《異世界に転生したのでとりあえずギルドで最高ランク目指します》風邪、そして副団長の鬱憤

クエストをけた翌日の朝。いつものように食堂で朝食をとっていたのだが一向にニーナが降りて來ないのだ。

他の皆んなはもう既に來て朝食を食べている。

「ポールさん、ニーナは?」

調が悪いとの事でお部屋でお休みになっております」

「風邪か?」

「詳しい事は醫者に診せません事には何とも...」

それもそうだけど。

「あの子は弱いからよく風邪を引くのよ」

サナがそう教えてくれる。

「うーん...昨日はそんなに調が悪そうには見えなかったけど...」

「でしょうね、あの子周りに心配かけないように我慢するから。そのせいで悪化することの方が多かったけどね」

「ニーナらしいな。でも辛いならちゃんと言ってしかったな」

後でお見舞い行くか。

そう思い殘りの朝食を急いで食べる。うん、今日も味しい。

______________

朝食を食べ終えた後王都の出店を観に行った。見舞いの品を買いにだ。

でもし出店を観て回ってて肝心なことを思い出した。

「ニーナってどんなのが好きなんだ?」

四、五ヶ月くらい経つが未だにニーナや他のみんなの好みが分かっていない。の子は難しいとはよく言ったものだ。

ここは當たり障りのない品で行くか。

そう思いある店を探しに歩き出す。

買いを終え家に帰るとし変な臭いがした。どこかで嗅いだことがあるような臭い。

その臭いを辿って行くとなぜかキッチンへと辿り著いた。

キッチンには包丁を持ったサナがいた。

「あら、アズマ帰ってたんだ」

「あ、ああ....何してんだ?」

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「何ってここで包丁持ってたら料理以外ないでしょ?」

「そうだな....」

話しながらも野菜を切るサナ。切り?じゃがでも作ってるのか?

でもなぜだろうか。サナが料理を作っているのを観ていると妙に背筋がゾクゾクするのは....

「ちなみに何を作ってるんだ?」

「風邪の時はお粥かゆでしょ?」

お粥ね....

俺はサナの背後を通って鍋の中を見ようとするが、止められた。

「お粥は煮てる時に蓋を開けない方がいいのよ?」

「そうなのか、悪い」

初めて聞いたぞ、蓋を開けないって。

止められたが気になるので魔眼と千里眼で中の様子を伺う。

..... ︎何で黒いの?一どうやったらこうなるの?

千里眼を解除して一旦心を落ち著かせて中は見なかったことにする。

そしてそれと同時にサナを一人で料理させてはいけないと俺の本能が訴えている。

「俺も手伝っていいか?」

「ええ、もちろん」

サナが嬉しそうに答える。

そこからは大変だった。

お粥だけだと栄養が足りないと言って野菜をたっぷりれた野菜スープを作ろうとした。これはいい。問題は野菜の方だった。

皮をほとんど剝かずに一口サイズに切り始めるは、葉野菜を丸ごとれようとするは、先に似て悪を取っておかなければならない野菜を全部まとめてれようとするはでとても焦った。

その度に注意して一緒にちゃんとしたやり方で調理した。最初は不機嫌になるかなと思ったのだが、喜んで言われた通りに取り組んでくれた。

「私ね、昔から料理すると怒られてたの。食材をダメにするからって」

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料理をしながらサナがそう言い始めた。

「何とか上手くなろうと頑張って、アズマが來た時に出したのが今まで一番上手く出來たと思ったんやつだったんだけど、結局ダメで」

記憶にないのですが?そんなことあったの?

