱり寒いね」

「サナとニーナって寒さダメなんだ」

「當たり前でしょ」

サナとニーナが額にしわを寄せる。

いや、狐とかって寒い地域に多いからさ。キタキツネとかいるし。

「それで、そのエルダースノウマンのいるベラリアルってどこら辺にあるの?」

「ティアさんからは一旦ギルドの方でエルダースノウマンを見張っている冒険者たちの仲間と一緒にベラリアルに登って見張っている人たちと合流してくれって言われてる」

「それで、そのギルドの場所は?」

「えっと、ここからさらに北へ向かえばあるとは聞いてる」

「じゃあ、行きましょうか」

「そうだな」

再び馬車を走らせて北の方にあるギルドへと向かう。

馬車を走らせてから3、40分ほどでギルドへ到著した。王都にあるギルドより小さいが、形はどこも同じらしく三角柱のような形をしている。

中にるとしだけ暖かい。

「でもどこにいるんだ?」

け付けの人に聞いてみたらどうですか?」

「そうだな」

ニーナに言われ、け付けへと行く。

「あの、すいません。ここにいるヒューズさんに會いたいんだけど?」

「俺ならこっちだ」

け付けの人に話を聞こうとしたら後ろから聲が聞こえ振り返ると赤の鎧を纏まとった30代くらいの男が椅子で腕組みをしながらこちらを見ていた。

俺はその男の前まで行く。

「あんたがヒューズさん?」

「違う!俺はこっちだ!」

そう言われて目の前にいる男から視線を外し隣を見るが誰もいない。

「だからこっちだ!」

そう言われ下の方へと視線を移させると子どもが立っていた。

え?こいつ?

「おまえが...ヒューズさん?」

「そうだ。全く人を間違えるとはいい度をしているな」

「え?完全に子どもじゃん」

「!だーれが、子どもだぁっ ︎」

「 ︎」

子どもが怒って毆ろうとしたところは見えた。結構きが速かったので驚いたが普通に避けられた。

しかし避けて直ぐに後ろからドォンッという音が聞こえたので振り返ると、け付け臺を越えたし奧にある壁が一部壊れていた。

「へー、今の避けられたんだ。なかなかやるねぇ、君」

「よう、バジル」

そう言って2階の階段からゆっくりと降りてくる20代のニコニコしたバジルと呼ばれた男

それに対して嫌そうな表を浮かべる子ども。

俺の前まで來たバジルさんは俺のをじっと見つめる。

「君がティア様に討伐を依頼された冒険者かい?」

「...ああ」

「ふむ。ヒューズの攻撃を容易く避けられる、と...君レベルは?」

「61」

もちろん噓である。

流石に本當のレベルを言う訳にはいかない。騒がれても困るので。

「61か....何か功績などは?」

「一応ダンジョンを攻略した」

「「「 ︎」」」

ダンジョン攻略の言葉に3人の表が一変する。

「おまえがあの....」

「...それが本當なら攻略者である証があるそうだが、君はそれを持っているのかい?」

「....これが攻略の証らしい」

服をぎ、攻略の証が刻まれている左二の腕を見せる。

3人がそれをじっくりと見つめる。

「これ、本か?」

「さあね。誰も見たことがないそうだから。ありがとうもういいよ」

「んで、俺らは早くエルダースノウマンを討伐したいんけど...」

「...君の実力は信じることにしよう。それじゃあ、まず自己紹介から始めよう」

「...はい?」

バジルさんはいい笑顔で提案する。

「僕はバジル。レベル72の赤の冒険者。よろしく」

「俺はヒューズ。75で銀。次、子どもとか言ったら本気で毆るからな?」

「.....」

「そして、この無口な男がナルガス。彼も赤だよ」

次々と自己紹介を進めていかれ、最後にナルガスさんが首を縦に振って終わった。

「...俺は東。61の赤ランク」

「よろしく、アズマ」

「ああ」

手を差し出してきたので握手をする。ナルガスさんはまた首を縦に振るだけ。よろしくってことでいいんだよな?ヒューズさんは自己紹介が終わるとそっぽを向かれた。もしかしなくても俺、嫌われてる?

