《村人が世界最強だと嫌われるらしい》この世界は、何もかもがおかしすぎる 8
翌日、レーナが烈毅の部屋へと押し寄せてくる。
「おい!」
今では烈毅もすっかり切り替え、いつもと同じ態度をとる。
「何だレーナか。っていいぞー」
レーナはぷんすか怒りながら烈毅の元へと歩み寄ってくる。
「全て話せ!」
「まぁそう焦るなって。ルノがまだ寢てんだから」
「うるさい! そんなは寢かせておけ!」
「お前、本當にキレ癥だな……」
「うるさい!」
「わかったから、まずそこに座れ」
そう言われ、ドカドカと音を立てながらレーナは椅子へ座る。
まず何から話したものか……。
「何から聞きたい?」
「貴様が村人かどうか」
「それ言わなきゃダメ?」
「あたりまえだぁ!」
「うるさっ! ……わかったよ。言うよ。……俺は正真正銘村人だよ。まぁ周りとはし違うけどな」
「し!? 全くの別だ! あの強さは勇者以上だぞ!?」
「何、勇者見たことあるの?」
「無いが……だがあの変異種とやらを一瞬で片付けるなんて、勇者でも難しい」
「何だ見てたのかよ……」
「著いた瞬間、お前に飛びかかった変異種三匹が一瞬でを吹き上げた所を見たのだ」
「まぁいいや。他には?」
「どうやってそこまでの力を手にれた?」
「それは長くなるからな……」
「いいから話せ!」
「……何十年って、モンスターとずーっと戦ってきた。死にそうになりながら、もがき、苦しみ、泣いて、それでも立ち上がってな」
「そ、そんなことで……そんな事でその域まで達することなど出來るわけないだろ!」
「だから、俺は特殊だって言ってんじゃん。話聞いてよレーナちん」
「何が特殊なんだ!」
「俺は、この世界の人間じゃない」
その言葉に、レーナは何を言ってるんだという顔になる。
「そうだなぁ……お前、この字見たことある?」
そこで、近くにあったペンで、紙に漢字を書く。なんてことの無い漢字で、自分の名前を書く。
「な、なんだその文字は?」
「見たことないだろ? これ、俺のいた世界の字でさ、これで人村烈毅って読むわけよ」
「こ、こんなもの適當に書いただけだろ!」
「まだ信じないの……何をしたら信じてくれるわけ?」
「ステータスを教えろ」
「す、ステータス?」
「ああそうだ、ステータスだ。冒険者ならそれくらいわかるだろ?」
「いや、でもなぁ……」
數値化できずクエスチョンマークで表示されているなんて言えない……。
「全て話してくれるんだろ?」
こいつ、どうしてそんなに俺を知りたがるんだよ……。
烈毅はやむを得ず、ステータスを表示し、レーナに見せる。だが、この時ユニークスキルは非公開にした。
「なぜユニークスキルを見せない?」
「見せないんじゃなくて見せれないの。村人だから」
「そうか。それならいい」
まぁ噓なんだが。ユニークスキルだけは絶対見られたく無いし。
レーナが烈毅のステータス畫面を見る。だが、首をかしげ、目をって再び見る。そして、こう質問してくる。
「おい、お前のステータス、なんかおかしいぞ?」
「それはだなぁ……クエスチョンマークなのは許してね」
「は? 何を言っている? 見た事も無い文字がならんでいるだけだぞ?」
「は?」
急いでそれを確認する。
「なんだよ……これ……」
そこには、日本語でステータスが書かれていた。
人村烈毅
LvMAX
ジョブ【村人】
攻撃、防、敏捷、測定不能
魔法、知力、ゼロ
ユニークスキル
非公開
「魔法と知力ゼロはなんか悲しいな……」
だがここで疑問が殘る。なぜ突然クエスチョンマークじゃなくなったのか。それだけが気がかりになる。
村人は、魔法が使えない。それ以前に、武が持てないため、例え魔法がゼロで無くても使えないのだ。
「お前、その文字が読めるのか?」
「ああ、読めるよ。これで信用してくれた?」
「…………」
まだ信用はしていないようだが、なんとか納得してくれたようだ。
その後、買いをしようと外へ出てみると、何故だが視線を多くじる。
俺が歩くと、何故だが勝手に道を開け、コソコソと喋り出す。
なんだなんだ? 昨日のことで気になったりしてんのか?