「今回のもダメだったらもう作るのやめよう思ってたの」

「そんなの気にしなくていいと思うぞ?」

「え?」

サナが俺の言葉に驚いたのか力がり切った野菜がシンクまで飛んだ。

「だって失敗ばかりしてるのよ?アズマにもニーナにも、他の人にも迷かけてるし...」

「失敗なんて誰だってするだろ。俺だって最初は失敗ばかりしたし、なんなら家が火事になりかけたことだってあったんだぞ」

「そうなの⁈」

「俺だってんな人に迷かけてようやく人に出せるくらいにはなったんだ。一番喜んでしい人のために頑張れば功するからサナもそう頑張ればいつかは功すると思うぞ?」

「そう....かな?」

「ああ、サナが満足する料理が出來るように俺も手伝うからさ、諦めずに頑張れ」

「ありがとう、アズマ。私頑張るね」

「ああ」

話している間に料理は完した。

お粥はサナにバレないように俺が作り変えてあるのでニーナは無事だろう。これだけは神様に謝だな。ゲートがなければ出來なかったからな。

サナが作ったお粥は後で食べるとしよう。

「じゃ、アズマ私ニーナのところに行って來るね?」

「ああ」

そう笑顔でトレーを持って行こうとするサナ。そこへポールさんがやって來た。

「サナ様にお客様が訪ねて來て居ります」

「私に?」

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「いかが致しましょうか?」

「分かったわ、通しておいて」

「かしこまりました」

ポールさんは一禮して去って行った。

「てことでアズマ、これニーナのところに持っててあげて?」

「え?」

「じゃ、よろしくね」

「ちょっ!サナ!」

呼び止めようとしたがサナは駆け足でキッチンを出て行った。

「行っていいのか?」

俺の言葉がキッチンで虛しく消えて行った。

キッチンで棒立ちしていてもせっかく作った料理を冷ますわけにもいかないのでニーナの部屋に持って行く。

「ニーナるぞー」

「ア、アズマさん!ま、待ってください!」

そう聞こえたが既に扉を開けてしまった。

扉が開くと部屋の中で著替え中だったらしく下著姿のニーナが涙目の赤面でこちらを見ていた。

俺は直してけなくなっていた。水玉模様が目に染みる。

「...!悪い!」

し経って我に帰り急いで扉を閉じた。

扉を閉めてからしして「ってもいいですよ」と言われたのでる。

ニーナはベッドに腰かけていたので俺も椅子に座ろうとしたら隣にどうぞと言われたので隣に座る。

すごい気まずい....

「...てください」

「え?」

「忘れてください!さっき見たことは!」

「は、はい...」

ニーナの剣幕に押されてはいと言ったが忘れられるか自信がない...

「それで....私に何か?」

「ああ、そうだった」

庫からトレーを取り出す。

庫にれていれば溫かいままなのでれておいた。

「サナが作ったんだ」

「え ︎」

ニーナの表が一瞬で不安の顔になる。

「大丈夫何ですか?」

「一応俺も手伝ったから、大丈夫だと思うよ」

「そ、そうですか。それなら...」

まだ不安な表のニーナ。しかし蓋を開けて普通のお粥だと分かると安堵の表に変わった。

「それと....これも」

庫から王都の店で買ったを取り出す。無難にフルーツの盛り合わせの籠かごを買った。

「こんなに果どうしたんですか?」

「ニーナへのお見舞いなんだけど、嫌だったか?」

「そんなことないです、わざわざありがとうございます」

ニーナは本當に嬉しそうな顔で籠をけ取ってくれた。良かった...

