《神様はチートはくれないけど元々俺のステータスはチートだった》大會編 二章 大會予選16
真実の霊。
その名の通り真実を見抜くの霊である。
彼の前では神でさえも隠し事ができないと言われており、呼び出した者の一部に宿り本來の力を使う事ができると言われている。
流石に上級霊を呼び出したのはキツかったのか若干呼吸が荒くなっている。
「で?今回は私にどうしろって?」
それを無視してフレアにそう尋ねる。
「私の目に宿って幻を見破ってしいの」
ふぅ〜ん。と唸りながらし考え事をしている様子だ。
「それはいいけどフレア。気付いてる?」
「何が?」
「やっぱりいいわ。何でもない、それより戦いに集中しよう」
フレアに伝える必要はない。獨斷でそう決める。
それに彼にとってそれは些細な問題であった。
この會場に魔族が混じっている事など。
「うん。そうだね」
フレアはそう言うと同時に再び戦いに意識を向けた。
対戦相手のガークスは霊を警戒しているようで攻撃をしてこない。
數秒間沈黙が続く。
そして始めに口を開いたのは真実の霊であった。
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「それじゃ、始めようか」
フレアに霊の力が流れ込んでくる。
頑張ってそれを制すると段々と能力が発揮されてきた。
「上手くいった?」
真実の霊が気になった様に尋ねる。
「勿論、完璧だよ。なんたってあなたがやったんだだもの」
「ありがとう」
「それじゃいくよ
霊魔法 火と風の演舞」
すると火の霊と風の霊がガークス目掛けて飛んで行った。
2つの霊はガークスの周りをグルグルと飛び回り炎の渦を作り出した。
勿論、死なない様になっているがくらえばかなりの傷になりなくとも勝ちは確定する。
「くっ、霊魔法か!」
「よし!」
上手く事が運びフレアが思わずガッツポーズをとる。
しかし、喜ぶのもつかの間直ぐに冷靜になり真実の霊の能力で幻か確かめる。
そこでガークスがニヤリと笑い呟いた。
「だが、甘いな」
次の瞬間、炎に包まれていたガークスがぼんやりと消えていった。
「幻!」
完全に姿が消えたと同時に確認のため霊魔法を中止する。
魔法が発された後には何も殘っておらず
「油斷してたな。殘念だが今のは幻だ。あまり傷付けたく無い、大人しく降參してほしい」
気がつくと背後にはガークスが立って居た。
腰に下げていた短剣をいつの間にか抜いて背中に當ている。
服越しにも、刃の覚がこれを本だと告げている。
しかし、フレアはこれに対して落ち著いた様子だった。
そして、相手がまだ傷付ける気は無いと判斷して唱える。
「霊魔法 水龍」
直後、ヒラヒラと漂うだけだった水の霊が水を纏い龍の形をした化けになった。
降參すると思っていのかガークスはギョッとした様子で驚いていた。
「くっ!」
ガークスは一歩後ずさりチラッと水龍の方を見た。
しかし、先程まで確かに居たはずの水龍が居ないのだ。
そこでガークスはある考えに辿り著く。
「っ!?まさか…幻!」
「そのまさかよ。強化」
直後ガークスが天井まで吹き飛んだ。
しかし天井には當たらなかった。
先程と同様にぼんやりと霞み消えたのだ。
「それも幻だがな」
「ぐっ!」
フレアの背中に激痛が走った。
あまりの痛さに思わず膝をつく。
すると、今まで何も無かった所からガークスが現れ、こちらに歩いてくる。
「どうだ、俺の幻は?」
不気味に笑い、フレアの腹に躊躇無く蹴りをれる。
「痛くて立てないだろ?降參しろよ」
先程までとは全く別の表を見せるガークスにフレアは恐怖を覚える。
「あー、腹が立つ。何でお前が完全模倣師フルマスターとか言われ、持てはやされるんだ。まぁ、これで終わりか。せいぜい無様に負けてくれよ」
完全にフレアを見下し余裕そうに短剣を首元に押し付けた。
しかし、フレアは諦めず何か打開策はないかと必死に思考する。
それを諦めさせる様にガークスが言葉を付け加える。
「言っておくが周りの奴らは幻で俺達が激戦を繰り広げてる様に見えてるぜ。だからここで俺が何をしようとバレる事なは無い」
「ぐっ!」
それを証明するように更にフレアに蹴りをれる。
それを理解してしまった。
フレアは試合に勝つことを諦めたのか無気力にぐったりと倒れた。
「諦めたか。もうちょっと粘るかと思ってたんだが…」
直後ガークスは聲を上げる暇なく吹き飛んだ。
  ドカンッッ!
轟音と共に壁にが開いた。
「誰が諦めたって?」
フレアはそっと立ち上がりニッコリと微笑んだ。
「な、何が起こったんだ?幻?でも、吹き飛んで…」
訳が分からない様子で狼狽えていた。
「何、簡単な事よ。霊魔法を使って吹き飛ばしたのよ。水龍、あれ幻だったでしょ?でも、水の霊は本當に呼び出してたの。それを使っただけ」
「そんな、馬鹿な」
お久しぶり、作者です。
投稿遅れてすみません。
忙しかったというより本當に気が乗らなかったんです。
本當にすみません。
そしと、次回はフレアとガークスの決著になります。
という事で、今回もお読みいただきありがとうございます。
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