そして、こんな呟きが耳に屆く。
「あいつ、本當に村人なのか……」
【第二部完結】隠れ星は心を繋いで~婚約を解消した後の、美味しいご飯と戀のお話~【書籍化・コミカライズ】
Kラノベブックスf様より書籍化します*° コミカライズが『どこでもヤングチャンピオン11月號』で連載開始しました*° 7/20 コミックス1巻が発売します! (作畫もりのもみじ先生) 王家御用達の商品も取り扱い、近隣諸國とも取引を行う『ブルーム商會』、その末娘であるアリシアは、子爵家令息と婚約を結んでいた。 婚姻まであと半年と迫ったところで、婚約者はとある男爵家令嬢との間に真実の愛を見つけたとして、アリシアに対して婚約破棄を突きつける。 身分差はあれどこの婚約は様々な條件の元に、対等に結ばれた契約だった。それを反故にされ、平民であると蔑まれたアリシア。しかしそれを予感していたアリシアは怒りを隠した笑顔で婚約解消を受け入れる。 傷心(?)のアリシアが向かったのは行きつけの食事処。 ここで美味しいものを沢山食べて、お酒を飲んで、飲み友達に愚癡ったらすっきりする……はずなのに。 婚約解消をしてからというもの、飲み友達や騎士様との距離は近くなるし、更には元婚約者まで復縁を要請してくる事態に。 そんな中でもアリシアを癒してくれるのは、美味しい食事に甘いお菓子、たっぷりのお酒。 この美味しい時間を靜かに過ごせたら幸せなアリシアだったが、ひとつの戀心を自覚して── 異世界戀愛ランキング日間1位、総合ランキング日間1位になる事が出來ました。皆様のお陰です! 本當にありがとうございます*° *カクヨムにも掲載しています。 *2022/7/3 第二部完結しました!
8 145【書籍化】厳つい顔で兇悪騎士団長と恐れられる公爵様の最後の婚活相手は社交界の幻の花でした
舊タイトル【兇悪騎士団長と言われている厳つい顔の公爵様に婚活終了のお知らせ〜お相手は社交界の幻の花〜】 王の側近であり、騎士団長にして公爵家當主のヴァレリオは、傷痕のあるその厳つい顔から兇悪騎士団長と呼ばれ、高い地位とは裏腹に嫁探しに難航していた。 打診をしては斷られ、顔合わせにさえ進むことのないある日、執事のフィリオが発した悪気のない一言に、ついにヴァレリオの心が折れる。 これ以上、自分で選んだ相手に斷られて傷つきたくない……という理由で、フィリオに候補選びを一任すると、すぐに次の顔合わせ相手が決まった。 その相手は社交界で幻の花と呼ばれているご令嬢。美しく引く手數多のはずのご令嬢は嫁ぎ遅れに差し掛かった22歳なのにまだ婚約者もいない。 それには、何か秘密があるようで……。 なろう版と書籍の內容は同じではありません。
8 81最弱能力者の英雄譚 ~二丁拳銃使いのFランカー~
☆あらすじ☆ 世界では、能力者という者が存在している。そんな世界で、能力が無いと判斷され、落ちこぼれの烙印⦅Fランク⦆を押された少年タスク。彼は能力者を育成する學園において、実戦授業が受けることができない唯一の最底辺だった。しかしある日、伝説にして、最強にして、無能力者の極致である恩師、剣・ミサキにより、戦闘技術の才能を見込まれ、能力者學園で開催される、通稱ランク祭に出場することとなった。最底辺を生きるタスクは、その才能を開花させながら、自身の隠された能力⦅さいのう⦆に気づき、學園最強の戦士へと成り上がる。――なろうじゃなくてな、俺はなるんだよ!! 1章と2章はまったくの別物なのでご注意ください。
8 129過去に戻り青春を謳歌することは可能だろうか
夢を見た。どこか懐かしい夢だった。 元スーパー高スペックだった高校二年生 町直斗(まちなおと)はどこか懐かしい夢を見た。初めて見た夢なのに。その夢を見た日を境に直斗の日常は少しずつ変わりはじめていく。 大きく変わったことが二つ。 一つ目は、學校でNo. 1の美少女の先輩が家出を理由に俺の家に泊まることになったこと。 二つ目は、過去に戻った。 この物語はあることをキッカケに自分をガラリと変えてしまった高校2年生とその周りの人間関係を描いたものです。 本當の自分って何なのだろう。 人生とは何か。 過去に囚われながも抗う。 まだ未熟者ですが自分の“書きたい小説を書く”というのをモットーに勵んでいきたいと思います。応援よろしくお願いします。 そして數多ある作品の中でこの作品を見つけ目を通していただいた方に心より感謝いたします。 この作品のイラストは、ひのまるさんのをお借りしています。 https://twitter.com/hinomaru00 プロフィールは 霜山シモンさんのをお借りしています。 ありがとうございます。
8 132超迷宮奇譚伝 『このアイテムは裝備できません!』
これは、剣と魔法―――― そして『ダンジョン』のある世界の話 初めてのダンジョン探索の日。予想にもしていなかったアクシデントで、僕――――トーア・サクラはダンジョンの縦穴へ落下してしまう。 そこで手に入れた武器は、人類史上、誰も手に入れた事のない最強の武器。 しかし――――當然ながら―――― そんな武器を僕が裝備する事はできなかった!
8 127田中と山田
田中と山田はいつも仲良し。そんな2人のハートフルボッコな日常コメディーちょっとだけラブもあるよ❤️ 會話文しかないめちゃくちゃ短いS S S小説だから期待とかは捨ててね
8 54