《村人が世界最強だと嫌われるらしい》崩壊 4
「著いた」
一際大きな建が目の前にあり、その建周辺には行くにんもの守護兵達が立っていた。カードで遊んでいるものもいれば、欠をしながら喋って居る者もいる。そう、ここはこの國の最高機関ともいえ、最も権力のある者が住まう場所ともいえる王宮だ。
これ程までに緩ければ、誰か一人は侵を考える者もいるのだろうが、そんな者は一人もいない。何故なら、侵したところで、殺されることは確実だし、何より今の生活で困る者など一人もいないから、そもそもろうという考えすら浮かばないのだ。
「これはきっといい事なんだろうけどなぁ……」
そんなことを呟きながら、烈毅は視認不可能なスピードで侵する。
「よし、これで中の奴らには気づかれたかな。どーせあの格悪いもいる事だろうし……」
魔法で結界を張られている事など百も承知している。だが、そんなことはどうでもいい。伝えたい事を伝えられるのならそれでいい。
烈毅はフード取り、堂々と王宮部へとって行く。このまま何事も無いのなら楽なことこの上ない。だが、ここはこの國最大の王宮だ。そんなことは絶対に無い。
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「さて、派手な出迎えの時間だな」
烈毅は、王宮の無駄に大きな扉を蹴り破り、ずかずかと王宮へって行く。そして、中では超上級ジョブの冒険者達が待っており、どの者もニヤニヤとした面を浮かべながら、烈毅を睨んでいる。
「よぉよぉ魔王の子供だか時期魔王さんよぉ。あんた、ここがどこで、俺らが誰だか分かってんだよなぁ?」
五十は超えている數の冒険者の中から、誰かが烈毅に向かって喋り出す。
「ここはどこだかは知ってるけど、お前らがどんな奴等かなんてのは知らないな」
「それもそうか。魔族の輩なんざに俺らの事なんて知る価値もねぇもんなぁ?」
「ちょっと待て、俺は魔族じゃねぇ! 俺はただの人間だよ!?」
「ただの人間が、そんな殺気を出せるわけねぇだろ! 俺達を舐めてんのかぁ!?」
「あら、気づいてたのね。流石は超上級ジョブの冒険者ってところか……」
放出しないよう抑えていたつもりなのだが、どうやられでてしまっていたらしい。それに気づかれ、やる気があると悟られた瞬間、烈毅以外のその場の全員が武を構え、戦闘態勢を取る。
「おいおい、俺は穏便に済ませたいんだよ? 人を殺す気もない。だから武を閉まってくれよ、なぁ?」
「そんな訳もいかないでしょ? 嫌われ者の烈毅さん?」
「ああ、あんたか。いつ出てくるのかと思ったけど、堂々と前に出てくるとわねぇ」
「あら、そんなに私の事を思われていたのですかぁ? とても嬉しい。でも、私は貴方の事がだ〜い嫌いだから、正直気持ち悪いです!」
ミルテス、彼の名だ。以前に一度接しているが、此奴がまた厄介で面倒臭いだ。ただ、実力はある。
「あの節はどうも。ホント、殺したくて殺したくて殺したくて殺したくて殺したくて気持ちを抑えるのに必死でした。早く殺す機會があればと思っていたのですが……まさか貴方の方から來るなんて。これも神の導きかしら!」
「お前、絶対男に嫌われるタイプのだな。付き合うのは辭めとけよー、男冒険者諸君」
そういった瞬間、ミルテスは魔法を放ってくる。その魔法を、ハエでも払うかのように弾き返す。その魔法は、橫で構えていた冒険者に被弾し、瀕死狀態となる。
「あ、わりぃわりぃ。弾く方向間違えた」
「てめぇ!!!」
それが合図かのように、周りの冒険者はオーラを纏い、全速力で襲いかかってくる。ミルテスも、勝ち誇った顔を浮かべながら、支援魔法と攻撃魔法を同時に扱って、烈毅を殺そうとする。
「いいねぇいいねぇ、俺はこういうのを待っていた」
そう烈毅が呟くと、烈毅もオーラを纏い、狂ったような笑みを浮かべると、近寄って來た冒険者全員に対し、全力毆打をお見舞した。
一瞬、その言葉が當てはまらない程の速さで攻撃を繰り出した烈毅は、冒険者側から見たら一ミリもいたようには見えなかった。そして気づかなかった。武を持っていたはずの腕が無くなっていることに。
「え?」
剣を振り下ろそうと、利き腕をかした筈なのに、それなのに何故か攻撃があたらない。というか、繰り出したはずの腕すら無い。
冒険者達は、自分の無くなった腕を確認し、漸くその痛みに気づく。
「うわぁあぁぁぁあ!」
その場の全員が痛みで倒れ込み、そして気を失う。中には気を失わなかった者もいるが、戦意喪失をした目をしている。
「な、なにをしているのです!!」
「何って、簡単簡単。俺があいつらの腕を吹き飛ばしたんだよ」
その時の烈毅の顔は、とても満足気な顔をし、そして心から楽しみをじていた。
「ありえない……彼らは王直屬の超上級ジョブの冒険者! そんな簡単にやられる事が……!」
「殘念、お前らじゃ今の俺には勝てない。何年経ってもな?」
「クソ……クソォォォォォオ!」
ミルテスは、自分の全魔力を使って魔法を烈毅に叩き込む。だが、そんな攻撃は、烈毅に取ってはゴムボールをぶつけられてるくらいの覚でしかなかった。
「あいつらの痛みは、こんなもんじゃない」
烈毅はそう呟き、飛んでくる魔法を一発だけ弾く。
「えっ……」
その弾き返した魔法は、ミルテスの右腕を消し飛ばした。
「それが、あいつらの痛みだ」
烈毅はそうミルテスに言い、先へと進んでいった。
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