《村人が世界最強だと嫌われるらしい》最善策 2
「クソ、キュウがいなかった」
「まぁ報がったんだから、今はその報通りの場所へ行きましょう」
「そうだな」
キュウを攫った連中を追いかけていた烈毅は、追いつきはしたがその時には、もう既にキュウは居らず、どこか他の連中に渡したらしい。つまりは、こいつらは囮だ。
「俺達は今東へずっと來た。だけど本は北へ逃げている。かなり時間をロスしたから、多分距離的には何千キロって離されてる」
「何日かかるの?」
「普・通・な・ら・一日以上はかかる」
「ふ~ん……普・通・な・ら・ね……」
烈毅の含んだ言い回しに、ミーシュは腕を組みながら伺おうとする。
「察しがいいな」
「で、それはどんな案なの?」
烈毅はニヤリと口角を上げながら言う。
「俺が全力で走るのさ」
音すらも置いてけぼりにしそうな速さで町の上空を駆け巡るのは、烈毅ただ一人だ。何故烈毅が一人なのかと言うと、それは十分前になる。
「私、もう絶対あんたに抱えられながら移するのは嫌なんですけど」
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「それはしない」
「じゃあどうするの?」
「俺のユニークスキルに、"異次元アイテムボックス"ってのがある。それにお前をれながら走ろうと思う」
「そんなの可能なの?」
「ああ問題ない。何でもかんでもれられる、結構需要あるスキルなんだよこれ」
「その中にってる私はどうなるの?」
「綺麗になります」
「一生ってたいんですけど?」
そして今に至る。
"異次元アイテムボックス"の中にいるミーシュと連絡をとる場合は、"念話"を使えば問題ない。
そして、今は全力で北へと向かっている。上空を超高速で移する烈毅を、視認できる者などいない。影が瞬きよりも早い時間で見える程度だ。
それは、空を走っているわけではないので無く、著地して次に空へ飛ぶ時、ユニークスキル"負け知らずの最弱"を発させることによって、飛距離をばしているのだ。
そして一時間が経ち、その先に僅かに幾つもの影が、猛スピードで走っていく姿を確認する。
烈毅は"念話"を発させ、ミーシュと連絡を取る。
『ミーシュ、奴らを見っけた。念のため、まだその中にいてくれ』
『うんわかったわ……くちゃくちゃ……戦う時になったら教えてね……ごっくん』
『おい、お前今何か食ってるだろ?』
『いいえ何も』
『噓をついたら二度とお前と口を聞かない。それと、旅にも連れてかない』
『……ご馳走様でした』
『後で覚えとけ』
"念話"を切り、烈毅は目標目の前へと迫る。數は十。円の陣形を保ちながら走り、真ん中には、小さい子を抱えなが走る奴がいる。多分、抱えられてるのはキュウだ。
「待ってろよ、キュウ。今助けるからな」
そして追いつくのは數分後の事だった。派手に登場し、先程は勢いのあまりを開けてしまったが、今度は綺麗に著地する。
その集団は、最初はし驚いた反応を見せたが、取りさず冷靜さを保った様子で、問いかけてくる。
「貴様、何者だ?」
「それさっきも訊かれたよ。お前ら揃って同じ反応すんのな」
「何者かと訊いているんだ。答えろ」
「人間だよ」
その答えに、一同は耳疑うような反応を見せる。そして、何人かが背中へ手を回し、し腰を落とした勢になる。
「おいおい、そう殺気立つなって。俺はその子を返して貰いに來ただけだって」
「それは無理な相談だ人間。こちらにはこちらの事がある。とっとと失せろ」
先頭でそう言い放つ人は、スキンヘッドで彫りが深く、目付きが殺し屋みたいな目をしている。格は、シェルドよりも細いが、それなりに鍛え上げられたをしている。
その妖狐は、七本の尾を烈毅に見せるように用にかしながら、殺気を放つ。が、烈毅にはその意図は汲み取れない。
「何故キュウを狙う? 目的は何?」
「人間風に教える意味など無い。もう一度言うぞ、とっとと失せろ」
「はぁ……あのね、俺は穏便に済ましたいの。なんでかわからんけど、そうやって尾を見せつけながら殺気を放つのは威嚇のつもりなの? それなら意味は無いから」
「威嚇? これが? これは、人間如きが、この俺には勝てないよと教えるサインなんだがな?」
「サイン?」
「そうだ。冥土の土産に教えてやろう。この國では、尾の數で強さがわかる。一本なら最弱、九本なら最強。そして俺は七本。かなり強いって訳だ。強い者は、尾を見せつけて相手を黙らせるんだよ」
そう。この世界では尾の數で強さが決まるのだ。例えば、キュウの尾が九本だと言うことは、この世界では最強を意味するのだ。これは、自分で長した度合いによって生えてくると言う訳では無い。これは殆ど運なのだ。生まれてくる瞬間に、その強さは確定するのだ。
「つまり、この國の中でもトップクラスのこのデッド様が、お前みたいなしょぼいつきの人間とやり合うってことは、もう俺様が勝ったも同然ってわけだ」
「ふ~ん」
烈毅は下を向く。
「実力差がやっと理解出來たか。なら、早く下を向いてないで失せろ」
次の瞬間、デッドの視線は、烈毅とほぼ同じ高さにあったのが、いつの間にか地面に顔が付いていた。
「何が……」
そして、目の前には烈毅。頭をガッチリと抑えられ、の芯も抑えられているためきができない。そして烈毅は、ガッカリした顔で呟く。
「なんだ。大したことないじゃん」
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