「じゃあ、俺はここら辺で。じゃあな」

そう言ってニーナの部屋を出る。

その後自室でサナの作ったお粥を食べて數時間寢込むことになるのを今の東は知る由もなかった。

ニーナの風邪もしっかり治ってから翌日の晝頃、俺に客が來ているとポールさんが知らせに來た。

客は「自分は王國騎士団小兵団副団長のデービッド・オプティコムだ!この家の主人に話がある!」と言っているそうだ。

聞いたことない名前だな。

とりあえず通すことにした。俺はししてから応接室へ向かった。

応接室には右眼のところに刀傷を負ったおっさん四十代くらいの男が膝を組んでいた。人の家でこの態度。

しかしここは何も言わずに男の向かいの席に座る。

「どうも」

デービッドさんはしばらく部屋の中をジト目で見回したり俺のことをチラチラ見て來たりする。しかも俺を見るたびにニヤニヤしてくる。

「失禮します!」

と、ちょうどそこでメイドのクレシーさんが紅茶を持ってって來た。

デービッドさんの視線はそちらへと向いた。そしてまたしてもニヤとした。デービッドさんの視線はクレシーさんが出て行くまでずっと彼を見ていた。

「俺の事を覚えてるか?」

「....悪いけど全然」

「!...王國騎士団の小兵副団長のデービッド・オプティコムと言えばどうだ?」

首を橫に振る。

「.....エネリア付近のダンジョンで會った騎士団と言えばどうだ?」

エネリアは俺が最初に著いた街の名前。それでようやくこの男が誰なのか分かった。

この男、デービッドさんは俺に「おまえのような小僧は、母親のでも飲んどれ!」って言ってダンジョンで俺が倒した魔獣を寄越せと言っただけではなく二十階でダンジョンを攻略したと言って王様に報告したけどダンジョンは四十階まであることを知らされて恥をかいた騎士であること思い出した。

よくよく考えたらなぜこの男や部下たちがダンジョンは四十階まであることを知らなかったのやら。これも神様あいつのせいなのだろうか?

「ああ、あの時の」

「ふん、漸く思い出したようだな。では早速本題にる」

デービッドはし間を置いてから再び口を開いた。

「この家と使用人、そして貴様の財産の九割を俺に寄越せ」

「.......は?」

何を言っているんだ?この男は。それとも俺の聞き間違いか?

「なぜあんたにそんなことをしなければならないんだ?」

「ふっ、惚けても無駄だぞ?貴様が俺のおかげで金や地位などを手にれたのは事実だ。つまり貴様の財産は俺が稼いでやったも同然という訳だ。よって俺にその全てを渡すのは當然という事だ!」

....可笑しい。固有能力で言語解析が働いているはずなのに一向に解析結果ことばのいみが理解出來ない。

「わけが分からんから一つ一つ質問させろ」

「良かろう」

「まず、何でお前のおかげで俺が金とかを手にれたことになっているんだ?」

「知れた事を、貴様が我々王國騎士団の助けを借りて漸くダンジョンを突破したからだ」

とドヤ顔で言ってくるデービッド。

「助け?俺が倒れた魔獣を橫取りしたのが助けだと?」

「あ?何を言っている。あれは我々が力を消耗させ、隙を作りいざ攻撃をしようとした所を貴様が勝手に攻撃をしたのだろうが!それに貴様が二十階層まで到達出來たのは、そこまでに居た魔獣を我々が多大な犠牲を出して倒して來たからだ!それが無ければ貴様なんぞ途中で喰われていたわ!」

ガンと機を叩くデービッド。

「だから貴様は我々に謝し、ダンジョンを攻略した際に王より頂いた金を...」

「次になぜ俺がここに住んでることを知っている?別に隠す気はないが一市民のことがそれほど広まっているとも思えないんだが」

デービッドがし睨んで來たがすぐにニヤついた顔になった。

「知らんのか?広まるも何も貴様の存在についてはほぼ全員が知っていると思うぞ」

「え?」

「世界初のダンジョンの攻略者、顔などは知らずともその報はもはや王都だけではなくこの國全てにまで行き渡っているだろうな。まあそれもこれも、全ては我々王國騎士団のおかげだがな」

マジで....