その後、みんなを呼んで同じように自己紹介をし、ギルドを出た。

外は相変わらず寒い。

ヒューズさんたちと馬車でベラリアルに向かい始めてからだいたい2時間ほどで山岳地帯にった。

ここいらの山の高さは低いでも2000メートルくらいらしいが、今見えている山は多分それらよりも高いだろう。

そんなことを思いながらも馬車はどんどん進んで行く。

「お、見えてきたよ。あれがベラリアルだ」

そうバジルさんが馬をりながら指差すのでその方をヒューズさんとナルガスさん以外が追う。

指差す先には周りの山よりも一回り以上はある山があった。

ティアさんの話だと標高約75,000メートルあるそうだ。確か地球にも同じくらいの高さの山があったっけ。

チベット、ブータンのガンカー・プンスムって山が同じ高さだったはずだけど。でもこの山ってブータンだと4つの遠征隊が挑戦したけど失敗したんだよなぁ。だから『人類がまだ登頂していない山』って言われている。

それを今から登るんだよね。大丈夫かな?

「えっと、バジルさん」

「呼び捨てでいいよ」

「はぁ...じゃあ、バジル。あの山を今から登るんだよな?」

「もちろんさ」

「それってどのくらいかかる?」

「うーん...順調に行って50日ちょっとかな」

「50日....」

「バジル」

「あははごめん、ごめん。普通に登ったらそれくらいはかかるけどちゃんと移するための乗りは用意してあるから、10日もあれば著くよ」

「驚かせるなよ」

「あはは...」

バジルってどことなく神様に似ている気がするがまさか乗り移ってないよな?あの神ひとならやりかねないからタチが悪い。

そんなことを思っているとベラリアルへ行く道の途中に小さな木造の小屋が建っている。

そこで馬車を降り、山を登るための乗りとご対面となるはずだったのだが...

「なんで魔獣が ︎」

小屋の中にいたのは上半は鷲わしで下半はライオンのような話などに出てくるグリフォンのような魔獣だ。しかも3頭も。

俺たちは鞘から剣を抜いて警戒勢に移るがなぜか魔獣はこちらをじっと見つめてくる。まるで敵意がないようだ。

「そりゃいるよ。その魔獣が乗りなんだからね」

「...え?」

今なんて言った?魔獣が乗り

「そんなこと出來るの?」

「ああ、僕の固有能力ならね」

バジルに詳しく聞くと『友』という固有能力でこの魔獣、フィリブを手にれたそうだ。

友はそのままの意味で相手と友だちになることらしい。いきなり暴れだしたり、襲って來たりはしないとのことだ。

先に言ってくれよ!結構驚いたんだからな!

「さて、早く行こうか。が落ちる前に次の場所までは著いておきたいし」

「次の場所って?」

「それぞれの山には途中途中に休憩用のが掘ってある。が落ちるとフィリブはまともに飛べなくなる。だから今のうちに著いておきたいんだ」

俺の疑問にヒューズさんが答えてくれた。

夜行ではない鳥でも夜は普通に見えているし、飛べる。でもこのフィリブという魔獣は夜になると視力の低下で飛行中だとバランスを崩してしまうそうだ。

バジルが小屋からフィリブたちを外に出し、手綱を著ける。

「僕たちがるから適當に乗ってくれ」

そう言われ、俺はバジルのところに乗ることにした。そしてなぜか振り分ける際に何やら陣がこそこそ話し合いじゃんけんを始めた。

最初に勝ったキリがとてもいい笑顔を浮かべ、他のみんなは殘念そうな表になった。

何してんの?君ら。

振り分けは、バジルのところに俺とキリ。ヒューズさんのところにサナとニーナ。ナルガスさんのところにユキナとリリーというじに分かれた。

「ああ、そうだ。ヘルクレットさん」

「キリで大丈夫ですよ」

「そう?じゃあキリさん。行く前に言っておきたいことあるんだけど」

「?何ですか?」

バジルがすっごいいい笑顔になる。

「空の上は危ないから、アズマにしっかりとくっ付いておいたほうがいいよ」

「ふぇっ ︎」

「さあ!出発っ!」

そうバジルがぶとフィリブが山に向かって走り出して直ぐに飛んだ。

飛んだ際にが浮くような覚が走った。

し怖いが遊園地なんかにありそうなスリリングな乗りだと思えば楽しい。遊園地に行ったことないけど。

それと...

「キリ。何も本當にくっ付かなくても」

「....」

「....分かったよ」

キリがバジルに言われた通りにくっ付いたまま離れようとしない。よほど怖いのだろう。

なんか後ろから見られているような気が...気のせいかな。あとなんだか寒気もする。風邪でも引いたかな?

東の後ろでは、東にくっ付いているキリを羨ましそうに見つめる3人の婚約者たちの視線が向けられていたことを東は知る由もなかった。

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