《村人が世界最強だと嫌われるらしい》理不盡な戦爭 8

デークへ到著すると、早速レーナとルノが二人でシロップを買いに行き、烈毅、ナーシェ、ミーシュの三人は、宿を探すことにした。もちろん、烈毅とナーシェの二人は、フードを被ってバレ防止対策をしている。

「にしても、なんだか人がなくないか?」

「そうね……武を持った人がない」

「まぁ、それならそれで安全って事なんじゃないか?」

「そうかもね。きっと、ベルム國から來た村人とかよ。そんな気にかけるような事でもないわ」

それから數分間歩き回り、宿らしき建を発見する。どの建も、似たりよったりの作り方なため、探すのに手間取った。

雪対策をした屋、高さのある建はこれと言ってなく、また、道もかなり広めに作られている。この設計は、かなり考え込まれて作られているようだ。

それから宿へる。暖爐には火がたかれ、フツフツと赤い炎が冷えたを溫める。

「おや、お客かい?」

「あ、はい。ここに泊まりたくて」

そう言うと、奧の部屋から出てきた店主は、烈毅達を上から下までさっと見てから、言葉を発する。

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「あんたら、見たじ冒険者だけど、いいのかい?」

「えっと……いいのかというのは?」

「いやいや、あんたら冒険者は、國王から招集がかけられているだろ? 掲示板見てないのか?」

「えっ……?」

そんな話は聞いてない。というより、今まで外にいたため報に疎くなっていた。

それを聞いた烈毅達は、一目散に掲示板を見に行く。そこには、一つの大きな紙に、赤字でこう書かれていた。

『冒険者諸君は皆聞いてほしい。先日、とても強力な殺気をじたことは、皆経験したと思うが、我々メルクリアは、その対処にあたろうと思う。簡単に言うなら、メルクリア全土で"人村烈毅を殺せ"ということだ。このまま、世界に危機を齎すような村人を……、もとい魔王の使いを野放しにしておく訳にはいかない。

更に、我々はある國と手を結ぶ事にした。それは隣國のベルム國だ。ベルム國とは、此の度の事件もあるために和解し、これからは仲良くしようと思う。これも全て、神の導きによるものだ。至急、メルクリア町に集まれたし』

烈毅は掲示板を毆りつける。その音で周りの村人は烈毅の方を一斉に向き、それを一緒に読んでいたナーシェとミーシュは、烈毅に優しくれる。

「なんでこんな狀況になる……可笑しいだろ? 今まで戦爭をしていた國と、俺を殺すためだけに和解? そんなに俺が嫌いかよ……」

「烈毅……」

掲示板にってあったその紙は、ゆっくりも地面に落ち、烈毅は再びそれに目を通す。すると、最後の文面に、息をするのも忘れる程の衝撃をける。

『それと、人村烈毅と共に行をしている者がいると思うが、今ならチャンスをやろう。こちらに付くか、悪魔に付くか。答えはすぐ出せるだろうが、もし悪魔に付くのなら、それは死に直結すると思いなさい』

「烈毅……? どうしたの?」

「…………國王に、お前らの存在が伝わっている……どうして……」

最初の町を除けば、ルノ達の事は絶対に見られていないはず。それに、冒険者や國民の聲など國王には絶対に屆かない。

烈毅はその紙を踏みつける。紙はぐしゃぐしゃになり、その地面にはが開く。

「何もそこまで……烈毅の力なら逃げられるでしょ……?」

「違う……違うんだよ……俺よりお前らの事が心配なんだよ……」

「私達?」

「ああ。ここには――」

それを聞いて、ナーシェ、ミーシュは目を見開いて口を抑える。

「どうして……私達……!」

「わかってる。多分、普通に國王の前に行ったら何をされるかわからない。だから、お前らは……お前らだけは絶対に守り抜いてみせる」

「でも……!」

「大丈夫。取り敢えず、今は逃げる事を考えろ。ファイアを呼ぶぞ」

「わかった」

今は逃げる事だけに専念する。戦っても勝ち目など無いからだ。烈毅とっての負けは、烈毅が死んだらではない。仲間が一人でも欠けたら負けなのだ。

レーナとルノも後ほど合流し、その話を聞いて、買ってきた新品のシロップを地面に落とし、絶句する。

幸運な事に、今はまだ烈毅達の存在は、デーク町の人に知られてはいない。その為、すぐ様ファイアと連絡を取り、デーク町を離れる。

空を飛びながら、ファイアにもその事を伝える。

『これからどうする? 我のところに來たとしても、何日持つかわからんぞ?』

「だよな……まぁそれは後々考えよう。今はを隠す事だけを考えよう」

―それから一時間後、ファイアの巣に戻ってくる。

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