確かにアトラス州にいたヒューズさんたちもダンジョンが攻略されたことを知っていたな。

「それとだが、俺が貴様の居場所を知ったのはつい最近だ。貴様が貴族達の祭りに參加しているのを見かけたのでな、調べさせたらすぐにここが分かったのだ」

祭り?そんなに參加した覚えは....ああ、料理対決のことか。

「これで理解は出來たか?」

「ああ、一応な」

「ふっ、それでは俺に謝し、貴様の財産の九を寄越せ」

「は?やる訳ねーじゃん。とっとと帰ってくれ」

「んっ ︎げほっ、えほっ、えほっ、えほっ!...はぁ...はぁ...」

寄越せと言った後に紅茶を飲んだのだが俺の返答がよほど意外だったらしく驚いたようだ。

吐かないでくれよ?掃除する人が可そうだから。

「今、何と言った?」

「とっとと帰ってくれ」

「その前だ!」

「やる訳ねーじゃん」

「何だと!貴様、俺の説明を理解出來なかったのか⁈」

「分かったさ、分かった上で言ってるんだよ」

「なら何故俺に財産を渡さん!あれか⁈貴様の取り分がないからか?」

「取り分とかじゃなくて、どうしてお前に俺の財産とかを渡さなければならないのかだ」

「それは王國騎士団が貴様が進もうとした先の強敵を倒して、貴様が進み易くしてやったではないか!そして貴様はダンジョンを攻略した。これは我々の協力があったからこそ王からの金もあった。それは本來強敵を倒した我々が貰うべきだ!」

「じゃあ訊くけど、お前らが俺と別れた後にダンジョンを登って行った時に魔獣は出てこなかったのか?」

「はあ?そんなもの出て來たに、決まっ...て....」

言葉を言いかけて途中で理解して來たようだ。

「出て來ただろ?つまり倒しても魔獣は復活する・・・・んだよ」

「 ︎」

どういう原理化は知らないけどこれは現実だったのだ。俺はあの後もこいつらが倒したと言っていた魔獣たちは存在していた。

「分かったろ、あんたらが頑張ったことは無駄だったんだよ」

こんなこと亡くなった人たちもいるのに言うのはあれだけど、デービッドこいつに現実を見せつけさせるにはこれしかない。

「....るか」

「あ?」

「そんなはずあるか!俺は認めん!認めんぞ!...そうだ!所詮雑魚は數が多いから復活したように思えたのだ!そうだ、そうに違いない!つまり下には復活した魔獣なんぞ居なかったのだ!そうに決まっている!」

現実見せたら...現実逃避された。

「どうだ!この俺の考えに何も言えまい!」

うん、何も言えない。呆れて。

「ふっはははっ!何も言えないという事は図星のようだな!」

もう面倒だから帰ってもらっていいかな?

「この事は王に報告せねばならないな!そうなれば貴様の地位はかなり揺らぐ事になるからな!」

報告したところで「だから何だ?」と言われそうだな。

「覚悟して置く事だな!今更謝罪しても許さんからな!」

そう言って勢いよく部屋を出て行ったデービッド。

結局何しに來たんだ?

ちなみに小兵団とは王國騎士団は聖騎士団、中騎士団、小騎士団と別れており、さらにその各騎士団はさらに小兵と文字通り數の兵ごとに分けられるそうだ。

デービッドはそのいくつかに分けられた小兵団の副団長だと神様から聞いた。

デービッドが去ってから翌日の夕刻頃、武裝した男たちがこの家に向かって來ていると報がった。神様から。

本當かどうか分からなかったので一応様子を見に行くと本當にいた。量ははっきりとまでは分からないがざっと見たじ三五くらいかな。あと隠れながら行しているのが五、で計四十人が向かって來ている。

その武裝集団の中にし高価なの防を裝備しているやつがいた。そいつも含め、全員がフードで顔を隠している。隠れて行しているやつらは見難いが黒裝束だと思う。

でも何で俺の家目指しているんだ?

そう考えながらすぐにゲートで家に戻り、ポールさんたちも含め全員にそのことを伝える。

「大丈夫?」

「うーん...レベル差とかがなければ四十人なら何とかなるかな?れれば大概は勝てるからさ」

「簡単に言うわね」

「でも、アズマさんならあり得るかと」

「そうね」

「ん、アズマな、ら楽しょ、う」

「かもね」

そう笑い合う陣たち。

し冗談で言ったんだけどな...

