今日は実技のテストだ。

現在、俺は待合室にて待っている。

廊下の向こうから教師が歩いて來るのが見える。

教師「次緑青塡ろくしょう うず」

塡「はい」

靜寂が続き、部屋に連れられると擔當の教師が口を開く。

教師「水晶に向かって魔法を発しなさい。それを合図に試験を開始します。」

俺はポケットから単語帳を取り出し1番魔力消費がない紙を付ける。

すると、いきなり水晶がりだし、俺の意識は水晶に吸い込まれて行った。

【開始まで10秒】

のような聲が聞こえ意識が強制的に戻される。

コンクリートの様なステージの上に立っているのを確認すると、前方には人型であるが大きく、所々が反され、向こう側が見えるものが立っていた。

塡（水屬の『魔導人形ゴーレム』か。不利屬だな。）

【開始まで3･･･2･･･1･･･スタート！】

（サッ･･･）

塡は単語帳からライトニングの魔法陣を取り出し詠唱を始めるを

ーシルフの力を貸したまへ

ー高電圧の雷を

雷ライトニング！

視界が閃で塗りつぶされ、電撃はき通ったゴーレムを貫く。

パンッ！と水が弾け『魔導人形ゴーレム』の核部分が姿を見せる。

塡（･･･電撃は有効。だが、あの核部分を破壊しないと試験は終わらないのか。）

「ボディニコウゲキフノウノダイダメージヲカクニン。サイセイヲカイシシマス。」

弾けた水が核部分を中心に『魔導人形ゴーレム』のに巻き付いていく。

追撃する時間もなく、一瞬で歪な『魔導人形ゴーレム』が塡の目に映る。

ヒュンッ！！と空を切る音が聞こえると塡のに衝撃が走る。

塡「グッ！」

だが、いきなり形を変えせいか威力はそこまでではなかった。

塡（目で追えないくらい早いのか。ならば）

ーシルフの力を貸したまえ

ー我がを守る電撃を

雷の鎧ライトニング・アーマー

塡（これなら、ダメージを軽減くらいできるだろ。）

再びヒュンッ！！と空を切る音が聞こえると塡のに『魔導人形ゴーレム』の拳がめり込んでいた。

ドォォォォン！！と音が聞こえ逃亡を防ぐための壁に叩き連れられる。

塡「カハッ！！」

意識を失いそうになったがを噛んで何とか意識を留める。

塡「はぁ･･･はぁ･･はぁ」

塡には限界が來ていた。

この世界には五がある。

視覚、嗅覚、聴覚、味覚、覚。

だが、この世界では痛みをじない。

もし痛みをじるなら、殺された時の痛みなどから本當に死んでしまう可能があるためである。

だが、それでは打撃の意味が無くなってしまう。

そのためこの世界には痛みはなくても痺れはある。

一定の強さの打撃、またはその強さに匹敵する回數の打撃を與えると、けていた部分が痺れ、最終的に覚が無くなる。

そして、塡は腕の覚が無くなっていた。

ヒュンッ！！と空を切る音が聞こえ、瞬きをする間もなく距離を詰められる

｢アタックフォルム｣

歪な『魔導人形ゴーレム』は上半は人型だが、上腕部分は異様に膨らんでいて、足はドリルの様に尖った1本だけの足があった。

更にゴーレムは次の攻撃にる。

塡（まだ終われねぇ！）

塡はかないはずの腕を強制的に魔點で作し魔法陣を取り出す。

ーノームの力を以て

ー我に忠実な使い魔を

召喚！サモン！

ファァァァァン！と言う音と共に魔法陣の様なものが浮かび上がる。

ドキュュュン！と魔法陣の中心に発が起き、地面にクレーターが出來る。

さらに、魔法陣が浮かび上がる。

塡（なんだ･･･あれ）

意識がはっきりしないが、小さく白いモフモフした生きがふわふわと浮いていた。

塡（･･･あんなので何が出來んだよ）

召喚サモンに警戒し離れていた、『魔道人形ゴーレム』が安心した様にこちらに近づいてくる。

塡（･･･負ける）

シャミィィン

塡「あ？」

それはをだし、そして変態した。

？「やっとか」

ヒュンッ！！と空を切る音と聲が塡の耳に屆く。

？「俺に合わせろ」

意味が分からなかった気づいたらステージに居た。

？「お前はただ集中しろ、いずれみえる」

塡「は？ちょ、おい」

ヒュンッ

？「集中しろ！！」

承（くそ、意識が飛びそうだ･･･やるしかない！）

塡は目を閉じ、呼吸を整える。

塡（何だこれ？･･･これはさっきの『魔導人形ゴーレム』！これはあの『召喚獣』の視界か！）

？「見えたみたいだな、俺自が魔法陣見たいなもんだ、いつも魔使う覚で発し続けろ。」

塡（･･･分かった）

腕の覚は無く、ここで失敗すれば次は無かった。

常時魔點を消費している狀態なので魔點が持つか分からなかった。

塡（倒せるまで持つか？）

？「いや、もう終わりだ」

ドォォォォン！！

一瞬で『魔導人形ゴーレム』に詰め腕を振りかざす。

避けようと『魔導人形ゴーレム』は重心を落とすが遅く、ゴレームは核ごと破壊されテストは終了となった。

？「お前の勝ちだ。」

俺は意識が消えていく覚の中眠りについた。

気づいたら家だった。

塡「勝った･･･のか･･･」

俺は勝利の喜びともう1つの『別の』を抱えたまま、眠りについた。