《ガチャで死したら異世界転移しました》討滅戦 ⑤ 報告

「フフフフフ・・・」

やけに薄暗い部屋で豪勢な椅子に腰掛け、悪役の如く笑う丸太りした男は、今しがたけた報告によって、かつてないほどに上機嫌であった。

「・・・」

男に卑しく纏わりつく・・・・・薄布を巻いただけの達もまた、その喜びを共有するためか、はたまた別の目的か、形ばかりの笑みを浮かべそのり合わせる。

男はそれらに応えるように手短に居たを抱き寄せた。

一瞬きの止まるであるが、既に覚悟を決めている・・・・・・・・のか直ぐに行を再開する。

一連の作はまるで、庶民の思い描く貴族・・と、寸分違わぬ有様であった。

暫くして男は、その場所でする事は終わったとばかりに、先程のを連れて奧の部屋へとって行く。

「もうし・・・もうしだ・・・」

そんな呟きを殘した男の座っていた椅子の前には、魔法によってレイン達の姿が映し出された水晶が転がっていた。

「陛下、私です・・・失禮します」

部屋の主の返事を待ち、ハウルド家當主─── ターズィリェーゼ・ロウリューズナー・ダルメルグュエフ・ハウルド──は重く大きな扉を開ける。

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かつてレイン達が訪れたこの部屋には、今は、用しているのか使い古されたやけに華奢な椅子に座る國王と、それを背後で守る國王親衛兵団団長、それに幾ばくかの兵士が音ひとつ立てず整列していた。

レイン達が來た時は長機が用意されていたが、今回は退かされ、一直線に赤い絨毯がひかれているだけであった。

「・・・して、レイン殿達と【零落の兇弾】は今?」

ハウルドが前で跪くと、直ぐに王は直るよう言い、続きを促した。

「はい。それが・・・」

「? どうしたのだ」

ハウルドはそこで本當のことに言うべきか迷った。真実を告げるのが臣下の務めであることは重々承知なのだが…

(ただでさえ興して間もない國の運営を一手に引きけている方だ、これ以上の不安要素を知らせて、陛下のおに障っては・・・)

「・・・言い難いのなら、掻い摘んででも構わない。何でも言うといい、私とお前の仲だろう?」

國王の、に満ちた言葉を聞き、ハウルドは思う。

(あぁ、やはりこの方には敵わないな・・・)

「では、報告させていただきます───」

ハウルドは、兼ねてより平和裏に監視していたレイン一行、引いてはレイン本人がアリサ・ディア・レクウェルと行を共にし、例の決闘へ參加していたこと。

その行方が突如として消失したこと。

【零落の兇弾】の2人も一緒に消えてしまったこと。

そしてその直前、レイン達の前に謎の二人組が現れた事。

それぞれを簡単に説明した。

「・・・ふむ。姿を消した、か・・・しかし、冒険者として依頼を出せば、とは言っていたが、存外優しい方であったのだな、レイン殿は」

「えぇ、おで父上・・とその執事の計畫を阻止する手立てが、見事に功しましたよ」

「その為には、決闘は何としてでも勝つ必要があったわけだな」

「はい。それに、有名な冒険者チームである【零落の兇弾】の皆さんに戦って頂くことで、父上の気にしている家の名・・・にも傷はつきませんし・・・もしレインさん達が居なければ【零落の兇弾】の方々が負けうる相手を探すのも苦労したでしょうね」

「うむ。高い実力を評価されている【零落の兇弾】が負けるのは些か疑われる事になるやもと思いもしたが、相手があの英雄レイン殿だものな、皆・も納得するだろう」

「えぇ・・・しかし、私もこの目でレインさんの戦いを見ていましたが、正直信じられませんでしたね・・・一見、ただ珍しい服を著ただというのに、何処にあのような力があるのでしょうかね」

ハウルドは自分の目を疑ったあの一瞬の景を想起する。

(本當に、多は戦闘の心得のある私でさえ辛うじて何かが起きた・・・・・・事がわかる程度の攻撃でした・・・)

「まぁ、それは取り敢えず置いておいて。レイン殿達の行方についてだ。何か心當たりなどはないか?」

國王は考え込むように口元に手をやって言い、ハウルドもまた、思い當たることが無いのか、考え込む。

「──それについては、私からお話しましょう」

音ひとつしない部屋に、突如としての聲が響く。

予期せぬ存在の可能に、衛兵達は各々の槍を構え外敵に備える。

「陛下、ハウルド殿!私の後ろへ」

衛兵の長であるシャリアもまた、二人を背に剣を構える。

「そんなにカリカリせずとも、何もしませんよ?」

シャリアは何故か・・・真橫から聞こえた聲に一瞬遅れて反応し、ほぼに従い剣を振るう。

しかしそれは空を切るのみ、そこには誰もいなかった。

「・・・いや、やはりそうだ。この聲、メア殿・・・か?」

國王がそう呼んだ時には、謎の聲の主───メアは、シャリア達三人の前に居た・・。まるで元からそこにいたように。

「ふーん。よく分かりましたね、國王さん」

そんなメアの敬意のまったく含まれない呼び方に、シャリアはムッとするが、國王自が彼を抑えた。

「うむ。半分當てずっぽうのようなものだがな、以前そなたの主と共にここへ招いた時に聞いた聲だと思ったのだ」

國王の言葉に、メアはし首を傾げる。

「前にここに來た時・・・確かあの時って、「失禮します」しか言ってませんでしたが? それに四人で被ってましたし」

「職業柄、複數人の聲を聞き分けて覚える事が常日頃からあってな・・・」

「へー。ま、良いでしょう。私はただ善意でお知らせに來てあげただけですし、ぱっと言ってぱっと帰りますね。一つ目、───」

國王の話には全く興味が無いのか、空返事をしたメアは口早に続ける。

レイン達が今地下ダンジョンに潛っていること、その主の強さによっては冒険者學校がどうなるか分からないという事、しかしそこまで心配はいらないということを話し、宣言通り気付いたら居なくなっていた。

「・・・な、何だか、凄い方ですね・・・」

メアがどうやって現れたのか、どうやって消えたのか全く理解が追いついていないハウルド達は、ただぽかんと立っていることしか出來ない。

「ごほん!まぁ、メア殿はレイン殿を篤く慕っている方だ。レイン殿のことに関して、噓はないだろう。彼が心配がいらないと言うならば本當にいらないのだろうな。取り敢えず、直近での心配事であるアリサ嬢と、レイン殿達の行方に関しては解決したと見て進めよう」

「そうですね。恐らくですがあの方々は、私たちの思いもよらないような場所で、思いもよらないような事をしているのでしょうし」

ハウルドは苦笑を浮かべながら答えた。

「全くだな・・・っと、そろそろ時間だ。私はこれにて失禮するとしよう」

「はい。再び報がり次第、また」

魔力によって時を刻む時計をちらりと見た王は、ハウルドの言葉にうむと返事をし、シャリアを伴って部屋をあとにした。

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