「一応家にれる前に全員倒すけどもしかしたらられるかもしれないからその時は危険のないように頼む」

「心配しなくても大丈夫よ」

「ええ、私たちだってそれなりの腕はあるもの」

「ん、心ぱ、いない」

みんな本當に大丈夫と言った表で話し合っている。

「それじゃ、そろそろ行ってくるね」

そう言って男たちから見えないところにゲートを開く。

「「「「「「「?」」」」」」」

し経ったところで武裝集団が見えて來た。

「アイツだ!アイツを殺せぇっ!」

し高価な防を裝備した男がそうんだ。

その言葉を聞いて三人の大柄がこちらへと走って來た。

は左から斧頭が半月狀のタバールという武、鉈なたのようなスレッシャーという武、サイフというシャムシールと形狀が似ている灣曲した武

「この鬼を殺せば白金貨五十枚なんてやるしかねーだろ!」

「アイツを殺すのは俺だ!」

「邪魔だ!俺がこいつで殺す!」

そう言ってほぼ四人・・同時でこちらに向かって來る。俺に賞金がかかってる?

賞金について考えながら突き刺して來たスレッシャーの刃の側面を左指で押さえてを橫にやりながら突いた方に流すように引っ張る。それによってスレッシャーを持った男の勢が崩れた。

引っ張り終えたら屈み、隠れながら行していた黒裝束の背後からの攻撃を避けつつ、右足を軸に逆回転してサイフを持った男を後ろから足払いをし、後ろに転ばせる。

立ち上がるとスレッシャーの逆がタバールで斷たれていた。サイフを持っていた男は地面に頭を打って気を失ったようで、地面に倒れている。

「何をする!」

「知るか!お前が俺の前にそれを突き出して來たんだろうが!」

「お前が出しゃ張らなければ俺のスレッシャーはあの鬼を貫いてた!」

「お前の攻撃より俺の方があの鬼の頭をかち割ってた!」

「はいはい、喧嘩なら後でやれ」

「がっ ︎」

「うっ ︎」

言い爭っている二人を麻痺させてけなくさせる。

さらに地面に刺さっているスレッシャーの刃を抜いて、気配を上手く隠せていない方に投げる。

「ぐぁっ ︎」

背後から鈍い悲鳴が聞こえ、何かが落ちる音が聞こえた。

死にはしない、急所は外れているはずだ。それにあの刃には毒が塗られていた。毒と言ってもけなくさせるような毒だ。

視線を武集団にやると、俺がほぼ一瞬で四人を倒したことに全員驚いているようだ。

これで帰ってくれると嬉しいけど...

「...!構うな!あんな鬼、全員でかかれば何とでもなる!突撃っ!」

そう高価な防の男がんで先導を取り全員が走って來た。

まあ、だよね。俺はため息を吐きながら構える。てかあの聲やっぱり....

______________

「ふー、終わった」

最後の一人の鳩尾に肘を突きれてから獨り言を呟き、びをする。

「あがっ!あがぁっ!」

地面からそんな聲が聞こえて來たので、そちらに視線を向けるとけなくなっているやつらの中で高価な防を著けている男がこちらを睨んでいるのに気づいた。

そいつのフードを退けるとそこには知った顔があった。

「それで?何でこんなことした?王國騎士団小兵団副団長のデービッド・オプティコムさん」

「がぁ!あがぁっ!」

ああ、喋れもしないのか。まだ調整の方は難しいな。

そう麻痺について考えながら治癒核で治し、関節技を決まりかけるし手前で止める。

「痛い!痛いぃぃぃっ!」

「知るか。そんなことよりなぜこんなことをしたか答えろ」

「分かった!分かったから緩めてくれ!いや緩めて下さい!お願いします!」

流石にここまで言われたら弱めないとと思う訳もない。何されても喰らわない自信はあるが念のためだ。

「答えろ」

デービッドは諦めて淡々と話し出した。

夜襲して來た理由は予想通り王様にダンジョンのことを訴えたが相手にもしてもらえずその鬱憤散し兼、俺の財産を奪っていくつもりだったのだそうだ。

この武裝集団は金で雇った冒険者とのこと。

話しを聞き出したので後は警邏に引き渡してお終いだ。

全員を気絶させてから縛ってゲートで警邏まで連れて行った。

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